がん告知から2年が経ちました<癌と共存しながら前向きに生きています!!> | 【ステージ4:治療6年目突入】腎臓がんと闘うスロッターkazuのブログ

【ステージ4:治療6年目突入】腎臓がんと闘うスロッターkazuのブログ

2017年 50歳で腎臓がん&肺転移を告知されました(追記:51歳で脳転移再発、55歳で骨髄転移・骨転移を再々発)
<「癌になることは不幸ではない!」製薬企業で長年医薬品開発を生業とした経験から、前向きに治療に取り組み、日々を幸せに過ごすことを伝えるブログです>

皆さん、こんばんは!!

kazuです。ニコニコ

 

日々35度を超える暑い日が続きますね💦

皆さんも、体調を崩さない様にご自愛ください照れ

 

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さて、今年の7月18日でステージ4の癌告知を受けてから2年が経過しました。

(本当は、7月18日にブログをアップする予定でしたが、すっかり忘れていました)

 

正直な話、この2年間は非常に長く感じました。

恐らく、体感で癌に罹患する前の3倍くらいは時間の流れが遅くなったと感じています。

 

一般的には、癌に罹患して患者が告知を受ける場合、その前段階で自覚症状や健康診断の結果で異常が見つかり、

「万が一、何か重篤なことがあるのでは?」

という思いが頭の片隅にある状態で告知を受けた方が多いのでは、と思います。

 

でも、自分の場合は告知の当日まで本当に何の予兆も無いばかりか、咳が出て複数の病院に行って検査をして

「レントゲンの結果、肺はきれいで異常なし」

と言われていました。

 

つまり、複数の医師が(明確に言葉にはしなかったものの)

「癌ではない」

と判断していました。

 

そして、奇跡的に腎臓がん&肺転移を見つけてくれた病院でも、

「レントゲンの結果、肺に問題が無いはずですが、念のため問題が無いことをあらためて確認するためにCTを撮らせて下さい」

と言われてCT検査をしました。

なので、その時点では医師も「癌では無い」と判断していましたし、医薬業に携わる私も当然そう思っていました。

 

その後CT検査の結果で腎臓がん&肺転移が判明したのですが、CTの結果を聞く段階で

「自分は癌に罹患している」

などということは、50年間男性として生きていた自分が、実は生物学的には女性だった、というくらいのレベルで有り得ないことだと思っていました。

 

その状態から何の前触れもなく、いきなりのステージ4のがん告知だったため、ショックを受けたというよりかは、ただただ茫然とした記憶しかありません。

 

例えるなら、風邪をひいたので病院に行ってインフルエンザの検査をしたところ、医師に突然

「風邪ではなくて、ステージ4のがんです」

と言われた様な状況でした。

 

ステージ4のがんの告知を受けた当時は、がんの説明を淡々とする医師に

「コノヒトハナニヲイッテイルノ?」

 

という状況でしたが、CTの画像を見て素人の私でも左の腎臓が倍以上の大きさに膨れ上がっていることが分かったのと、肺に夜空の星空の如く無数のがんが転移していて、元気な体とは裏腹にどう考えてもがん以外に有り得ないという事実を突きつけられて、唖然としたことしか覚えていません。

 

※以前のブログにも書きましたが、自分の場合は原発巣の腎臓がんが10cmまで大きくなったのにも関わらず、全く自覚症状が有りませんでした。

 

さらに肺に転移したがんが原因で咳が止まらなくなり、診察のため病院に行ったのですが、ちょうどマイコプラズマに罹患したタイミングと重なったため、当初は咳は風邪の延長だと思っていました。

 

加えて、咳が止まらずに3つの病院に行きレントゲンや尿・血液などいろいろな検査を行ったにも関わらず、肺のレントゲン画像はどれもきれいだし、他の検査結果も大きな問題は見られなかったため、医師もステージ4のがんには気が付きませんでした。

 

但し、これについては医師が「がんを見逃した」と非難するつもりは全くなく、逆に呼吸器内科の医師が専門外の腎臓がんを見抜くのは現実的にほぼ不可能だったと思います。

 

そういう点で、4つ目の病院で腎臓癌に気が付いた呼吸器内科の医師は、奇跡的なことだったと思います。

(当然その前提として、医師の高い能力と経験の裏付けがあってこそ癌が見つけられたものだと思います)

 

 

※告知された時の詳細は過去のブログ癌告知までの経緯(その1~5))で書いているので、詳細はそちらを参照頂ければと思います。

 

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しかし、もし仮に将来がんの告知を受けてこのブログに辿り着いた方がいるとするならば、

私が伝えたいのは(ステージに関わらず)がんに罹患したからといって、決して将来に絶望しないで欲しいということです。

 

私は2年前に癌告知を受けた1年半後、つまり今から約半年前に脳への転移も発覚しました。

しかし、今は平日は普通に会社で仕事をして、たまにパチンコ屋に寄り道して趣味を楽しみ(これは余計か(笑))、日常生活をエンジョイしている自分がいます。

 

当然、今もがんの化学治療を受けている為、副作用のコントロールなど苦労している側面も無くはないですが、それでも前向きに治療を受けて、がんと共存しながら日常生活を送っています。

 

更にいえば、製薬会社で長年医薬品開発を行っていた経験から、現在のがん治療は目まぐるしい進歩を遂げている最中であり、今の医療技術ではステージ4のがんの寛解も決して夢や奇跡というレベルでは無く、現実的に手の届くレベルまで発展し続けています!

 

一方で、現時点ではがんの特効薬が存在しないため、全てのステージ4のがん患者が寛解する訳では無いという厳しい現実もあります。

 

但し、今から10年以上前に言われていた、

「(特に転移した)がん=死の病」

という前提は今は崩れ去り、今はがんと共存して生活できる時代。

 

場合によっては、ステージ4でも十分に寛解が目指せる時代になっており、がんに罹患したからといって将来を悲観する必要は全く無い!という点だけは理解して頂き、前向きに治療に取り組んで頂ければと願っています。

 

 

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最後に、私の野望を一つ・・・

 

この様なブログを書いても、

「でも、結局ステージ4の人は長生きできないでしょ」

と悲観的に思う方は、一定の割合でいるかと思います。

 

その様な人達の鼻をあかすため、自分は30年後(日本人男性の平均寿命を超える年齢)までブログを続けて、

「ね!最新の医療・医薬技術をもってすれば、癌なんて怖くないって言った通りでしょ!医薬の大勝利!!」

と将来ブログに書き綴ることを目標としています。ニヤリ

 

まあ、今までかっこ良い事ばかり書いているけれど、現状の医薬の限界や悲しい現実も十分に認識している。(それを理解していなければ、医薬品開発など出来ない)

 

なので、この野望が叶う保証は全くない。

(そもそも、人間は癌以外でもいつ何時死ぬか分からないことなぞ重々承知だし・・・)

 

結局、癌で数年後に死んでしまって

「ああ、やっぱり死んだのね・・・」

と思われるかも知れない。

 

でも、医薬業を何も知らない人が単に夢物語を語るのではなく、

医薬品開発に長年携わってた自分がステージ4の癌患者となって、

医療の限界を十分に理解し、悲しい現実に触れてもなお絶望など全く無く、

希望を持って日々を幸せに感じて生きている姿を見て、

(将来も含めた)癌患者およびその家族が何かを少しでも感じて頂ければ幸いです。