キイトルーダ+インライタ投与13週間目<転移癌が縮小&投薬再開となりました!> | 【ステージ4:治療6年目突入】腎臓がんと闘うスロッターkazuのブログ

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2017年 50歳で腎臓がん&肺転移を告知されました(追記:51歳で脳転移再発、55歳で骨髄転移・骨転移を再々発)
<「癌になることは不幸ではない!」製薬企業で長年医薬品開発を生業とした経験から、前向きに治療に取り組み、日々を幸せに過ごすことを伝えるブログです>

昨日(1/29)は、1月18日に実施した造影剤CTの結果を聞くのと、昨年12月14日から休薬しているキイトルーダ(&インライタ)が再開できるか検査・診断を行うため病院に行きました。

CTについてはキイトルーダ+インライタの治験開始後、初めての診断になります。

またタイトルは<投与13週目>となっていますが、キイトルーダは6週目で副作用の為休薬しているため、実際は6週間投薬+休薬7週間=現在13週目となっています。

 

そして、今回の結論は以下の通り。

CTの結果、「多発肺結節は前回より縮小」、つまり投与前と比較して肺に転移した癌は縮小したとのこと。

②甲状腺ホルモンの数値が正常値の範囲になったため、キイトルーダの投与を再開。

③キイトルーダの投与と並行して休薬していたインライタも服用を再開。但し、前回までの副作用を考慮して1段階の減薬(10mg→6mg)

④甲状腺ホルモン安定化のため服用しているチラージンについては、今回ホルモン数値は正常範囲となったもののまだ低い値であり、またCKの値も完全に改善されていないため増量する(2錠→2.5錠)

 

詳細を以下に記します。

以前のブログにも書きましたが、キイトルーダの副作用で破壊性甲状腺炎による甲状腺ホルモンの低下が見られ、またこれが原因で肝臓に関わる血液データも急激に悪化しました。

その対処として①キイトルーダの休薬、②甲状腺ホルモン安定化のためチラージン服用、を昨年12月14日から始めました。

キイトルーダの投与再開は、チラージンにより甲状腺ホルモンの数値が安定したら行う運びとなりました。

そして前回(1/11)の診断では甲状腺ホルモンの数値が安定しなかったため、チラージンを増量して今回の検査・診断に臨みました。

 

今日の血液検査は朝一(8時半)からです。

これで甲状腺ホルモンの数値が向上しなければ、キイトルーダ投与再開がまた遠のきます。

甲状腺ホルモン数値が低い時でも自覚症状が無いため、血液検査のデータを見なければ数値が改善されているかどうかは判別不能・・・。

血液採取後、データが判別するまで約1時間半。

その後内分泌科の専門医の診断を受けました。

結果は以下の通り。

 

①甲状腺ホルモン

                前々回(7週)   前回(10週)  今回(13週)

                  (12/18)       (1/11)    (1/29) 

 TSH(正常値0.45-4.26)    23.462 H      62.426 H    47.265 H

 FT3(正常値2.29-4.17)     1.64  L        1.85   L           2.68

 FT4(正常値0.72-1.52)     0.24  L         0.39   L           0.78

 

②肝機能関連

                                       前々回(7週)   前回(10週)  今回(13週)

                                         (12/18)          (1/11)        (1/29)

 CK(正常値62-287)               686 H             949 H            679 H

 AST(GOT)(正常値13-33)       80  H             60  H             37 H

 AST(GPT)(正常値8-42)        76  H             48  H             33

 LD(正常値119-229)              342 H            398 H            324 H

 

何とか甲状腺のホルモン数値(FT3、FT4)が正常範囲に収まってくれたため、投与再開は問題無いでしょうと内分泌科の先生からコメントを受けてホッとしました。

但し正常値とはいえまだ低い値であることと、甲状腺ホルモンの影響で数値が高くなっているCKの値が改善傾向では有るものの正常値にはまだほど遠いため、チラージンはさらに0.5mg増量しましょうとのこと。

 

キイトルーダ再開は最終的には主治医(臨床腫瘍科)の判断によりますが、取り敢えずは専門医のお墨付きが得られたので第一段階はクリア!

次は、臨床腫瘍科の主治医の診断を待ちます。

 

内分泌科の診察が終わってから、さらに待つこと1時間半・・・、ようやく主治医の診断の順番が回ってきました。

まずは昨日撮影した造影剤CTの結果の説明。

主治医の先生(女医さん)、CT検査報告書を見るなり

「何これ!1行しか書いていないのぉ~せっかくの良い結果なのに!」といきなり独り言(笑)

私は訳が分からずポカーンとしていると、主治医は我に返って、

「あっ、済みません。いつもCT検査結果って細かくいろいろ書かれているのですが、今回は1行だけしか書かれていなくて思わず声を出してしましました」

「でも今回はこの1行が全てを物語っているので、書き様が無かったのかも知れないですね」と。

印刷されたCT結果を見ると、確かに「多発肺結節は前回より縮小している」の1行が書かれているのみ(笑)

続けて、主治医が肺の断面を示したCT画像をくるくる回しながら説明してくれた。

 

その画像が下の画像(2枚)。

左が投薬前の昨年10月の画像(赤丸の白い部分が腫瘍)。そして右が投与後(1月)の画像。

私の様な素人が見ても、明らかに縮小しているのが分かった。

因みに最初に癌告知された時に見せられた画像では、大小合わせて恐らく20箇所以上転移が見られた

(あまりにも多すぎで、いちいち数えてはいない(笑))。

 

今回の説明も全部の癌の画像を見た訳ではなく、比較的大きな癌(約2cm)の画像をピックアップして幾つか見せてもらったが、何れも同じように縮小していた。

正直な話、インフルエンザの様に数日で治る病気と違って癌は長ければ一生付き合っていかなければならない病気と認識しているので、今回のCTの結果が良くなろうが悪く転ぼうが一喜一憂しないと心に決めていた。

とはいえ、今回の結果は素直に喜ぶべきもの。

実際は「嬉しい」というより、効果が見られたことで治療が継続出来ることにホッとしたというのが正直な気持ち。

主治医も「治療の効果が見られたので、(甲状腺ホルモンに問題が無ければ)治験は継続となります」とのこと。

 

次は、キイトルーダの投与の再開について。

これは先に述べた通り、内分泌科の専門医からのコメント「甲状腺ホルモンが正常範囲になり、投与には支障が無い」も有り、1箇月以上の休薬期間を経て晴れて再開となった。

ちなみに私の治験の場合休薬期間が2箇月を超えると、投薬を再開するには病院の判断だけではなく、製薬会社への再開許可の手続きを貰わないといけないとのこと。

(つまり血液検査のデータが仮に良好でも、その日に病院で直ぐに投与再開することが出来ない)

この2か月の期間が迫っていたので治験コーディネーターの看護師も心配していたが、判断の結果を聞いて一安心した表情でした。

そしてインライタについては、前回服薬→副作用→休薬を繰り返した経緯から減薬するのが妥当ということで、1段階減らした10mg→6mgでの再開となりました。

 

後、気になる点として腎機能の数値がずっと正常範囲を外れていること・・・。

このまま悪い数値のままだと、造影剤を入れたCT検査が出来ない(造影剤は腎臓に負担があるため)と言われました・・・。

なので、腎機能改善のため水分を1日2~3リットルは取るようにして下さいと看護師さんからアドバイスを受けました。

今までも水分はなるべく取る様にしていたのですが、今の量ではまだまだ少ないということで、今後量を増やしていく予定です。

 

主治医から投薬再開の判断が無事出たことから、久々にキイトルーダ点滴投与を行いました!

いつも通り、30分投与→15分生食投与の計45分投与です。

これまでの前3回の来院では、点滴準備のため(嫌いな)注射針を刺して待機→結局投与なしで針抜きを繰り返していたため、今回は針刺しが役立ってホッと一息(笑)。

投与終了後は、遅めの昼飯を食べに最寄駅へ。

以前心に決めた、「すしざんまい」のランチで一番高い上北海丼を食べに行きました。

 

今回の結果は転移癌縮小とキイトルーダ&インライタ再開という、一見すると万々歳の結果ではありましたが、一方で私は元々橋本病という自己免疫疾患を患っていたことが影響し、キイトルーダの副作用で甲状腺ホルモン産生機能が破壊されてしまい、(投薬を止めても)恐らく元には戻らないと内分泌科の医師から言われています。

つまり、1型糖尿病患者が一生インスリンを注射し続けないといけないのと同じく、私も(恐らく)これから一生チラージンを飲み続ける必要があります。

また今は休薬&チラージン服用により甲状腺ホルモンの数値が落ち着いていますが、キイトルーダの投与再開で甲状腺ホルモンにまた異常が生じると最悪投与中止になる可能性もあります。

今回の癌縮小という結果も、この様なそれ相応の代償を伴っていることを認識し、浮かれる事無く治療が継続出来るように気を引き締めないと・・・とあらためて感じた次第です。