2月に入ってからすこぶる体調が悪い。
季節のせいかな?
歳のせい?
その両方が当てはまるかもしれない。
でも自分では認めたくない、アルコールが原因の一つである事は
否めない。
今年に入って2日ぐらい休肝日を作ったのかな。
それ以外は毎日ウォッカを身体に流し込んでいる。
それもストレートで。
目が覚めてからショットで2,3杯。
炭酸水、オレンジジュース、野菜ジュースでチェイス。
お口をゆすぎ、喉を潤す。
寝起きの身体と心の緊張が緩和される。
元々、朝ウォッカを飲む習慣など無かったのだけど、
ある時期、ウエスト・ビレッジにあるサーフィンをテーマにしているバーに通っていた事があった。
そこのメニューにオイスター・シューターというのがあって、
サーファー達は朝ビーチに出かける前にバーでそれを一杯ひっかけるという話を聞いた。
生牡蠣、ウォッカ、トマトジュース、レモン。
これを一気に飲み干す。
ああ、なんかこれカッコいいなあ、と思い、自分も飲み始める。
その時は別に朝ではないけど。
確かこのバーは朝から開いていた。
サーファーの為なのかな?
その内、バンドでツアーに出たり、アメリカ一人旅に出たりして朝食をダイナーなんかで食べるとメニューにブラディ・バリーがあるのを発見。
アメリカ人は朝食の時に飲むんだな。
それが自分でも習慣になってきた。
たまになら良いけど、でも毎朝はまずいよね。
昔、フランス人の彼女と暮らしていた時に、
毎朝、冷凍庫からウォッカのボトルを出してグイっとショットを
ひっかけてたら、それだけは辞めてくれ、と言われた。
そりゃそうだ。
どう見ても自己破壊的というかデカダンスというか、そういう行為にしか映らないよね。
でも、まあ大丈夫だろう、とそういう暮らしを続けていた。
で、2年前に朝仕事に行くともうフラフラで動けなくなって、早退した。そして2日間休んだ。
ああ、これはまずい、と思い断酒を決意した。
その日から6ヵ月間、一滴もアルコールを口にしなかった。
でもそれでは寂しいので毎週の休みに近郊の町へひとり旅をしに出掛けて行った。しばらくはよかった。
ただバーに入らないので知らない町に行ってもほぼ出会いが無い。
どんどん独りぼっちになり、寂しさが募っていった。
遂にコネチカットのマーク・トゥウェインの博物館を訪ねている時にパニック障害に陥った。
ああ、もう無理だ、今夜バーに行こう。もう目に入った最初のバーでいい。
その日からまた毎日のように飲み始めた。
やはりバーのカウンターに座って酒に酔いながら、周りの人達を話すのは楽しい。
週に一回の留められればいいが、自分はずっと一人暮らし。
家に帰っても飲む。
そしてここにきて、また体調が悪くなってきた。
特に胃腸が悪い。
毎日、嘔吐感がやまない。
他人が見ていないところでオエオエ言っている。
何か吐く訳ではないのだが。
さすがに昨日は胃に違和感があり、身体もぐったりしていた。
仕事から帰って白湯をのんだ。
キッチンの棚にあごだし入りの白だしがあったので少し垂らしてみた。
お、旨い。
いわゆるすまし汁だ。
酒が欲しくなる度にそれを飲んでごまかした。
胃の違和感はまだ残るが嘔吐感は無くなった。
ああ、ビールぐらい飲んでもいいかな。
いやいや、今日はやめとけ。
一日をくぐり抜け、また明日考えろ。
そう禁酒は一日一日が闘いだ。
以前、禁酒した時はスターバックスのコーヒーを毎日がぶ飲みしていた。
脳が何か刺激を求めるのだ。代わりにカフェイン。
酒を再び飲み始めた途端、スターバックスなんて行かなくなった。
腹が減ったので、鍋で麦飯を炊き、大根入りの味噌汁を作り、
ニシンを2匹オーブンで焼き、オクラ入り納豆を胃に流し込んだ。
胃は大丈夫だ。
寝る前に太田胃散を飲む。
その間もすまし汁をがぶがぶ飲んだので、
夜中何回もトイレに行く羽目に。
でも昨夜はなんとか酒を飲まずに乗り越えた。
気のせいか、体調は少し回復しているようだ。
アルコール依存症という病気は恐ろしい。
そして離脱症状との闘いはまだ続く。