都市のランドマークを背景とした高速バスの写真を思いつくままに | ごんたのつれづれ旅日記

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バスや鉄道を主体にした紀行を『のりもの風土記』として地域別、年代別にまとめ始めています。
話の脱線も多いのですが、乗り物の脱線・脱輪ではないので御容赦いただきまして、御一緒に紙上旅行に出かけませんか。

先日、歳末の名古屋駅バスターミナルから旅立っていく数々の夜行高速バスを眺めていて、大変気に入った写真を撮ることができました。

セントラルタワーズを背景にした、東京行き「ドリームとよた」号の写真です。
名古屋を出て、豊田・岡崎・瀬戸を経由してから、一路東名高速を東へひた走る9時間の旅に、今まさに出発しようとしている瞬間でした。

きらびやかに輝く新幹線ホームと、奥にそそり立つツインタワーをバックにしたダブルデッカーのバスは、都市を後にする旅人が抱く、夜間航海への期待を端的に物語っているように感じたのです。
自分が乗らずに見てるだけ、というのは、僕にとって旅情をそそられるばかりで誠に辛いものがあるのですが、そんなことも忘れてしまうくらいでした。

 


同時に、この構図、どこかで見た気がするんだけど、とデジャブに襲われたのですが、それは一昨年の11月に訪れたニューヨークのことだった、と程なく思い出しました。

 
ニューヨークではペンシルヴァニア駅のすぐ近くにあるホテルに滞在したのですが、そこは昼夜を問わず各方面への高速バスが発着する、隠れた一大ターミナルでした。

アメリカの長距離バスといえばグレイハウンドが有名ですが、グレイハウンドが拠点とするのはポートオーソリティバスターミナルという、気も遠くなるほど巨大なターミナルでした。
しかし、ペンシルヴァニア駅周辺の路上からは、もっと気軽に乗り降りできそうな、ツアーバスのような長距離バスが発着していたのです。

写真は、エンパイアステートビルをバックに、34th Streetの乗り場に入ってきた、ワシントン行き「BOLT BUS」です。

エンパイアステートビルは、悲劇の911の後、再びニューヨークで最も高い高層建築に返り咲いたビルです。
その高さは443.2mにも及びます。
ちなみに、名古屋のセントラルタワーズの高さは245mですが、世界で最も高い駅ビルとしてギネスブックにも登録されているそうです。

「BOLT BUS」を使えば、ワシントンまでノンストップで5時間ほどの旅ですが、そのウリは、何と言っても予約状況によって運賃が変動し、最も安い場合、なんと1ドルでワシントンまで行ける、というシステムでしょう。

奇しくも、ニューヨーク-ワシントン間は、東京-名古屋間とほぼ同じ300km前後です。
先に紹介した「ドリームとよた」号の運賃が片道7000円、早割などの割引で3950円から、というのですから、「BOLT BUS」の運賃の格安さが飛び抜けていることがよくわかります。
ちなみに、グレイハウンドバスは、同じ区間を14ドルで結んでいます。

なんだ、日本のバスが高過ぎるのか?(笑)

その代わり、「ドリームとよた」号は、隣りの乗客に気兼ねがいらない横3列の豪華シートであることを、日本のバスファンとして擁護しておきましょう。
「BOLT BUS」は、人気路線ということもあって、日本よりは大柄な座席なのでしょうが横4列シートにぎゅうぎゅう詰め合って乗っていましたから。

さて、もう1つ、ランドマークを背景にした高速バスの写真で御紹介させていただくのは、こちらです。

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札幌のテレビ塔を背景に走る、函館行き「はこだて」号の写真です。
こちらは打って変わって日中に撮影したものです。

季節は初夏、一昨年の6月下旬でした。
北海道には梅雨がないんですよね。
真夏みたいなコントラストが鮮やかな光線の具合になっています。

真っ青な空に映える渋い赤色のテレビ塔、僕個人の好みとしては展望台の緑色がイマイチ合わないのではと思ってしまうのですが、合わせて北海道らしい爽やかなバスの塗装が、北の大地の旅情が盛り上がる大好きな1枚です。

ちなみに、この高速バスの前身は「オーロラ」という愛称で、夜行だけの運行でした。
発車時間になると、ラジオ番組「JET STREAM」でお馴染みの「ミスター・ロンリー」の曲が車内に流れて、気分はまるで国際線でした。

「遠い地平線が消えて、深々とした夜の闇に心を休める時、
遥か雲海の上を音もなく流れ去る気流は、
たゆみない宇宙の営みを告げています──」

今は亡き城達也さんのナレーションまでが、耳に蘇ってくるような気がしたものです。

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最後に御紹介するのは、木立ちに紛れて見えにくいのですが、雨上がりの札幌時計台を背景に走る苫小牧発札幌行き「ハスカップ」号の写真です。
この通りを真っ直ぐ走り抜ければ、もうすぐ、終点の札幌駅前バスターミナルです。

これ、テレビ塔を撮影した翌日なんですが、梅雨がない、なんて言いながら雨上がりの早朝でした。
少しばかり、肌寒さが身にしみました。

このバス会社の塗装も緑系統ですが、ぐっとシックな感じですよね。
この塗装、初めて北海道を訪れた時に目にしてから、一発でファンになったんです。
北海道の高速バスといえば、真っ先にこのカラーリングが心に浮かぶほど。

なまじ、晴天よりも似合う色調かもしれませんね。

徒然なるままに、思い出深い高速バスの写真を御紹介してみました。

自然を背景にした乗り物の写真も素敵ですが、長距離高速バスは、このような都市のランドマークもよく似合うと僕は思うのですが、いかがでしょう。


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