こんにちはcharです。
前回のブログで小樽の昼カラについて書きました。
楽しい内容の記事ではなかったので、同じ小樽絡みの楽しい・・・
というか、僕の趣味である映画について書きたいと思います。
今回も岩井俊二監督作品についてですが、その中でも最も好きな作品である「Love Letter」について書きます。
LoveLetter
監督・脚本:岩井俊二
出演者:中山美穂(二役)・豊川悦司
音楽:REMEDIOS
撮影:篠田昇
編集:岩井俊二
=あらすじ=
神戸に住む渡辺博子(中山美穂さん)は、山で遭難した婚約者の藤井樹の三回忌の帰り道、彼の母・安代(加賀まりこさん)に誘われ、彼の中学時代の卒業アルバムを見せてもらう。忘れられない彼への思いから、そのアルバムに載っていた、彼が昔住んでいたという小樽の住所へとあてもなく手紙を出す。すると数日後、来るはずのない返事がきた。その手紙の主は、亡くなった婚約者の藤井樹と同姓同名で、彼と同級生だった、女性の藤井樹(中山美穂さん二役)。やがて博子と樹の奇妙な文通が始まる。
まず、なんといっても当時25歳のミポリンが
めっちゃカワ(・∀・)イイ!!です
大ファンでした。
高校時代ファンクラブに入ってました。
写真集買いあさりました。
レコード(当時はCDありません)も買いました。
ブロマイド生徒手帳に入れてました。
今でも好きですよ!
なのに、なのに・・・・
あんな男に引っかかってしまうなんて
辻仁成ーーーーーーーーー!
ゆるさん
お前なんて、お前なんて!
あえて言おう!カスであると!
離婚しましたけどね・・・。
話が脱線しました。
あと藤井樹(女)の中学生時代を演じた酒井美紀さんも可愛らしい。
彼女は当時17歳。
この作品で第19回日本アカデミー賞/新人俳優賞を受賞しています。
【ここからネタバレ含みます】
冒頭で小樽絡みと言いましたが、実はこの作品はほぼ全編を小樽市各所で撮影がされました。小樽以外には北海道苫小牧市と長野県で行われています。
やはり小樽出身者である僕には見慣れた景色が出てくるので、
とても懐かしく思えます。
ロケで使われた建物や場所は今も小樽に現存します。
中山美穂さん演じる藤井樹が住む家は一般の民家でとても雰囲気の良い洋館ですが、2007年5月火事によって全焼しています。
本当に残念です。
岩井俊二監督作品と言えば、圧倒的な美しさの映像表現であると思います。個人的には、中学生時代の藤井樹(酒井美紀さん)と藤井樹(柏原崇さん)が通う学校の図書室、風で揺れる白いカーテンと差し込む光、窓辺でもたれかかりながら本を読む藤井樹(男)の姿が一番美しく思えました。
様々な学園ドラマや映画に図書室は出てきますが、すごく特別な空間だと思いませんか?物語を進める重要な出来事やきっかけなどが、図書室のシーンで描かれることが多いと思います。
「LoveLetter」でもやはり重要な場所であることは間違いありません。
物語のラストシーンへの伏線もこの図書室にあるのです。
中学校のシーンは他にもたくさん出てきます。
自分のことではないのに、シーンの全てが懐かしく思えてきます。
中学は子供から大人へ繋がる時間で、ちょっとした悪いことを覚えたり、大人の世界を覗き見したり、両親・教師・友人・異性に様々な思いや気持ちがグルグルと渦巻いていたように思います。
図書室でのシーンのように女子と二人っきりの空間では、相手が可愛かったり好きな子だとチョット意識してしまったり・・。
小学校の頃よりもずっと大人に近くなった女子たちは自分とは1段階も2段階も上の存在に感じたものです。
そんな僕にも好きな子はいました。
でもモテるタイプではないし、女子に対して奥手で話しかけるなんて出来なかったので、気持ちを伝えることなく卒業してしまいました。
そんな中学時代のほろ苦く甘酸っぱい記憶を思い出させてくれました。
一番好きなシーンがあります。
渡辺博子(中山美穂さん)が婚約者の藤井樹が亡くなった雪山を訪れて大声で「お元気ですかー?私は元気でーす!」と叫びます。
何度も何度も「お元気ですか!私は元気です!」と叫びます。
亡くなった婚約者への思い、伝えきれなかったたくさんの気持ちや言葉。どんなに大声で叫んでも、もう彼の元に届くことはない。
何度も叫んだあと、彼女は泣き崩れます。
僕も泣き崩れます・・・w
このシーンは真剣に見入ってしまいました。
映画史における名シーンであると言えるのではないでしょうか。
ラスト、樹(中山美穂さん)のところへ母校の図書室で会った図書委員たちが訪れます。面白い物を見つけたと樹に手渡したのは一冊の本でした。その本の貸し出しカードの裏には樹(男)が書いたと思われる樹(女)の似顔絵・・・。
ここで初めて樹は彼の自分への気持ちに気付くのです。
しかし彼はもうこの世にはいない。
切なくて、胸がギューんとなってしまいます。
ここでまた号泣です
やはり気持ちを伝えることって大切なことだと改めて思います。
目の前に居る人が明日も存在するとは限らないし、自分がどうなるかもわからない。
伝えられずに会えなくなってしまうと、後悔だけが残ります。
そんなことをこの作品から教えられた気がします。
岩井俊二監督の作品には芸術系とわけわかんない系が存在します。この「Love Letter」は芸術系作品の中でもトップだと思います。
わけわかんない系には「undo」や「PiCNiC」がありますが、それらについてはまた機会があれば書きたいと思います。
切ないラブストーリーが小樽のノスタルジックな雰囲気にとてもピッタリな作品です。是非ご視聴頂けたらと思います。