「大入り結びの一番」 | 神即〈いのち〉、〈いのち〉即感謝 

神即〈いのち〉、〈いのち〉即感謝 

神とは〈いのち〉であり、それへの感謝が信仰だ。あらゆる違いがあっても、それは闘争の理由とはならない。我々は等しく〈いのち〉を生きているからだ。その理解こそが、新しい文明の思想軸となる。

 先日、二百年の歴史をもつ老舗会社の女性経営者が相談に来られた。自社ビル内の大型テナントが突然退去すると言ってきたため、収益に大きな穴が開くことを案じてのことだった。弘法護摩で降りてきた言葉は、「大入り結びの一番」。すでに八十半ばの彼女は最後の大仕事として、いずれ新規テナントと大型契約を結ぶことになるのだろう。ひとまず安堵の顔色を見せられたが、弘法大師は「その前に、後継者を手とり足とり育てなさい」とも言われた。

 経営者に課された最後の重大任務は、有能かつ信頼できる後継者を見つけることだ。社長業をやっている人たちの多くは、ここで悩む。もちろん後継者が一気に大輪の花を咲かせることもあるが、ひとつ判断を間違えれば、企業にとって命取りだ。とくに家族経営の場合、そのリスクは大きい。私はその昔、超名門のペンシルバニア大学のビジネス・スクール(Wharton)で、教授陣相手にセミナーを開いていたこともあるのだが、いつのまにか火を焚きながら、弘法大師の助手として経営指導することになったらしい。どう考えても、不可解な人生だ。(笑) 護摩921回 直近の予定はHPのイベント欄を御覧ください。「弘法護摩&オンライン」は随時受付中。町田宗鳳 | ありがとう禅 (arigatozen.com)