先週は、台風の影響で、成瀬親子リトミッククラスがお休みになりましたが、今日は未明に台風も去り、つくし野クラスは、親子で秋らしい楽しい活動を行うことが出来ました。
1、2歳児の親子レッスンでは、ママの笑顔に包まれて、手を合わせ、抱っこされ、音楽を肌で感じられる時間が、とても素敵ですね。
レッスンの後に、1歳児のお友達が「ピアノを弾く」と言って、思い思いに弾いて帰られるのですが、楽譜があるわけではありません。
ただ、色々な音が鳴るのを楽しんでいるのです。
とても微笑ましいですね。

ダルクローズは、楽器を始める前にリトミックを行うことを推奨していますが、教室のSTEP3(5歳児)クラスの生徒さんがレッスン後に聴かせてくれるピアノを聴いていて、「楽譜を読み弾く前に、リトミックをされていてよかったな」と実感しています。
子供は、力任せに鍵盤を叩いたり、ただ音を並べるだけになりがちですが、その生徒さんは、表情豊かに、心を込めて、とても丁寧に弾いています。音色もキレイです

テクニック的には難しい曲を弾いている訳ではないのですが、まるで、リトミックで行う動きが、演奏にそのまま見えるようです

幼児のうちは、難しい曲を弾くことより、簡単な曲を表情豊かに、音色を作りながら弾かせてあげたいですね。
「音色を作るなんて、幼児には無理!」とおっしゃるピアノの先生もいらっしゃるかもしれませんが、私は、自身の教室の生徒さんが、音楽を感じ、耳を澄ませ、表現する姿を見ました。
もし、いきなり楽譜を読み、次々に楽曲の難易度を上げることを目的としたレッスンの仕方をしたら、このような表現力、ニュアンスの変化を身につけることが出来たでしょうか...?
「ピアノを習うから、リトミックは辞める」という発想は、いわば、文字の読み書きさえ出来れば、文章から感じ取る能力はいらないという発想に近いのではと私は思います。
先日の月例研修会で、「アクセントとは、強くという意味ではない。ファッションのアクセントと同じように、音色や音の重さやテンポ、様々なニュアンスの変化によって、際立たせるということ」というお話に、初めて音楽と出会う子供たちに、リトミック講師である私たちが何を伝えるべきかを考えさせられました。
「そこはアクセントがついているでしょ」とは指導しても、そこにどのようなアクセントがつけられるかを、幼児に伝えられるレッスンは、少ないのではないでしょうか...?
楽曲の中のあちらこちらに散りばめられている、リズムやハーモニーがもたらす変化に気付ける耳や、感性を養えるレッスンをしていきたいと思います。
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