続編って難しいね


前作「ヒートアイランド」に比較して

造形、背景、動機、ロジック、伏線、エピソード

のどれもが

薄い、というか、弱い


気合が空回りしてしまった感じ


前作を未読だと

ペラペラな印象じゃないかな


クライムノベルなんだから

もっと

リミッターはずしちゃってもいいのに


ストーリーテリングはうまいので

次作に期待かな





紙の匂い

記憶は

取捨選択を行う過程で

誇張、歪曲、願望などをまぶしつつ

余計なものを省き

結晶となって

固定する


人は

10歳前後で

アイデンティティが確立され

その頃の記憶が

自発的な

最古のものとなる


結晶が

キラキラと輝いているのなら

幸せな時を過ごした証拠


だれもが

自分の王国をもっていた時代


あの頃の記憶には

夏の場面が多い気がする

ほかの季節に比べて

太陽の光が強い分

心への焼き付けも

強いからだろうか





紙の匂い

使い古された言い回しではあるが

人は誰でも

その人生の主人公である


しかし

同時に

他の人の人生の

登場人物でもある


ある人にとっては

相棒であり

ある人にとっては

通りすがりのエキストラであり


役回りはさまざまであるが

人と人は

さまざまな

場面や時で

交差している


人間は

その一生で

どれだけの人生の

登場人物になれるのだろうか





紙の匂い