こんな本を買った | ちょんまげインプの部屋

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(以前、ちょんまげのついたインプレッサに乗っていたのでこんなタイトルです)

中古で本を買うということを覚えたワシは、時刻表2万キロ(宮脇俊三著)なる本を買いました。

 

著者がサラリーマンの傍ら、当時の国鉄の未乗区間を完乗するまでの記録。

昭和50年頃の話なので、ワシが産まれた直後。

もちろんワシは当時の記憶もまるでなく、路線も今とはまるで違っています(かなりの路線が廃止)。

ただ、おそらくこの本に書かれた頃には、ワシは両親に連れられて北海道の母方の実家に行って、その帰途に稚内から函館までおそらくキハ56系急行「宗谷」に乗ったであろうこと、青函連絡船からの乗継で583系夜行「はつかり」の3段寝台の上段に乗ったこと(これはかすかに記憶あり。ベッドではしゃいだり、小窓から外を覗いたりした)、などの記録と記憶から、なんか親近感を覚えてしまいます。

 

しかしこの本に共感を覚えるのは、別にその完乗という行為を誇ってもいないし、乗る列車についての知識もそんなにないこと。

現代の著者だったら余計な知識が文章の邪魔をしているところだったでしょうけど、この宮脇さんという人は意識してか否か、淡々と乗車記を書いているのです。

もっとも、ところどころに「くすっ」と笑ってしまうような記載もあるのですが、決してオチを持ってきたとかいう風でもなく。

というか、この当時のオジサン(ワシの祖父くらいか)の書く文章は、とても読みやすいんですよね。

淡々としていつつ飽きずに読みやすく、チクリとしつつ暖かいというか・・・。

ただ、この方は雑誌の編集長をしていたそうなので、ソッチ方面も素人ではないはず。

編集長はレイアウトや見出しはもちろん、文章もチェックする立場ですから(ワシも業界の機関紙の編集長をしていたことあり)。

だとすると、ものすごい緻密な計算の上に書かれたものかもしれません。

 

 

しかしこの頃は、本当にあちこちの赤字ローカル線が生きていたんですねえ・・・

今は赤字ローカル線はもとより、「本線」と名の付く長大路線さえ危ういのですから。

それに夜行列車も、特急はもちろん急行、そして鈍行もあちこちに登場します。

今ではそれらがほぼ絶滅。

 

 

ああ、あの頃に生まれたかった・・・

いやしかしあの頃のオカズは大したことないから今のほうがいいのか・・・