ピンク・レディーの大ヒット曲「UFO」について、現在DVDで視聴できるミーちゃんケイちゃん2人の歌唱映像を、テレビで放送された順番に鑑賞している。今回は1978年7月の映像を取り上げる。「UFO」のリリースは半年以上前の77年12月であり、この時期のピンク・レディーは歌番組では主に「モンスター」を歌っていたのだが、それでもメドレーを含めて3件の映像がある。いずれも特番で放送された映像である。


78年7月27日放送「木曜スペシャル 7万人大集合!ピンク・レディー真夏のジャンピングフェスティバル」(「Singles Premium」DVD所収


前回の記事はこちら↓


【23】78年7月4日(火)放送「オールスター夏の紅白歌合戦」 ※メドレー


フジテレビが火曜夜8時から編成していた「火曜ワイドスペシャル」の枠内で放送された。タイトルの通り、大晦日に放送される本家の「紅白歌合戦」にあやかって、夏にもスター歌手を集めて本格的な歌番組を、と企画されたものだろう。発想としては安易な気もするが、DVDに収録されている高橋圭三さんによるタイトルコールでは「第9回」と言っているので、フジテレビの夏の恒例として、結構長く続いていたようだ。


で、このメドレーだが、「ペッパー警部」「渚のシンドバッド」「UFO」のほんのさわりだけをつないだもので、全体でたった31秒しかない。歌詞を全部書いても「♪ペッパー警部 私たちこれからいいところ/セクシー あなたはセクシー 私はいちころでダウンよ/地球の男にあきたところよ」と、これだけに過ぎない。要は、同じ番組で放送された次の【24】の前振りである。これを1件とするかどうかは迷うところだが、映像としてはやはり別なので一応カウントしておく。


78年7月4日放送「オールスター夏の紅白歌合戦」(「ピンク・レディー IN 夜のヒットスタジオ〜フジテレビ秘蔵映像集〜」所収)


会場は不明だが、かなり大きなホールで収録(または生中継)されたようだ。舞台の上から、「UFO」のゴールドの衣装を着たミーちゃんケイちゃんがメドレーを歌いながら、それぞれゴンドラに乗って降りてくる。2人とも片手で支柱につかまっているため、いつものように踊る訳にはいかない。そこで、ステージ上に襟付きの赤い半袖シャツと白のミニスカート姿の女性たち(たぶんスクールメイツだと思われる)が並び、2人の代わりにお馴染みの振付で踊っている。


(同上)

(同上)


【24】78年7月4日(火)放送「オールスター夏の紅白歌合戦」


ここからが本編である。曲のイントロが始まると下のような画面(当時はこういうのが最先端のコンピュータ画面のイメージだった!)で、3曲の人気投票の結果らしきグラフが出る。同時に男性アナの声で「出す曲出す曲いずれも大ヒットの中でも、お馴染みこの曲がピンク・レディーの代表曲として選ばれました」と影ナレが入る。

「夏の紅白歌合戦」がどういうものだったか詳しくはわからないが、たぶんその歌手の代表的な持ち歌の中から視聴者が選んだ1曲を披露するという趣向だったのだろう。


(同上)


(同上)


曲の前半は場内の照明を落とし、ストロボライトの高速点滅で2人の姿を浮かび上がらせる演出。もちろん当時としては、斬新な照明技術だったように記憶している。


(同上)


間奏では、クレーンカメラが舞台の後方に回り込んでいる。「夏の紅白」と名乗るだけあって、なかなか大がかりである。


(同上)


「UFO」がリアルタイムでヒット中だった頃と比べて、この時は2人とも幾分リラックスしている感じで、ケイちゃんがよく笑顔を見せている。後ろのバンドマンがコワモテで、ちょっと気になる(笑)


(同上)


【25】78年7月27日(木)放送「木曜スペシャル 7万人大集合!ピンク・レディー真夏のジャンピングフェスティバル」


放送の4日前、7月23日(日)に東京・後楽園球場で行われた野外コンサートの模様を日本テレビが中継録画、木曜夜7時30分からの「木曜スペシャル」枠で放送した。DVDはこの特番の映像と、同時に収録されたライブアルバム「’78ジャンピング・サマー・カーニバル」の音源をドッキングさせている。このコンサートがどういうものだったかは、下の過去記事を読んでいただきたい。



また、この時の「UFO」については、次の記事で取り上げている。



上の記事と内容が多少重複するが、映像は夜の後楽園球場の空撮で始まっている。シンセサイザーを使ったSFチックな効果音が流れ、会場にはもくもくとスモークが焚かれて雲のように見える。いつもの狭いテレビ局のスタジオやホールとは違い、球場は広々としているので、特効さんもここぞとばかりに張り切っているようだ(笑)


78年7月27日放送「木曜スペシャル 7万人大集合!ピンク・レディー真夏のジャンピングフェスティバル」(「Singles Premium」DVD所収



(同上)


そのスモーク越しにクレーンカメラが上昇していくと、球場の中央に作られた特設ステージの上に、2人のシルエットが浮かび上がる。


(同上)


2人は、スパンコールをあしらった赤のセパレートのステージ衣装。両手首とショートパンツの両サイドに房状のアクセサリーを着けている。歌い出すと背後に火柱(パイロ)が上がり、ステージに紙テープが投げ込まれる。


(同上)


これまでも何度も書いているが、背中に光る汗がほんとうに神々しい。


(同上)


(同上)


ワンコーラス、1分31秒の渾身のパフォーマンス。画像が暗めで恐縮だが、「UFO」歌唱シーンの中でも、最もスケールが大きく、ピンク・レディーのスゴさが伝わる映像と言える。(続く)


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