文字の読み書きができないということ | ア・ミス・アミーゴス!~中米ニカラグアで活動する青年海外協力隊員の日々~

ア・ミス・アミーゴス!~中米ニカラグアで活動する青年海外協力隊員の日々~

JICAの青年海外協力隊員として、中米のニカラグアという国で、2013年1月から2年間にわって活動している最中です。帰国後に、私の体験を日本に還元することも視野に入れて、今ここの国で感じたことを綴り、発信していきたいと思います。

今私が活動しているところは、自宅の近くに病院へアクセスがないような農村部に住む妊婦さんたちが出産の準備のために滞在する施設です。
トルティーヤを焼くお手伝いをしながら、妊婦さんとどこから来たのかとか、家族は何人だとか、そんな他愛もない話をしながら、こんなお話になりました。

私 「文字は分かる?」
妊婦さん 「分からない。読み書きはできないの」
私 「小さいときは毎日何をしてたの?」...

妊婦さん 「田舎はやることがたくさんあるのよ。掃除したり、洗濯したり、火を起こして食事の準備したり。毎日、家のことをして過ごしたわ」
私 「学校は?」
妊婦さん 「内戦の後で、学校はあったけど、先生がいなくて通えなかった」

そして彼女は、トルティーヤを焼くための薪を切るために、大きな刃物で振り下ろしながら、彼女は言いました。「私は歌を歌うのが好きだけど、文字が読めないから、歌詞が読めないの。(だから歌を習えない)」

私はその彼女に対して、「私は約1年前にスペイン語の勉強を始めて、今こうしてなんとかしゃべれるようになっているから、あなたも大丈夫。これからでも十分学べる!」と伝えたものの…、何とも言葉にできない切なさは拭いきれず。。。

これから数日後には出産をして、家事をしながら子育てして、簡単ではないだろうなと思ってしまう。

お産の準備でここに来る妊婦さんの平均滞在日数は10日余り。文字の読み書きができない人は、私の肌感覚では、2~3割。せめて、自分の名前だけでも、書けるようになって帰っていって欲しい。

ということで、またまたやることが見つかりました!

ちなみに、今日の帰りは、日本にない果物を珍しがっていたら、珍しがる私が珍しかったのか、妊婦さんに果物を分けてもらってしまいました(笑)



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