お待たせいたしました、
いやお待たせしすぎたかもしれません、
二朗松田です。

中之島春の文化祭2024、
カヨコの大発明「ぐりちゃん」、
無事終了いたしました。
ご覧いただきました皆様、ありがとうございました。


春の文化祭内閣写真の元祖はウチだということは、
今後も言っていきたい次第。

昨年はまだコロナの影響で
どこか恐る恐るな感じもあった文化祭、
今年は演者もお客さんもフルスロットルでしたね。
どのブロックも盛り上がってたなー。


さて、「ぐりちゃん」ネタ解説。

二月くらいでしたっけ、
ABCホールさんから今年も有難くもオファー頂き、
何にもネタなかったけど、
取り敢えず承諾、
有元も取り敢えず是常さんにオファー、御承諾いただく。
是常さんさえいれば後はどうとでもなる。

同時進行で最強の一人芝居フェスINDEPENDENTの沖縄版、
「INDEPENDENT沖縄ex」から
亀山貴也「Too Late To Die」出演のオファー貰う。
亀山さんと色々準備進める中、
いっそ亀山さんに文化祭も出てもらえば
稽古場押さえとか伝達とか色々楽だなという
身も蓋もない考えで、ふわっと訊いてみる。
ニコフロさんのこともあるが、
色々がクリアになればOKと了承頂く。
ニコフロさんも快諾して頂いたようで感謝申し上げます。


是常さんと亀山さん、参加決定。
ああもう出来た出来た。(出来てない)


亀山さんが舞台に立つと、
その顔立ちや演技の質もあって、どこか海外作品ぽい空気感が漂う。
そこを利用させてもらったのが「Too Late To Die」。
この作品の中でティアドロップのサングラスを掛けるシーンがある。
そうなるとほんとに国籍不明で、
ふとスピルバーグをやってもらう事を思いつく。

過去、メガネニカナウ5の「M.O.U.(Man Of Ultra)」でも
スピルバーグを色々使ってて、
その時の主演が亀山さんで、っていう因縁も。
まさか本人を演じることになるとは思ってなかったでしょうが。

「M.O.U.(Man Of Ultra)」とは何か。

無理言ってヒゲ生やしてもらって、
天六連れまわして帽子や衣装合わせていったら、
どんどんスピルバーグになってって笑いました。


この感じのスピルバーグをイメージ。


スピルバーグが出るってことは、
それに対抗する存在が必要となる……

!!
……Netflixだ!!

スティーブン・スピルバーグ、Netflixのアカデミー賞締め出しを提案か ─ 業界から批判、Netflixも声明を発表
 


もしかしたら是常Netflixありきで作ったと思われたかもですが、
実は先に亀山スピルバーグからなんです。

あと今回、突然色んな方から、
「Netflix、観ました!」
「Netflix、好きです!」
などと、それはタダのサブスク会員では、
みたいなお声を頂き、びっくりした。

何でそんな人気なんだ。
タイトルは「ぐりちゃん」なんですよ。


「現代の映画」がテーマになることはこの時点で決定したが、
これをどうドラマとして立ち上げるか。

例えばスターウォーズで言えば、
ルークがオビワンというメンターと出会い、
そしてベイダーという強敵と対峙する。

であれば、その成長する若者、主人公がいるべき。
成長物語といえば朝ドラ。

是常さんに誰か朝ドラヒロインみたいな人いないか尋ねると、

数人候補を挙げてくれて、
その中に藤井愛希子の名前があり。

藤井さんは、2021年の殿村ゆたか還暦祭「ハッピー・リバース・デイ」
という演目に出てもらってて、
接点もあるし、
その時はちょっとしか出番あげられなかったんで、
もうちょっとしっかりご一緒してみたいという思いもあり。

また、この時に藤井さんとちょっとお話しした際、
「好きな映画はタルコフスキー」と仰っててめっちゃビビって、
それも映画監督を目指すぐりちゃん役キャスティングの後押しとなりオファー。


ハッピー・リバース・デイとは何か、そして2つのお祭り騒ぎ


↑今読み返したら藤井さんのこと一言も書いてないな。
すみません。

野村さんのことも書いてないし。


ぐりちゃんの命名は、
映画の父ことD.W.グリフィスから。
https://ja.wikipedia.org/wiki/D・W・グリフィス

 


様々な画期的映画技法を生み出し、
名作も数々撮りながらも、
「國民の創世」で黒人差別表現だとボロクソ叩かれ、
続く超大作「イントレランス」がボロクソに興行的惨敗、
晩年は酒浸りで死んでった人。

なので、ヒロイン名の引用元としては、
だいぶ酷いところから拝借したな。
別にグリフィスからじゃなくても良かったけど、
ぐりちゃん、という語感が朝ドラぽくて気に入って。


スピルバーグとぐりちゃんの出会いのシーン。

スピ  ……地平線を真ん中に置くなんて、
    所詮は専門学校生だな。


これはモロ「フェイブルマンズ」のラスト近くからの引用。
フェイブルマンズはスピルバーグの自伝的映画。
主人公が崇めるジョン・フォード(演じるのはデビッド・リンチ)から
ぶっきらぼうに言われる。
「Where is the horizon!」

(ネタバレ注意)

このシーンを下敷きに前半は作りました。

 


プライベート・ライアン。
ノルマンディ上陸作戦オマハビーチのシーン。
(グロ表現注意)


このシーンのため「プライベートライアン」を観た有元から、
ふざけて良い映画じゃないだろうと怒られました。
すみませんでした。
デジタル技術により戦争描写を根底から変えてしまった名作。
映画館で観た時、マジで怖くて死ぬかと思った。

ジョーズ。


言わずと知れたサメ映画の祖。
今観てもホント凄い。

自転車で飛ぶシーンは当然、E.T.。

言わずと知れた宇宙人SF映画の名作。
小3の時に通路までビッシリな映画館で観たな。
当時はまだ映画館で立ち見出来たんですよ。


この三本は当然全てスピルバーグ監督作。



スピ  映画を発明したリュミエール兄弟の作品、
    『ラ・シオタ駅への列車の到着』。
    列車がカメラに向かってくるだけの映像だが、
    当時の客は迫りくるスクリーンの列車から逃げようとしたらしい。


今の目で見ると、普通の映像なんですけどね。



是常さん演じるNetflixの口上などは、
昨年の使い回しなので、
その解説はこちらをご覧ください。

「Hey!Ho!Let it go!!」とは何か。


Netflixとスピルバーグ・ぐりちゃんの対立関係を作るのに使ったのが
倍速再生問題。

ぐり  必要以上に分かりやすい説明台詞、
    お客さんに向けたはっきりとした台詞回し、
母親  はっ!!
スピ  全ては倍速再生でも聞き取りやすいようにってことか……!


ヒントになったのはこの記事。

オーディオブックの“倍速視聴”が話題 “等倍で聴く人いない”は本当か? 声優からは「衝撃」の声

こっちはオーディオブックの話だけど、
読んだ時、結構な衝撃で。

ぐり  でも、だからって、
    今までの映画の価値が無くなるなんてことはない。
    それらはいつまでも……私達の心に……、
ネト  やめろ。溜めた演技やめろ。
ぐり  ……(輝き続ける)……、
ネト  小声の演技やめろ!
    倍速再生に向かないことはやめろ!

 

映像コンテンツを倍速再生で観てる人は意外と多いとは聞いてたけど、
演技・演出に対しても自分の都合でコントロールしたい、
みたいな時代が来たのか……と愕然として。


ネト  霊丸!!


ネト  ゴムゴムのピストル!!



Netflixへの最終攻撃として使われるミュージカル。
ウエストサイドストーリーは
ご存知ミュージカルの代表のような作品ですが、
これもスピルバーグ版があるので採用。


公開当時、今更スピルバーグがウエストサイド?
やる意味あんの?
って半分ナメて観に行ったら
めっっちゃ良くてビビった。

まぁ、今回は音楽も雰囲気も、
ロバート・ワイズ版「ウエストサイド物語」準拠だけども。

ミュージカルシーン入れるかってなって、
じゃあダンサーさんも入れたいなと。
我々カヨコ周りでミュージカル、ダンサーに詳しい人と言えば、
小野村優しかいない。

ウエストサイドやりたいんすけど、
8人ほどダンサーさん欲しいんすけど、
とお願いするや否や、
あっという間に素晴らしいダンサーさんたちが、
ってかまぁまぁの豪華面子が大集合、
あっという間に振り付けた動画と衣装の画像も送られてきて、
優ちゃんの仕事人ぷりは知ってたつもりだったけど、
あらためて驚愕感謝尊敬。

初めてダンサー稽古見せてもらった時、
あまりに凄くて眩しくて直視できなくて、
ポムじいさんみたいになってた。
稽古場間違えたかと思った。

おかげで素晴らしいミュージカルシーンになりました。
優ちゃん、ダンサーズ、ありがとうございました。

 

 

追記。

何でこんな大仰なことしたのか思い返すと、

我々の出番の2つ前にバキュン!ズさんがいて、

単純なコメディ勝負だと寄り切られると思ったので、

差別化を図るため、ってのもありました。

別に勝負してる訳ではないんだけど、

流石にあんだけオモロいとビンビンに意識しちゃう。

 

ってかさ、打ち上げで猪瀬さんも言ってたけど、

みんな20分に本気出し過ぎじゃない?

初めて参加した時とか、もうちょっとユルいネタも多々あったのに。

このままではいつか死人が出ますよ!


スピルバーグとNetflixの関係。
スピルバーグが「反Netflix」をやめた納得理由

「私たちの地球の生命」。
スピルバーグ製作総指揮のドキュメンタリーシリーズ。


ずっと反サブスクだったスピルバーグが、
Netflixと提携。
このニュースが(つっても3年前だけど)
結果的に、長年是常さんに演じてもらった敵としての「概念」が、
初めて主人公サイドと和解する、
というストーリーを生みました。

つまり、図らずも「概念」シリーズの最終回みたいになっちゃったなぁと。
ありがたくも来年以降もNetflix参戦を希望する声を
沢山頂きましたが、
現時点では一旦終わりかな。

いや分かんないけど。
何も思い付かなかったら再登板させるかもだけど。
その前に来年オファーあるのかも分かんないけど。


音楽。
Netflix周りは去年と同様。


ミュージカル部分「Tonight」は
先の通りロバートワイズ版を色々ガレージバンドで魔改造して。

それ以外は全てスピルバーグ作品から。
フェイブルマンズ、
タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密、
インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説、
E.T.
ジュラシック・パーク

 

Spotifyでプレイリスト作りました。

 

 

追記。

照明、有元も書いてたけど、

我々は大雑把な指示しかせず。

文化祭はリハ時間短いのでキッカケ多いと一つ一つ場当たり出来ないので、

照明はもう照明さんのセンスにおまかせ。

ラスト、お辞儀してのバックサス、全員のシルエット、

照明さんから「もうちょっと顔見えた方がいいですか?」

と仰って頂いたけど、

なんか、未知との遭遇のエンディングっぽい!これで!と。

 

(ネタバレ注意)

 

 

 



というわけで、

有元はるか
亀山貴也
藤井愛希子
是常祐美(シバイシマイ)

上西沙耶(OsakaMasters)
喜多村夏実
畠山薫(Cheeky☆Queens)
合志優花
谷山真優(アイネクスト)
香穂
中嶋久美子
小野村優

でお送りした「ぐりちゃん」でした。
ありがとうございました。

今年もようけ笑ろて頂いて、

一年分の栄養が摂取できました。

 

 

告知!

 

最強の一人芝居フェスティバル INDEPENDENT:SPRに

亀山貴也「Too Late To DIe」参加決定!

 

会場:シアターZOO

5/18:A14:00〜/B16:30〜

5/19:B13:00〜/A15:30〜

我々はBブロック。

 

札幌観光ついでに是非!

 

 

そして、亀山さんもう一丁!

10月29日(火)と30日(水)、

カヨコpresents

INDEPENDENT:MZD、開催決定!

 

過去のINDPENDENT参加一人芝居三本を一挙公開!

中嶋の次の場所は流石に大阪最後じゃない?どう?

 

詳細は暫し待て!

 


一曲いきますか。
レディプレイヤー1で掛かってたから
キンソンで使おうと思ったけど、
雰囲気合わないのでやめた
Van Halenで「Jump!」です。


と思ったら、
文化祭ラストのカーテンコールで掛かってたね。