少しも寒くないですね、寧ろ蒸し暑いです、二朗松田です。

というわけで、中之島春の文化祭2023、
無事終了いたしました。



四年ぶりの開催、
更にABCホール15周年ということで、
誠におめでとうございます。

別にABCホールで公演やってない、
ていうか劇団ですらない我々を懲りもせず呼んで頂き
心より感謝しております。

我々カヨコの大発明は、
笠松遥未さん、
是常祐美さん、
さいとうひろきくんをお呼びして、
有元はるかを加えた四人体制でお邪魔いたしました。
お三方、本当にありがとうございました。


 

さて、ネタ解説。


タイトルは、「Hey!Ho!Let it go!!」。
もちろんラモーンズのこの曲と


使用したアナ雪の楽曲からの合体ですが、
めっちゃ適当です。
ラモーンズ要素ないし。
でも気に入ってます。


物語を作る発端は、

有元が終演後上田アナに答えてましたが、
有元が一人芝居フェスINDEPENDENTに出ることになって、
その時に考えたのがMay J.物語、
呪いでカバー曲しか歌えなくなったMay J.が、
その呪いを解く為の旅に出るというお話で。

結局それは演出の南参さんにやんわり拒否され、
結果「PHISH HEAVEN」になるんですが、
それはさておき、
折角なので今回その設定をネタ帳から掘り起こして、

肉付けしてったという経緯。

フォーマットは2017の春の文化祭で披露した「恋のABC」をそのまま再利用、
(その時も是常さんには松任谷由実の概念を演じてもらってます)
そこにオズの魔法使いを意識してあらすじを作りました。
そこにディズニー作品における「呪い」を重ねて、
呪い掛かったキャラを集めてって。

なので、
オーロラ→ドロシー
野獣・May J→カカシ・ライオン・ブリキ男
Netflix→西の悪い魔女
みたいなイメージ。

キャスティング、
エルサ(May J.)は有元で決定なので、
あとは野獣とオーロラ。
野獣をやれる役者といえば、
私の知る限りさいとうくんしかいないので、即オファー、
自劇団のゲキゲキさんも参加してるのに、
無理言ってすみません。

オーロラ姫、
1月のメガネニカナウ武豊町公演で、
テレグラキチームに参加してた笠松さんが凄く良かったので、
いつかご一緒したいと思ってて。
最終的に暴力を振るうお姫様役にピッタリだと思いオファー。

是常さんは一番最初に決まってて、
是常さんが参加するってことは、
何かしら巨悪の概念役だな、
じゃあディズニー勢の敵対勢力イコールNetflixか、
と、是常さんを中心にプロットを作ったところもあります。


Netflixが登場する時の音楽は
「ストレンジャー・シングス」のメインテーマ。


是常さんが中に着てるTシャツはシーズン4で登場する
ヘルファイアクラブT。
自分でも欲しかったんで買ってもた。

 

ちょうど大阪コミコンでエル役のミリー・ボビー・ブラウン大阪にいたんですよね。



最初のNetflixの口上で出てきたタイトル。
クイーンズ・ギャンビット 

 

ペーパーハウス

 

今際の国のアリス

 

DEVILMAN Crybaby

 

西部戦線異状なし

 



「お待たせしました、
 いや、お待たせしすぎたかもしれません」
全裸監督より。

 


「姓はネット、名はフリックス、人呼んでNetflixと発します」
もちろん「男はつらいよ」シリーズ、
寅さんの口上より



「今日は皆さんにちょっとイカゲームをしてもらいます。」
イカゲーム

 

この台詞そのものは、
バトルロワイヤルのパロディ。

 


「梨泰院クラスのパク・セロイと同じ髪型」

 


「トウッ!……愛の不時着」

 



「映画「インセプション」を御覧ください。」

 


Netflixがホワイトボードを回転させる時の音楽は、
ドラマ版「ウィッチャー」より。

 


「それでは一曲聴いてください。浅草キッド」



ここまでに挙げたタイトルは、
現在Netflixにて視聴可能です。


眠れる森の美女

 

美女と野獣

 

アナと雪の女王

 

勿論全てディズニーの名作なんですが、
執筆にあたって三作見返したら、
ディズニーの歴史100年の中で、
呪いと愛の形のあり方の変化がよく分かってオモロいです。
美女と野獣のガストンとか、
眠れる森の美女の王子の振る舞いに似てんだよな。
ディズニーは常に自分たちの作品に疑いの目を向けて新作作ってる。

 

最後の野獣とオーロラのダンスは
一応「美女と野獣」の名シーンを再現。

野獣が持ってきた盾は勿論マーベル作品キャプテン・アメリカのもの。


ライトセーバー。
『スター・ウォーズ』シリーズで、
主にジェダイの騎士やシスの暗黒卿が用いる武器。


ここまでのタイトルは、
ディズニー+にて配信中です。


ミジンコピンピン
https://dic.pixiv.net/a/ミジンコピンピン

漫画家の桜玉吉さん命名。


ひとつ謝罪と訂正です。
May Jが「野坂パンチ!」と叫んで、
マイクでNetflixに殴りかかるんですが、
本来はマイクで殴るのは大島渚で、
野坂昭如は普通に殴ってました。
「大島パンチ!」
もしくは「野坂殺し!」に訂正し、
ご覧頂いた皆様には謹んでお詫びします。


May J.、今回のために、
色々調べて、オリジナル曲もSpotifyで沢山聴いたんですが、
マジで一曲も知りませんでした。
でも繰り返し聴いてるウチに
「本当の恋」も「Sunshine baby!」も大好きになりました。
「本当の恋」はTBS系ドラマ『同窓生 〜人は、三度、恋をする〜』の挿入歌、
「Sunshine Baby!」はヤマザキ「ランチパック」のCMソングだったそうです。



見ていただいた方に、
面白かったけど、冷静に考えるとどういうことだ、
みたいな感想を幾つかいただいたんですが、
仰る通り、よくよく考えると全く筋が通ってないことを
役者の腕と音響照明によって
あたかも筋が通ってるかのように見せてるのが今作です。
今回は勢いが大事だからと、
熟考せず1日2日で脚本書くとこういうことになります。
お客様には沢山笑っていただき本当に助かりました。

なんとかごまかせた。


衣装、
ディズニーキャラ、Netflixの概念と、
カヨコ史上ないほどにファンタジーな世界観で、
衣装が非常に重要だったんですが、


それらを作ったり加工したりしてくれたのが
中嶋久美子。
彼女は次週末、札幌シアターZOO
一人芝居フェス「INDEPENDENT:SPR23+」
にて「次の場所までさようなら。」を再演します。
これを読んでる人に北海道の人はいないと思うけど、
もし良ければよろしくお願いします。

 

 

(追記)

空宙空地の関戸さんが、

Twitterで「カヨコはフェスによく合う。」って書いてくれて

嬉しかったので言及しておきます。

 

昔、ライジングサンロックフェスティバル行った時、

ミスチルが演奏してたんですが、

飯食いながら聴いてたら、

どういう意図か知らんけど、

全然知らない地味めな曲ばっかやってて、

それほどファンでもない身とすれば至極退屈で、

いやそこはシーソーゲームやれよと思ったわけです。

 

また逆に、忌野清志郎がフジロックに初めて出た時、

すぐに「雨上がりの夜空に」やって、

めちゃくちゃ盛り上げてた記憶があります。

 

以来、フェスやショーケースイベント参加の際は、

極力我々を知らない人にも喜んでもらえるネタ作りを心がけている次第で、

(勿論有元が歌を歌えるのでそこを活かすためというのもありますが)

関戸さんにこう言ってもらえて非常に嬉しく思っております。

それもミスチルのおかげです。

 

しかしまぁ、

あれだけ精度の高い演劇作品で、

20分で、きっちり笑わせきっちり泣かせる空宙空地さんの演目見ると、

なりふり構わない自分たちが

若干恥ずかしくもありますが。

 

 


最後に一曲いきますか!

May J & クリス・ハートで、

「美女と野獣」です!!