先日は、
にて色彩について書きました。
絵の場合、線分だけだと情報が少ないので質感を出す場合には塗ることになります。デッサンだとモノトーンの状態で面塗りやハッチングを用いますが、カラーの場合だと色彩の変化で状態を再現することになります。色を塗るのは経常を描くのとは異なるので、これは形を取る練習とは別に行う必要があります。
色彩の認知についてはデッサンのようなモノトーンで行うと判断しやすいのですが、モノトーンの模写を行うと形状が合っていても 【 色彩の違い 】 が生じることがあります。この辺りは、大人の塗り絵のような形で 【 特徴を示す線分だけで構成された線画 】 を用意して塗ってみると判断しやすいのですが、鉛筆だけで行えるモノトーンの塗りの作業を行っても、認知と再現の間に差が生じると思います。
これが、 【 再現する際に生じる誤差 】 になります。
モノトーンの場合、色彩だと明度と同じなので、クロマの変化になりますから、光の三原色だとRGBが同値で変化している状態になります。この場合、色の合成による辺型生じないので、階調の変化だけに注意すれば色彩の異コントロールが出来ることになります。
このクロマで判断が出来るようにしておくと 【 明度の差 】 は認識できるので、ここから、三原色に拡張することになります。
色を塗る場合には、最初に 【 近似色 】 を選択する練習からスタートしたほうがいいのですが、これも色数が多いと難しいので、最初は三原色からスタートすると理解しやすい気がします。
絵の具の三原色ですが、小学校だと
■ 赤色
■ 青色
■ 黄色
なので、対象の色がどれに近いだろうか?を考えることになります。この時に完全な中間色である
■ 橙色
■ 緑色
■ 紫色
のような1:1の調合で出来たものは避けて、 【 偏りのある色 】 を用意します。その上で、色を見て三原色で考えるとどの色に近いのかを判断していくことになります。
この作業は 【 調合時に比率の高い色を探す練習 】 になりますが、
■ 茶色 : 赤色
■ 桃色 : 赤色
■ 群青 : 青色
■ 水色 : 青色
■ 黄土色 : 黄色
■ 薄黄色 : 黄色
のような感じです。これがグレースケールのカラーを追加した時の変化なので、三原色に対して
■ 黒色
■ 白色
を足した時の色になります。三原色の調合の比率を変更すると
■ 黄緑 : 黄色
■ 青緑 : 青色
■ 赤紫 : 赤色
■ 青紫 : 青色
■ 赤橙 : 赤色
■ 気橙 : 黄色
のような偏りがでますが、これが三原色の中の二色の調合時の比率を換えた時の変化になります。
調合時に1:1の比率ではなく、どちらかの比率が高い場合にはこうした色の偏りがでます。これが、三原色とその中間色の間で出来る間の色になりますが、このように 【 中間色の中間色 】 を二色の調合で作成していくと、色相の変化を再現することが出来ます。この色相の変化を環の状態にしたものが 【 色相環 】 になりますが、色相環は中間色の並びを示したものになります。
中学校の美術では、色の情報には
■ 色相
■ 明度
■ 彩度
があることを学習しますが、この中で
■ 色相環
■ 補色(反対色)
についても学習します。補色は色相環の反対側の色になりますが、これを使用すると際立って見えると言う特徴があります。これは 【 二色 】 で考えた場合なりますが、グラフィックツールでは正三角形のUIが用意されていることがあります。これも 【 イラストやポスターで使用すると際立つ色の組み合わせ 】 になりますが、これを正方形にしても同じような効果を得ることが出来ます。
補色というと反対色のことなので、色相環を見た際に真逆野市に存在する色のになりますが、色の使い方の基本的なことは、中学校の美術で学習できるようになっています。
また、現在のカリキュラムではプライマリーカラーも使用するので、プリンターのインクタンクでも使用されている
■ シアン
■ マゼンタ
■ イエロー
の組み合わせも使用することになります。プリンターの4色タンクでは、これに黒を足したCMYKの構成になっていますが、写真用のインクタンクの多い製品だと6色ハイブリッドなのでグレーや黒の表現が豊かになっています。
基本となるのはCMYKですが、
■ ポスターカラー
■ 不透明水彩(顔料+アラビアゴム)
■ アクリルガッシュ
の場合、希釈率で明るい色を作れるわけではないので、透明水彩やアクリル絵の具のように希釈率で色を作るのではなく、白色を混ぜて色を作ることになります。その為、小学校の絵の具だと遮蔽率の高い画材の場合だと
■ 赤色
■ 青色
■ 黄色
■ 黒色
■ 白色
で調整することになりますが、中学校のようにプライマリーカラーを使う場合だと、
■ シアン
■ マゼンタ
■ イエロー
■ ブラック
■ ホワイト
を使用することになります。これは、
【 色相 】
■ シアン
■ マゼンタ
■ イエロー
【 明度 】
■ ブラック
■ ホワイト
でコントロールすることになります。彩度のコントロールは、
■ グレースケールの色相環でのその色
■ 通常の色彩でのその色
の2色を用意して、中間色を作るように比率を換えたものが彩度の変化になりますから、
■ 彩度最大 : カラーでのその色
■ 彩度最小 : グレースケールでのその色
を使うことになります。その為、
■ カラーの色相環
■ グレースケールの色相環
を用意して、同じ場所にある二色を作って、パレットの空いた場所でその色を調合して彩度の変化を再現することになります。
基本的にグレースケールの色を使うことになるので、どの濃度の灰色がそれに該当するのか?を考えて超フォウを行うことになります。
明度の変化だと
■ 白色
■ 黒色
の調合比率の変化になりますから、彩度のような 【 グレーの追加 】 のような処理は生じません。また、この色の特徴としては、 【 光の影響を受けた色に対してグレーの情報が追加される 】 ので、少し調合が難しかったりします。
その為、彩度が落ちると 【 グレースケールの方向に色が振れる 】 ことになります。
これを踏まえて色を作ることになりますが、
■ 単色での判断
■ 中間色を含めた判断
を行った後に、 【 画材で用意されている色 】 で同じような判断を行うと、使用する色の方向性の判断が出来るようになります。これが 【 基本色 】 になりますから、この色がどの色に偏っているのかが判断できれば、調合時の色の選択が出来るようになります。
これが、 【 調合 】 における基本的な能力を養う練習になりますが、彩色の場合、実際に塗ってみないとわからないので、塗りながら色の状態を覚えていくことになります。
色の場合、絵の具のように混色が出来るもものもありますが、クレヨンや色鉛筆のように重色で色を作るものもあるので、実際には用紙を塗りながら色の作り方を覚えることになります。
色については、
の中で触れていますが、絵の具だと
のような変化が生じます。また、中間色は、
のようになります。これを1:1の調合で示したものを間に入れて環状にしたものが色相環になりますが、
になりますが、これを並べると
のようになります。この時に選択した色の反対側にある色が補色になるので、
を混ぜると色がにごります。また、背景と対象物の色の組み合わせをこれに合わせると、極端な色の違いになってしまいますが、色が際立ちます。これとは別の方法としては、【 暖色と寒色 】 で組み合わせる方法がありますが、赤と青の組み合わせなどもあります。中学校の美術では、
■ 暖色
■ 寒色
■ 中性色
があることを学習しますが、植物の場合、中性色に対して別の色が組み合わさった色の構成になっています。
発光体の場合は色の方向性が絵の具とは異なるので、スクリーン合成と乗算で色を作ることが出来ます。グラフィックだとrgbを使うので、スクリーン合成を行うと
のようにRGBからCMYを生成できますが、乗算合成の場合だと、CMYからRGBを作ることが出来ます。
また、色相環も絵の具とCMYで異なります。これについては、
で触れていますが、絵の具の場合だと、
のようになっていますが、CMYKだと
のようになっています。
色を塗る場合、最初は複雑な技法を使わないほうが塗りやすいので、
■ 塗る場所
■ 塗らない場所
を指定して塗り分けていく作業が行いやすいと思います。最初はこれで、明度の概念がない状態での色分けをして塗ってみると考えやすいのですが、塗り絵でこれを行うと大変なので、描いたものに対してこの色彩を割り当てることになります。そうすると、塗りが平坦になると思うのですが、最初の作業では、三原色に絞って系統で分けて塗ってみると 【 ベースカラーで分けることが出来る 】 ようになります。
この作業で得られるのは、
【 三原色のどの色に偏っているのか? 】 の判断
になりますが、これを行うことで透明水彩で行う
■ ウェット オン ウェット
■ ウェット オン ドライ
を行う際に色の組み合わせを考えることが出来ます。
また、混色のようにパレット内で色を作る場合にも 【 比率の高い色 】 を選択して作業が出来るので、区間内の三原色の分布が理解できていると色を作りやすくなります。
その為、三原色のどの色に近いのかを知ることで塗りの方向性を決めることが出来ます。
水彩画では、
■ ウォッシュでベースを作る
■ 色を重ねて色彩の状態を作る
という色面のレイヤーを使った塗り方も存在するので、その時に使用するのがベースカラーの塗りになります。当然、これは基本色ですから、この色の上に三原色の中の残りの二色のいずれかを混ぜて方向性を決めていくことになりますが、この時に影を作る際に、混ぜていないもう一色を入れて濁らせていくことで色の暗くすることも出来ます。
透明水彩のような 【 希釈して重ね塗りを刷ると中間色になる 】 ようなものだとこういった塗り方をしますが、遮蔽力の高いものだと色が上に乗るので、パレット内で調合をして塗ることになります。
小学校の図画工作では、
■ クレヨン
■ クレパスやパス(オイルパステル)
を使うことになりますが、この場合、色を画用紙の中で混ぜるのでパステルだと色を重ねて伸ばしていくと混ざりますが、クレヨンの場合だと、バニッシュを使わない場合だと、色鉛筆と同じように筆圧を落として層で色を作っていくことになります。バニッシュを使用する場合だと、 【 暗い色を明るい色で伸ばす 】 ことになりますから、
■ 明度の変化 : 白で伸ばす
■ 階調の変化 : 明るい系統色で伸ばす
と明度の極端な変化が生じないように色の変化を追加することが出来ます。バニッシュで階調をコントロールする場合だと色数の多いセットを用意しておいて塗ると塗りやすいのですが、クレヨンはオイルパステルよりも硬いので、伸びにくいと言う特性があります。特に製品によってはコンテクレヨンのような硬さのものもあるので、用途で使い分けることになります。コンテクレヨンの場合、【 ひたすら硬い 】 ので、細い線を引きやすいと言う特徴がありますが、クレヨンのように色が伸びやすいわけではありません。と言うことは、この画材は鉛筆と同じアプローチで描くことになりますから、ボカシの技法を用いる場合には粉末状にして用紙の上に広げて伸ばしていくしかありません。
これと比較するとクレヨンは柔らかいのですが、バニッシュのように系統職の明るい色のクレヨンを使ったほうがが伸びやすいので、バニッシュで伸ばしていくことになります。
これとは別の製品で、パスとかサクラクレパスのクレパスなどがありますが、これについては、オイルパステルと同じカテゴリーになりますから、クレヨンよりも柔らかい素材になっています。
その為、オイルパステルはクレヨンとは事なり伸びやすいと言う特性がありますが、学童用の製品とセヌリエの製品では特性が異なるので、【 白色を上に塗ると混色のような状態になる 】 と言う特性があります。その為、白が上に乗ると言う特性がない物もあるので注意が必要ですが、製品によっては、クレヨンのように硬い製品もあるので、目的に合わせて製品を選ぶことになります。
パステルには 【 ソフトパステル 】 がありますが、この製品は、粉末を固着させる感じなのでイメージとしては学校の黒板で使用する 【 チョーク 】 に似ています。
ソフトパステルは、粉末なので、サンフラワーのように凹凸がある方が乗りやすいのでケント紙などに描く場合だと用法が少し変わってきます。
パステルの場合、パステルをそのまま使用した場合だとパステル用のフィキサチフと一緒に購入して塗った後には定着させる必要があります。
パステルで日本画のような線の強弱を使った表現を刷る場合だと、粉末にして水で希釈して塗ると線を引けるので、
■ 水で溶いて筆で塗る
■ パステルで通常の塗を刷る
■ 水を張ってからその上から塗る
と言う方法を用いることができます。通常の塗り方だとケント紙のようにつるつるした表層のものには定着しないので描きにくい画材居なっていますが、用紙の中で色を混ぜたり、色を伸ばして減衰させる描き方を刷る場合には、ソフトパステルが最も変化を加えた水特性を持っています。
今回もコピー紙に描いており、Panasonic Lumuix DMC-TZ85で撮影しています。
![TODAY'S](https://stat100.ameba.jp/ameblo/entry_designs/v1/sources/assets/limited023_heading.png)
塗りと技法
絵を描く場合、
■ 形を取る
■ 色を塗る
と言う全くK遠なる作業が発生するので、それぞれを個別に練習する必要があります。形については鉛筆でも出来るので、筆記用具だけでも練習を行えますが、色彩を扱う場合には画材が必要になります。
鉛筆の場合だと、モノトーンになるので色彩で考えるとあ明るさの違いの表現方法しかできません。
鉛筆画やデッサンの場合だと、色彩の表現はモノトーンの色相環を使ってグレーの濃度を用いて色彩の表現が必要になります。その為、間隔で描くのと色彩を意識した塗りだと少し描き方が変わってきます。
塗りの練習
先日は色について書きましたが、色の変化は、
【 ベースカラー + 追加する色 】
で考えることが出来るので、三原色をベースに考えることになります。
調合を考える場合、中間色も居れて考えたほうがいいので、三原色ではんだんできるようになったら、それがどの中間色に近いのかを考えていく練習をします。これも塗り分けで練習するとイメージをつかみやすいのですが、色の方向性が広がると、
■ 三原色
■ 中間色
のどちらより7日を判断する必要があるので、色彩の認識が少し難しくなります。この場合、二色を比較した際にどちらの比率が高いのかで判断することになりますから、紫色だと
■ 赤紫
■ 青紫
を基準として、この色を基準として
■ 赤成分
■ 青成分
の度合いを考えることになります。これが紫に対して多く赤や青に偏っているようだと三原色寄りだと考えることが出来ますし、比率が少なく、紫になにかの色がかぶっているような印象だと紫よりと考えることが出来ます。その為、この条件で色を作る場合、 【 調合比率が1:1 】 の状態で調合した
■ 橙色
■ 紫色
■ 緑色
を用意してそこからの変化を考えることになります。基本的に黄色は白に近いので
■ 赤の要素が増えた
■ 青の要素が増えた
と言う認識になりますが、中間色の場合緑になるので黄色と緑の間の色は黄緑ですから、黄緑を基準にして
■ 黄色寄り
■ 緑色寄り
でハンダを刷ることになります。このように判断を刷る場合には、1:1の調合比率で生成できる中間色を作ってその間でどちらよりなのかを考えることになりますが、この変化が色相の変化になります。
三原色+中間色の6色で判定を行っても傾向で判定を行うのは少し難しいので、これに慣れて送ると、ベースカラーでこの色を使って色の傾向を作ることが出来るようになります。
画材のセットには多くの色が用意されていますが、対象物の色を画材の色で部類出来るようになると、パレットの中に出した色のどれを使って調合をすれないいのかの判断が出来るようになります。
最初に少ない色数での判断を行ったほうがいい理由としては 【 色の方向性を知る 】 ためですが、この色の判定の範囲を広げていくと 【 塗る際に使用しない色 】 があることを知ることが出来ます。
その為、彩色を刷る際には調合をしない場合だと絵の具の色の種類を多く用意しておいてなるべく調合しない状態で塗ったほうがいいのですが、そうではない場合でも、塗ってみると使わない色がでてきます。
これが、
■ 空間内の光の色
■ 被写体の色彩
で存在しているのですが、傾向が解ると使用する色の種類も見えてきます。これを最初は 【 色相 】 で判断するようにすると 【 何色に近いのか? 】 が解るので、ここから
■ 混色
■ 重色
で色を近づけていくことになります。
中学校の美術だとプライマリーカラーを使うので、それを基準二中間色を作って三原色で色をコントロールすることになりますが、一般的に販売されている絵の具については、色の方向性が異なる三原色が用意されれています。その為、透明水彩を選択しても、色の名前が異なるので、メーカーによってセット内の色の方向性が異なります。例えば、ホルベインのセットだと落ち着いた色の選択になっていますが、ターナーのセットだとビビッドな感じの表現が出来る色の構成になっています。なので、ホルベインの色数の少ない水彩絵の具のセットを購入する際にはオペラなどのビビッドな色を別途用意しておくと色の表現のは場が広がります。
学童用の絵の具の場合、ビビッドないろが揃っているので、落ち着いたで塗る場合には色のコントロールが必要になりますが、絵の具のセットであれば全て同じ色になるわけではないので、出来ることを知った上で不足している色がある場合には調合で作るか、別の色を追加することになります。
塗りと種類
色を塗る場合には、最初は 【 色彩の理解 】 をしたほうがいいので、単色で色を塗ることになります。
この場合、調合したものをそのまま使用できる 【 絵の具 】 のような画材が向いているのですが、これを使用することで 【 目的の色を作って塗る 】 ことができるようになります。
これを行うと、 【 色は面で構成される 】 ので、色は 【 色面 】 として考えることが出来ますから、範囲に対してい指定する事が出来るようになります。この考え方は、塗り絵と同じなので、指定した範囲に適切に塗る必要があるので、
■ 広い面
■ 細かい部分
を丁寧に塗る必要がでてきます。この面に対して色を追加することになります。
この際に 【 色ムラがなく塗る 】 ことになりますから、そうした塗りの技法についても練習することになります。
この塗り方は、フォトリアルな表現ではなくデザインに近いので、色の分け方から刷るとカートゥーンやセル画の時代のアニメ塗りのような状態になってしまうので、フォトリアルな状態に近づける場合には、この色面が協会で別れた状態のものに 【 階調の変化 】 を追加して影の減衰などを自然な形で再現することになります。この時に使用するのが 【 グラデーション 】 の表現になります。
その為、 【 色面に決まった色を重ねる塗り方 】 で正確に色を判断して濡れるようになった後に、現実世界の影の減衰の表現が必要になる場合がありますから、 【 グラデーションの表現 】 を使えるようにする必要がでてきます。
グラデーションには、
■ ボカシの技法
■ 重色で作る方法
がありますが、この辺りは画材によって異なります。
グラデーションと画材
グラデーションを作る場合、透明水彩だと白い用紙を使用した場合には、
■ 白色 : 塗り残し
■ 黒色 : 塗装
で再現します。モノトーンだとボクジュと同じ考え方になるので、グレースケールでの再現を刷る場合だと、
【 水による拡散 】
を使用する個tになります。さいしょに色を塗っておいて、その下に水を塗ると、墨汁は水に向かって拡散していきます。水彩画もこの特性を使用できますから、
■ 用紙を傾ける
■ 絵の具を塗る
■ 絵の具の下側に水を塗る
ことで水の方向に絵の具が流れていく効果を使用できます。この特性を使うと、
■ 用紙を傾ける
■ 水を塗る
■ 絵の具を塗る
という方法を用いると、絵の具を用紙に塗った瞬間に絵の具が拡散していきます。これが色の広がりを使ったものになります。これは色同士でも生じる現象なので、塗の境界部分では中間色が生成されます。この状態をコントロールすると中間色を生成できるのですが、ここで刷毛を使って色を広げると中間色を作ることが出来ます。
下の色を遮蔽する画材の場合だとグラデーションで使用する色を事前に作っておいて等間隔に仕切っておいて階調が出来るように塗り分けておきます。そして、乾く前に、境界部分を横方向には毛を移動させながら上下に移動すると中間色になるので、綺麗なグラデーションが出来ます。
このように
■ 下の色が透過する画材
■ 下の色を遮蔽する画材
でグラデーションの作り方も変わってきますが、こうした色の作り方を扱う場合には、色の階調の変化などを知っておく必要があります。
また、色には
■ 暖色
■ 寒色
があり暖色は全面にでているように見える効果があり、寒色は奥まって見える効果があります。こうした色の違いはデザインを行う時に使用できるのですが、 【 物体の質感を考えない状態での色の変化 】 を扱う場合でも使用することになります。
重ね塗り
色を作る場合には前述のように 【 範囲に対して作った色を塗る 】 方法もありますが、画材の場合、用紙の中で色を作る方法もあります。重ね塗りというと 【 下の色を遮蔽する画材 】 のイメージが強いともうので、 【 下の色と異なる色を上に塗る 】 と言う方法になります。
この方法は、模型の塗装で使用しますが、模型の場合、
■ プライマー
■ 塗装
■ ウェザリング
■ チッピング
■ トップコート
などの処理をしますから、塗膜が複数存在しています。この時の塗り方としては、通常は下の色を遮蔽するようにしていく塗り方をしますから、
■ 不透明水彩
■ ポスターカラー
■ アクリルガッシュ
のような塗り方になります。この塗り方だとクレヨンでバニッシュを使って塗っても同じ状態になりますが、色鉛筆もバニッシュを使うと同じ状態になるのでそういった塗装の仕方になります。
これとは別に、【 キャンディー塗装 】 というグレーズのような塗り方がありますが、これは透過した塗膜を重ねていく塗装方法になります。この技法は絵の場合だと、グリザイユやカマイユなどを使った後に透明度の高い絵の具を重ねて質感を作る技法になりますが、色彩の層を重ねていく技法なので模型の塗装にも
■ 透過
■ 不透過
の塗料を用いた塗り方が存在しています。
こうした重ね塗りを刷ると、背景色の影響の有無を利用した表現が出来るのですが、この塗り方のことを美術の分野では 【 重色 】 といいます。
これは、クレヨンや色鉛筆でも同じですが、水を使わない画材でも筆圧を落とせば透過したような表現が可能ですし、バニッシュを使うと不透過になりますから表現の選択が出来るようになっています。
これとは別に水を使う画材の場合には別の技法が存在しています。
水を使う技法
前述の技法は 【 ウェット オン ドライ 】 になりますが、墨汁でも行える技法の中に水の影響で色を広げるものがあります。これが、 【 ウェット イン ウェット 】 になりますが、これを用いると、画用紙の中で色を減衰させたり複数の色を混ぜることも出来ます。
水彩絵の具を使う場合、用紙によって異論広がり方が異なるので、
■ 用紙の目
■ 用紙の材質
で結果が変わります。例えば、同じ製品でも
■ 細目
■ 中目
■ 荒目
がありますが、これによって色の広がり方が違ってきますから、同じように描いても、細目だと境界線のようなのが残るような色の広がり方になるものもありますし、荒目のように色が広範囲に広がっていくような状態にはなりません。
また、用紙の材質には
■ パルプ
■ 混合紙
■ コットン
がありますが、パルプは木材繊維でコットンは綿なので材質が違います。この違いは乾燥する時間や色の広がりの差となってでてきますから、作品で使用している絵の具が同じでも用紙が違うと結果が変わってきます。
例えば、アルシュを使った場合だとコットンですから、色が広がりやすいのですが、これと同じことをパルプの高級用紙で行っても結果がかなり違ってきます。
混合紙はパルプとコットンを組み合わせたものなので、パルプの感想の速さとコットンお広がりを再現したものになりますから、パルプ100%の製品よりも色が広がりやすいと言う特性があります。ホワイトワトソンなどがこうした混合紙になりますが、用紙によって特性が異なります。
これが、 【 種類による違い 】 になりますが、製品によって描いた時の結果が変わるので、どういった表現をしたいのかで製品の選択が変わってきます。水彩用紙には、
■ スケッチブック
■ パッド
■ ブロック
がありますが、ブロックは夜つ端が糊付けされており、ペーペーナイフの入る隙間が残してある製品なので、紙が波打たないという特性があります。その為、作品を作る場合だとこれを用いることも出来ますが、大きなサイズは存在しないので、F10サイズを超過するような用紙を使う場合だと、そのサイズよりも大きなパネルを用意してそこに水張りテープで固定して水張りをしてから使用することになります。
用紙と色彩
用紙には、
■ クリーム色っぽいもの
■ 青みがかったもの
があるので、用紙によって色の傾向が変わってきます。これとは別にミ・タントと言う色紙もあるので、塗る前に色の方向性を用紙の色で決めていおくことも出来ます。
このように用紙の色で傾向が変わってくるわけですが、使用している用紙に対して絵の具画のように夜発色するのかを確認しておく必要があります。これは、どの画材でも行っておいたほうがいいのですが、この時に色見本を作ることになります。
色見本は用紙を使うので、使用している用紙を1枚使うことになりますが、使用する画材がどのように発色するのかを確認することになります。これが基本となる色の方向性になります。
当然、この時の色が青みがかった白色だと、日中の光のような発色になりますし、クリーム色のものだと朝日や夕暮れ時に近づいてきた時間の光の状態になります。イメージとしては、
■ デイライト
■ タングステン
のような効果を少し弱めに追加したような状態になりますから、用紙の色を光の状態と考えて使い分けることも出来ます。光の効果はグレーズで上に層を重ねる方法もありますが、ミ・タントを使うとカメラのホワイトバランスでし揺するニュートラルグレーのような色ををベースにして描き始めることも出来ます。
今回もコピー紙に描いており、Panasonic Lumuix DMC-TZ85で撮影しています。