2021年度 「樹木診断」に立会いました その1 | 驚きの日々!祖師谷公園をめぐる四季

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森林インストラクター。ラジオ体操と太極拳で毎朝訪れる祖師谷公園には樹木や花、昆虫や鳥たちもたくさん。そんな公園の四季の変化をお届けしています。祖師谷公園散歩のお役に立てばうれしいです。なお写真のご利用はお控えください。

早いもので

数えると今年で4年目になる

公園協会の樹木医による樹木診断に

役員4名で立ち合わせていただきました。

 

今回の対象となる樹木は

あらかじめサービスセンターでリストアップした19本、

プラス樹木の会で診断をお願いした1本、

合わせて20本です。

 

それらの樹木の

樹種、形状寸法の一覧が役員に配布されて出発です。

 

スタートはサービスセンターすぐ前のハナミズキです。

この春、全く芽をふかず、枯れたように見えます。

 

幹には亀裂が入って、小枝もポキンと折れる状態。

 

根元を見ると、えぐれたような傷跡が。

これはおそらく草刈り機によるもので

ここから腐食菌が入ったことも枯れた原因の

一つと考えられるでしょう、とのこと。

伐採することになりました。

 

次は「子供の運動広場」前のハナモモ。

毎年のように太い枝が枯れ、今年もです。

 

根元を見ると

コフキサルノコシカケが何箇所にもついていました。

木が弱ると繁殖するきのこの一種で

中心部分の心材まで食べてしまう。

枯れた枝を切っていくと切り後があちこちに目立つ

「金太郎飴」状態になってしまいますが

止むを得ません。

枯れた太い枝を数本、落とすことになりました。

 

続いてはその先のニオイヒバ。

昨年も枯れた木を伐採したのですが

今年も1本枯れてしまいました。

「揺れるか見ていてください」と樹木医さんが体重をかけると、

「揺れました!」

根も枯れてきているためで

伐採することになりました。

 

このちらっと見えている茶色の部分がニオイヒバです。

周囲の常緑のキンモクセイや

反対側のコナラなど

周囲との戦いに負けたのでしょうとのことでした。

 

次は公園東側の区道に面したサクラで

昨年まで一枝のみ葉をつけたのですが

今年の春には芽をふかず樹皮もめくれた状態に。

これは伐採しかありません。

 

ハーブ園のサクラも根元をみるときのこで覆われています。

コフキサルノコシカケというきのこで

樹勢が弱っている証拠。

この梅雨時に樹木診断をする理由の一つには

きのこが目立ってきて見つけやすくなるから。

経過観察して様子を見ることになりました。

 

次は花見広場のサクラです。

サクラは枯れた枝を切ると、その切り口から菌が入り

次なる枯れ枝を生じるという悪循環に陥りやすいのですが、

このサクラもその例。

しかし枯れ枝を放置しては落下すると危険なので

処理することになりました。

 

向かいのサクラ「鬱金」も同様です。

3年前には樹名板をつけるほど問題なかったのですが

徐々に枯れ枝が目立ってきて

もはやすかすかの状態に。

 

幸いひこばえが出ているので

主幹を下の方で切って、ひこばえを生かしていくのも

一つの方法とのことでした。

 

保育園そばのモッコクも樹名板が見えるように

3年前までは元気だったのですが

急激に枯れてきてしまいました。

 

根元の裏側がこんなにえぐれていて

草刈機によるこの傷も

枯れた原因の一つではないかとのことでした。

回復の見込みがないので伐採することに。

 

この草刈機による樹木への被害を今後なくすため

草刈りの際には樹木の周囲は手刈りにすることを

再度お願いしました。

 

長くなりましたので、残りは明日に。