ヤマブキ 名付けて「自己剪定」 | 驚きの日々!祖師谷公園をめぐる四季

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森林インストラクター。ラジオ体操と太極拳で毎朝訪れる祖師谷公園には樹木や花、昆虫や鳥たちもたくさん。そんな公園の四季の変化をお届けしています。祖師谷公園散歩のお役に立てばうれしいです。なお写真のご利用はお控えください。

ヤマブキの黄色が目に飛び込んでくる季節になりました。

親水テラスの芝生、池のほとり、仙川の遊歩道、

あちらこちらで、今ヤマブキが満開です。

 

つぼみの愛らしさといったらありません。

 

風車のようです!

 

開くと5弁。5数性のバラ科です。

 

そして今まで知らなかったことを

先日、森林インストラクター仲間から教えてもらいました。

 

ヤマブキをよく見ると、

枝先の先端が枯れているんです。

 

ここも枯れています。

 

ここも枯れています。

かなりの確率で枝先が枯れているのです。

 

その元を辿っていくと、

枝から分岐した小枝がいくつも見つかります。

 

これはどういうこと?

考えるに、ヤマブキは自ら枝先を枯らすことで

下枝を伸ばし、こんもりとした低木の樹形を作っている。

 

ヤマブキは上に伸びることを選ぶのではなく、

枝を横に張り、葉の数を増やすことで

光合成によってより多くのエネルギーを得ている。

 

 

「樹形」とは「木」が「木」であるための「木の形」

で以前お伝えしたことがありますが、

また一つ、その証を見つけたような気がします。

 

木はちゃんと自立した存在として

自己を持っているのだから

どうか木を信じて、木に任せてあげてくださいと。

 

人間側の理由で木を剪定するときは、

木の身になって、成長を損ねないよう、

正しい位置での剪定をお願いします。

 

間違うと木はその修正をなんとかしようと

暴れ出しますから。