ナツヅタ  紅葉が素晴らしい!樹木と共存するツタです。 | 驚きの日々!祖師谷公園をめぐる四季

驚きの日々!祖師谷公園をめぐる四季

森林インストラクター。ラジオ体操と太極拳で毎朝訪れる祖師谷公園には樹木や花、昆虫や鳥たちもたくさん。そんな公園の四季の変化をお届けしています。祖師谷公園散歩のお役に立てばうれしいです。なお写真のご利用はお控えください。

ここは仙川の遊歩道、鞍橋の少し下流です。

石垣を彩っているのは

緑色がキヅタ(木蔦)、赤いほうはナツヅタ(夏蔦)です。

 

ツタは自らは立つことはできません。

その代わり、

光を求めて他の木や壁を這って上に登っていくのはお手のもの。

ナツヅタの場合は

この黒く見える小さな丸い吸盤で

相手に張り付いて上がっていきます。

相手から栄養を吸い取るわけではなく

ただ足がかりとして利用させてもらっているのみ、

相手への悪影響はありません。

 

すぐそばのツバキにからまっています。

 

みんなの森では太いクヌギにも。

 

下に辿っていくと、

クヌギの根元から細いツルが1本。

ここから養分をすべて上げているんですね。

 

池のほとりのサクラの老木は

全面を飾るほどのツルで覆われています。

じつは昨年は赤く紅葉する前に全部剥ぎ取られてしまって

残念だったのですが、

今年はよかった!

 

昨年よりも葉が小さいのは

今年新しく伸びたツルだからでしょう。

 

湿性花壇のヤナギにも!

 

どこまで這い上がったのでしょう!

 

まだ緑が残っているヤナギの中で

赤がよけいに鮮やかに見えます。

 

そして保育園の脇を抜けて側溝にかかる小さな橋を渡ると

真っ赤なモミジ。

 

と思いきや、

この赤はモミジだけではありません!

幹を覆っているのはナツヅタです。

 

どこまでがモミジでどこからがナツヅタかわからないほど!

渾然一体となった見事な紅葉です。

 

その先に見えるのはサクラの紅葉?

 

側溝の内側をよく見ると、

手前がイロハモミジで奥がサクラです。

 

サクラはすでにほとんどの葉を落としていて

幹には隣り合うモミジと競うかのような

真っ赤なナツヅタ!

 

下のほうのナツヅタの葉はもうだいぶ散っています。

 

つんつんした葉柄だけになっていますがその理由は昨年お伝えしました。

 

 

その向こうに見える黄色や緑の葉はエノキ。

赤、緑、黄色。

なんとも美しい!

 

紅葉は樹木だけではありません。

ナツヅタの紅葉も樹木同様

愛でてくださいね。