ナツヅタの謎が解けた 「単身複葉」っていうんですって! | 驚きの日々!祖師谷公園をめぐる四季

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森林インストラクター。ラジオ体操と太極拳で毎朝訪れる祖師谷公園には樹木や花、昆虫や鳥たちもたくさん。そんな公園の四季の変化をお届けしています。祖師谷公園散歩のお役に立てばうれしいです。なお写真のご利用はお控えください。

いい天気です。朝日が紅葉にスポットライトをあててくれました!きれい〜。

 

さて、昨日の続きです。

 

秋になると落葉するナツヅタは、葉身(葉の軸を除いた部分)が先に落葉し、葉柄(葉の軸)はその後に落ちるのはなぜだろう?

 

調べたら、なになに! さっそく確かめにフィールドへ。

 

ちょうど運よく目の前に石垣をはっているナツヅタがありました。

 

ありました!小さい葉は、葉が3枚に別れてます。この小葉が3枚出た葉のつき方を三出複葉といいます。

 

ここにもありました。同じ1本のナツヅタなのに、そこについている葉の形が違うのです。

 

これが3枚に別れてない、昨日見たのと同じナツヅタの葉です。この形が大多数です。

 

試しにこの1枚ついている葉の葉柄との境目を軽く折ると、葉身と葉柄はすぐに離れました。もう離層(関節)ができつつあります。

 

「ツタの成葉のように単葉でありながら葉柄に関節があるものは、本来複葉であったが小葉が1個になったものと理解され、これを単身複葉と呼びます。」

 

つまり、本来は3枚の複葉だったのが何かの理由で1枚になり、本来は3枚の葉が別々に落ちていたその名残をいまだに残している。ということなんだそうです。

 

これはすぐ隣にあったアカメガシワ。

 

これは葉身と葉柄が離れずに落ちています。離層(関節)がその間になく、これは完全に単葉です。

 

でも今ひとつわかりませんね。葉の進化の過程からすると、

単葉の丸い葉→単葉のギザギザの葉→複葉

とうことになっているのに、なぜナツヅタはその逆をいっているのでしょう?ね。