「桃色花火」をご存知ですか? | 驚きの日々!祖師谷公園をめぐる四季

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森林インストラクター。ラジオ体操と太極拳で毎朝訪れる祖師谷公園には樹木や花、昆虫や鳥たちもたくさん。そんな公園の四季の変化をお届けしています。祖師谷公園散歩のお役に立てばうれしいです。なお写真のご利用はお控えください。

今朝は北風が強かった。昨晩の予報通りの木枯らし1号でしょうか。

「木枯らし1号」の定義を調べてみると、

「日本の太平洋側において、秋から冬にかけて最初に吹く、風速8m以上の北風」

のこと。そして木枯らし1号が発表されるのは東京と大阪のみ。また木枯らし2号や3号はありません。例年10月中旬から11月中旬に観測されるそうです。

気温は昨日より3℃近く高い11.1℃。けれど体感温度は昨日以下の寒さでした。

いよいよ冬の到来ですね!

 

さて、その寒さの中、三角花壇の裏手の築山のような場所に、見たことのない花が一株咲いていました。

ピンクでふんわりとした細かい糸のようなものが花全体から出ているんです。

キクのようでもあり、アザミのようでもあり、なんでしょう。

 

花が咲いたあとは、これまたふんわりとした綿毛がいっぱいついた、

ぽんぽんのようです。大きさは直径2㎝くらいです。

 

ちょっと綿毛を引っ張ったら、ふわっと待ちかねたように飛び出してきたのは種です。

 

キク科のタンポポの綿毛と同じです。パラシュートのように傘を広げて風にのれば、どこまででも飛んでいけそう。

 

全部飛んでいったあとの姿もすくっと立って美しい。

しかもこの種がついていたあとの細かい突起はきれいな螺旋を描いている。

この配列はフィボナッチ数列と呼ばれているもので

均等に太陽の光を受けられる自然の妙なのです。

そして花の名前を調べたら、南アフリカ原産のヴァーノニア・グラブラの園芸種、「桃色花火」とか「香りアザミ」の名前で販売されている花でした。

繁殖力が旺盛、しかも耐寒性もある。そしてやはりキク科でした。