冬至を過ぎ、日の出が早くなっているのかと思ったらそうではない。冬至の12月22日の日の出は6時47分。今日は6時51分。まだ遅くなっているのでした。年が明けて、そんな気分がするだけなんですね。
さて、祖師谷公園のセキレイ橋から原っぱ広場の方に目をやると、葉を完全に落とした樹木が並ぶ中に、青々としたものが見えました。もしかしてヤドリギ?と近づいてみると、残念ながらそうではなくて、なんでしょう?この葉は?
幹を下に辿ると、これはなんでしょう!2本の木がしっかりと絡んでいます。まるで社交ダンスをしているみたい。たまに見かける合体木(がったいぼく)と呼ばれる木です。
右のはこの横筋からするとエノキ。
左の縦筋が入っているのは見た事あるような、なんでしょう?
もう一度見上げると、途中で交差しているため、右のがシマシマの樹皮の木で、左の途中上のほうでV字に分かれているのが横筋のエノキです。高すぎて葉の形がよくわかりません。
ふと足元に目をやると、落ちてる! これですか。エンジュ。
ズームでよく見ると間違いありません。エンジュなら仙川の向こうの公園の敷地内に1本あります。
エノキの葉も間違いなし。ちゃんと落ちてます。
で、なぜ合体木になったか、ですが、
①エンジュの種をたぶん鳥が運んできて発芽した。
②エノキもこの上のほうにやはり大きな木があるのですが、同じころ、そこから種が運ばれてきて、エンジュの近くで発芽した。
③どちらもが成長していくうちに、絡み合い、支え合い、離れられぬ仲になって合体してしまった。
ということではないでしょうか。たぶんここ20~30年ほどの間で。エノキもエンジュも成長の早い木ですから。
隣のムクノキにはヒヨドリがお目見えです。
さて、合体木のエンジュは花をつけたのでしょうか。種らしきものは見当たりませんでしたから、花も咲かなかったのかもしれません。
もう一度、5番目の写真を見てください。エンジュもエノキも横に枝を広げることなく、やけに高く伸びています。
日の光を求めて上へ上へと行かざるを得なかったのでしょう。合体木の宿命ですね。周りにはさらにムクノキなどもありますし。で、上へ伸びるエネルギーを多大に必要とするため、花をつけるエネルギーが不足してしまったのかもしれません。
さてこのあと、エンジュはどうなるのでしょうか。遅ればせながらも葉を全部落として新芽が出るはずですが。花は今年の春によく確かめてみたいと思います。