トリプトファンの代謝 | 症例と解説 | かわせカイロプラクティック

症例と解説 | かわせカイロプラクティック

症状に対する私なりの考え方や症例の解説などを書いています。

 

トリプトファンはセロトニンンやメラトニンの材料であり、その過不足がメンタルヘルスに大きな影響を及ぼしています。

トリプトファンはまず5HTP(5ヒドロキシトリプトファン)に代謝されますが、そのときに、BH4、鉄、ビタミンDが必要になります。その中のBH4というのはトリプトファンを5HTPに代謝するトリプトファン水酸化酵素の働きに必要な補酵素です。

BH4はDHFRという酵素の働きによって前駆物質のBH2を代謝して作られます。

 

しかし、このDHFRという酵素には葉酸を代謝する働きもあり、どちらかというとBH4の合成より葉酸の代謝を優先しています。なぜなら、葉酸を代謝してできた活性型の葉酸はメチル化や細胞分裂に使われるのですが、BH4よりも、メチル化や細胞分裂のほうが人体にとって重要な化学反応だからです。

ですから、葉酸を十分に摂取して、その結果、メチル化や細胞分裂が十分にできるようになった時に、DHFRはBH4の合成に舵を切るようになります。

ただし葉酸やビタミンB12といった、細胞分裂を促す栄養素のサプリメンテーションは慎重にやらなければなりません。栄養療法の基本をすっとばしていきなり葉酸やビタミンB12を摂取すると、細胞の状態が悪い、いわば出来損ないの細胞が増加するためです。

また、BH4は活性酸素に非常に弱いので、BH4を減らさないために、活性酸素対策をしっかり行う事も重要ポイントです。

 

 

東京都町田市

かわせカイロプラクティック