メンタルヘルスのための栄養療法 Part1「銅」 | 症例と解説 | かわせカイロプラクティック

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症状に対する私なりの考え方や症例の解説などを書いています。

 

 

 

銅は神経伝達物質のドーパミンとノルアドレナリンの代謝に深く関わっていて、その過不足がメンタルヘルスに大きな影響を及ぼしています。

ドーパミンをノルアドレナリンに代謝する酵素がDBH(ドーパミンΒヒドロキシラーゼ)で、このDBHを活性化させるのが銅です。

ですから、もし体内の銅が過剰だとDBHが過度に活性化して、ドーパミンからノルアドレナリンへの変換が促進されすぎてしまい、ドーパミンが減少し、ノルアドレナリンは逆に増加した状態になります。

このような状態になると、無気力でやる気がでないのに、イライラしやすかったり、不安や焦燥感やパニックを起こしやすくなります。

女性の人は、エストロゲンという女性ホルモンに体内の銅を増加させる作用があるので、生理前に体内の銅が増加します。そしてそれがPMS、つまり月経前症候群における情緒不安定の原因となります。

妊娠中もエストロゲンレベルがあがるとともに銅レベルが高くなりますが、その銅は胎児の正常な成長に使われます。そして「栄養素の力」を書かれたウィリアムウォルシュ先生によれば、通常であれば産後は体内の銅レベルが自然に低下して元に戻るのですが、銅の排泄が苦手な体質の人がいて、そのような女性が産後鬱になりやすいと述べられています。

それから慢性炎症で銅レベルが高くなります。その他、銅は胆汁と一緒に便として排泄されますので、胆汁の流れが悪い事が原因でも銅レベルが高くなる事もあります。

 

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