みなさん、こんにちは。
今回から、
「睡眠時無呼吸症候群の治療」
についてお伝えします。
・睡眠衛生指導
・生活習慣の修正
・CPAP治療
・OA治療
・耳鼻咽喉科的手術
・顎矯正手術
・肥満手術
・舌下神経電気刺激療法
こうしてみると、いくつもあるように見えますが、
実際には、「うえ4つ」です。
まず治療の前提として、
「良質な睡眠を得るための一般的な内容」を指導しています。(睡眠衛生指導)
睡眠は多くの方にとって悩み事だと思います。
下記のことを全力で取り組んでみてください
良質な睡眠を得るためのポイント
1.十分な睡眠時間確保すること。ただし、必要な睡眠時間は個人や年代によって異なるため、このことにこだわりすぎないように。(目安:45歳で6時間30分、65歳で6時間)
2.昼寝をうまく活用する。⇒座位とかで“うとうと”、数十分程度まで。ただし、寝る前の8時間は眠らない。
3.就寝前にアルコール、ニコチン、カフェインをとらない。(就寝前3~4時間の摂取を避ける。)
4.快適に眠れるよう寝室や寝床の温度、湿度に気を配る。
5.夕方以降の水分摂取に気をつける。(就寝中の尿意を避けるため。)
6.夕食は食べすぎない。適度な量で。
7.起床時に太陽の光をしっかりと浴びる。
8.休日の寝だめをしない。睡眠サイクルを崩さない。(寝だめは意味がない。)
9.眠くなってから寝床に入る。
10.入浴は湯温を少しぬるめの40度程度とし、ゆったりと体を温める。眠りにつく2時間ほど前に入浴すると良い。(入浴で一旦体温を上げ、その体温が引いてくるときに眠気が催される。)
「健康づくりのための睡眠指針2014」を参考にして、自分の考えも付け加えて作成
(解説)
必要な睡眠時間は個人や年代によって異なるので、睡眠時間というものにこだわりすぎないことが大切です。
就寝前には睡眠の邪魔をするアルコール、ニコチン、カフェインをとらないようにします。「寝酒」という言葉があるように、たしかにアルコールには入眠を促す効果があるので、アルコールの力で寝ようとしている人をみかけます。ただ実際には睡眠の質が悪くなることが分かっており、「寝酒」は奨められていません。
なるべく寝室や寝床を快適にして、暑さや不快感で目が覚めてしまうことがないように気を配ります。同様に途中で「おしっこ」したくならないように夜間の水分摂取を控えるようにします。
夕食で食べすぎると・・・
眠くなって、食後にうとうと中途半端に寝てしまい、その後の睡眠リズムが崩れてしまうことがありますよね。
そうでなくても、
お腹いっぱいだと寝苦しいことありませんか?
一方で、空腹すぎても寝にくいですよね。
だから夕食の量は適度にしましょう。
布団に入っても、眠くならずにずっと悶々と布団で過ごしているということをよく聞きますが、実は逆です。
「眠くなってから布団に入るのです。」
時間を決めて布団に入って眠れているならもちろんそれでよいのですが、眠くないのに布団に入って眠れず悶々と長い時間過ごしていると、それが習慣になってしまい、眠れないで過ごす布団の時間が癖になると言われています。
眠くならなければ寝なくていいと、その日は割り切ることも必要です。睡眠時間にこだわると余計プレッシャーになってしまいます。
ちなみに今、
睡眠剤の使用は極力避けるように特に言われるようになってきました。
以前はもっと気軽に睡眠剤が処方されていたように思います。
睡眠剤には「依存」があります。
睡眠剤なしでは眠れないという精神的な依存と、
同じ量では効かなくなりどんどん必要量が増えてしまう身体的な依存
があります。
また、転倒の原因にもなっており、服薬後の夜中にトイレに行こうとして転んで骨折といった事例が増えています。
そして、睡眠剤やアルコールは睡眠中の無呼吸をより悪化させることになります。