今回は「トロイメライ」の解説と過去発表会でのピアノコンチェルト動画🔗を。
シューマン
Robert Alexander Schumann
1810-1856
「トロイメライ」(op.15-7) 解説
トロイメライは、「子供の情景」13曲の7曲目に配置されています。
シューマンはこの曲を結婚する二年前の1838年(28歳)の時に作曲。
トロイメライ(夢)とは
ドイツ語で、
「夢見心地」「夢想にふけること」という意味。
時間がゆっくり流れるような美しい旋律は、幻想的で夢見心地な気持ちになります。
時々あなたは子供にみえます
当時の婚約者からこのように言われ、
30曲ほどの小品を書き、そこから抜粋した13曲が
「子供の情景」と名付けられた。
この曲集は、子どものために作曲されたのではなく、
大人が子どもの頃の思い出を回想するために作られた曲集。
シューマンの「空想の中の子ども」の部分が表れたもの。
というのはよく解説にも書かれています。
また、子どものために作られたのは、「こどものためのアルバム」があります。
波乱に満ちた人生
7歳の頃からベートーヴェンの交響曲を聴き、その頃から
舞曲を作曲するように。
出版業者であった父の影響を受け、音楽や文学の分野でも才能を発揮していました。
母の希望で法学の道へ一旦進むも、
ピアニストとしての将来を望んでいた彼は
音楽への情熱を捨てきれず音楽の道を選ぶ。
しかし、練習のしすぎで指を故障しピアニストを断念することになります。
その後本格的に作曲を始め、文学者や音楽評論家として活躍します。
婚約者とは
婚約者の女性クララとは、初めは兄弟のような関係で、
彼女の父親のフレードリヒ・ヴィークに弟子入りし、ヴィーク家に住み込んでピアノを教わっていました。
一緒にいるうちに二人は惹かれ合っていきます。
彼女がピアニストとなった16歳の頃、
厳格な父親に交際を知られて猛反対されます。
引っ越して距離をおかれたり、
手紙を送り返されたり。
彼女の父か親から様々な酷い妨害をうけてきました。
クララとの結婚を望んでいたシューマンですが、認めてもらえず、
終にはは訴訟の手続きをとります。
父親からの嫌がらせはとても酷く、名誉毀損でも訴え勝訴します。
彼女との愛を曲に
シューマンは彼女への想いを次々に曲にしていき、
その中の一つが「子供の情景」。
彼女の言葉を音楽にし、その音楽を彼女が演奏して
答えていました。
結婚後は
二人の間には8人の子どもが生まれます。
家計のためにその後も彼女はピアニストとして活躍します。
彼女は演奏会で機会があれば、シューマンの曲を弾いたので、シューマンの曲は徐々に広まっていったそうです。
後にシューマンは病を患います。
若い頃からの罹患と精神症状の悪化と麻痺に苦しみ、46歳でこの世を去ります。
77歳でドイツで亡くなったクララと共に眠っています。
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原曲はピアノ独奏ですが、数年前の発表会でのピアノコンチェルト編もとても「夢見心地」に聴いていただけます。
素晴らしい演奏記録
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