6 稲光 幼いころ稲光は好きでした。空から降りる光、きれいだなと見ていました。恐い気持ちもありガラス窓にへばりついて見ていました。 稲びかりまだかまだかと窓に鼻 水遊び柄杓の水で追ひかける 絶壁に足を垂らして夏の宙 鬼やんま翅の七色みつけたり 大花野雨一色の中に色