打ち水 | 河崎康次の俳句

河崎康次の俳句

花鳥諷詠の写生俳句から人情・心情俳句まで、
この世の森羅万象の本質とか美とかの感動を
俳句と言う詩に残してみたいと思っています。

 今はマンション住まいですが、昔は一戸建てに住んでいました。昭和35年頃の夏はものすごく暑かったと感じていました。夕方庭に打ち水をするとワッと熱気が立ち消えていっていました。
 

 打ち水や火照りの波の寄せて引く     

 

 陽炎や浮いて軋んでくる市電 

 

 焼きもろこしバターの光は金の色

 

 黒揚羽風はゆるやか高みへと

 

 夏の川浅瀬の砂は水に舞う