浦和美園駅が終点となっている埼玉高速鉄道。この路線を美園駅から岩槻駅まで(最終的には蓮田)延伸する地下鉄7号線延伸という計画があります。
その費用は巨額で860億円となっていました。
清水市長は、今年3月までに埼玉高速鉄道に延伸をするよう求め(事業実施要請)、本格的な延伸を開始すると発言していました。
しかし、今年1月24日、予想される建設費用が860億円から1300億円と1・5倍になり、工期も7年から18年と2倍以上に伸びました。
これらのことから、清水市長は事業実施要請から、埼玉高速鉄道等への技術支援要請に切り替え、今後も延伸に向け努力すると述べています。
要するに、今年3月までに、延伸を本格的に行うよう埼玉高速鉄道に要望しようとしたが、費用・工期ともに予定が大幅に狂ったため、これらの費用・工期の課題を解決するために技術の支援を埼玉高速鉄道等にお願いし、一緒に延伸のための課題解決を進める、ということです。
延伸に向け本格的に動き出す、と思いきや、それらの課題を解決するためにこれから調査する、と大きな後退ですが、清水市長は「半歩前進」と自画自賛しています。
建設費は1300億円になりましたが、そもそも地下鉄7号線延伸の総事業費は3000億円とも言われており、今回の建設費の膨張に合わせ、総事業費も大きく膨れ上がることが予想されます。
費用や工期が大きく膨れ上がっても清水市長は延伸する気満々ですが、さいたま市を財政破綻に招きかねない地下鉄7号線の延伸はきっぱり断念すべきです。
そもそも清水市長は2009年の就任以来、地下鉄7号線の延伸に意欲を見せ、2012年には検討段階から実行段階に移行した、と大見えを切りました。
しかし、それから10年以上たっても、実現可能な数字が出ないことは、地下鉄7号線の延伸そのものが破綻していることを示しています。