さいたま市では、地下鉄7号線の延伸と東西交通大宮ルートの2大広域交通計画を推進しています。しかし、私は今後の人口減少の傾向も踏まえ、リーズナブルなインフラ投資のみをやるべきと考えます。すなわち、羽田空港アクセス線と明花駅の開設です。
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浦和美園駅から岩槻駅まで伸ばすのが地下鉄7号線の延伸ですが、市の大きな広域交通計画は、もう一つあります。
それが、東西交通大宮ルートです。要するに、大宮~新都心~浦和美園を中量軌道システムで繋ぐ構想です。
LRTは本当に必要か
元々、1980年ごろ、浦和市や大宮市、川口市、上尾市といった埼玉県南部の市で、モノレールを実現する計画がありました。
その後、1980年代後半になると、埼玉県が東西交通新システムに関する基本構想を策定しました。
その内容は、所沢~大宮~美園~越谷方面をつなぐものでした。
しかし、その後のバブル崩壊などが影響したのか、埼玉県の構想は大きく縮小され、大宮~浦和美園間のみ、中量軌道システムで繋ぐ構想になってしまい、清水市制はこの構想を実現すべく地下鉄7号線とともに検討を進めています。
今回、9月16日のまちづくり委員会で質問しました。
川村準 東西交通大宮ルートの現状を伺う。
交通政策部長 まず、既存バスの改善充実を図り、次にBRTやLRT等の実現を目指す。
答弁で出てきたように、中量軌道システムとは、LRTやBRTを想定しているようです。
LRTとは、2023年の開通で注目を集めている宇都宮市のものが有名ですが、ハイテクな路面電車です。
また、BRTは、関東では、東京都や川崎市にあります。
例えば、東京都のBRTは、虎ノ門ヒルズから新橋を経由してお台場を繋いでいます。
ただ、海外のBRTと異なり、日本のBRTは、速達性が少し向上した、ちょっとすごいバス以外の何物でもありません。
昨今の日本全体の急激な人口減を考えると、また、さいたま市も10年後の人口ピーク以降、人口減が始まることを考えると、高度経済成長期の日本が元気だった時の構想である地下鉄7号線延伸や東西交通大宮ルートを実現することは、極めて大きな財政負担を市民に押し付けることが懸念されます。
人口達成年度なしの美園
さて、もう一つの大きな都市交通計画である地下鉄7号線の延伸です。
清水勇人市長は、来年3月までに、地下鉄7号線延伸のため、事業者に実施要請を行う、としています。
地下鉄7号線は、現在、都内から浦和美園駅まで走る埼玉高速鉄道を、美園駅から岩槻駅まで延伸するということです。
国では、延伸のための補助金を市に出すにあたって、30年以内の黒字化を条件に据えています。
清水市長は、2009年の市長就任以来、延伸を実行する、と言い続けてきましたが、黒字化の達成見込みを示せないなど、全く進展がありませんでした。
今回、市が黒字化を達成するための切り札として出してきた案が、中間駅の町づくりをゴージャスにすることです。
具体的には、美園と岩槻の中間である目白大学のあたりに中間駅のまちづくりです。
その中間駅周辺の町づくりに関し、これまでの目指す面積と人口規模を60ヘクタールで4000人規模から、最大120ヘクタールで1万人の町に目標を上方修正したのです。
さて、街づくりといえば、浦和美園も今でこそしっかりした街ですが、四半世紀前の20世紀の時は、未開発でした。
美園と中間駅では、条件が様々異なる部分はありますが、一つの参考として、美園の開発はどうだったのか6月18日の本会議で質問しました。
川村準 美園はいつまでに目標人口に達成するのか。
佐野都市戦略本部長 目標年度はない。
川村準 それはおかしな話だ。今後の話として、中間駅の1万人の町には、
目標年度は設けるべきだ。
佐野都市戦略本部長 目標を定めていきたい。
驚くべきことに美園は、目標人口は定めてあっても、その達成期限を決めていなかったのです。
今回、中間駅のまちづくりに、その期限を決めることを執行部に約束させることができたのは、前進であり、一つの成果だと思います。
しかし、建設費用が上がり人口減の中、延伸を行おうとすること自体が無謀で、私は今後も、延伸の問題点を市議会で提起し、延伸中止に追い込むため活動します。
羽田アクセス線や明花駅
既存インフラを有効活用
さて、今の日本で実現すべき広域インフラは、旧来のものを活かし、未来への投資にうまくつなげる事業です。
例えば、JR東日本は、過去に貨物線で、昨今は使われていなかった大汐線を、羽田空港アクセス線・東山手ルートとして2031年度に生まれ変わらせることを進めています。
この東山手ルートが実現すると、高崎線や宇都宮線といった上野東京ラインは、乗り換えなしで羽田空港まで行くことができ、市民の利便性が向上します。
また、東浦和~南浦和駅間の中間駅設置、いわゆる明花駅構想は、1980年代からあるものの、前進が見られません。
明花駅構想は、浦和市議会時代は色々議論が活発だったものの、さいたま市議会になって議論がほとんどなされていませんでした。
2016年の私の質問以降、津和野眞佐子議員(南区・自民)が無人駅でも作るべき、といった趣旨の発言を行い、尾上貴明議員(南区・公明)も質問するなど、議会での議論がようやく活発になりました。
明花駅は、新線を一から作るのでなく、武蔵野線という従来の線路に駅を設置するというリーズナブルなものです。
地下鉄7号線延伸や東西交通大宮ルートでなく、従来のものを活かし生活を便利にする羽田空港アクセス線や明花駅の実現のために、私は今後も活動していきます。