カタナの車検が迫っている。今月の19日に予約を入れた。
車検に向けて先月からインナーサイレンサーを作っている。
このカタナにはギルドデザインファクトリーのショート管が付いている。
JMCAの認定を取ってある車検対応マフラーであった。もともとは。
前オーナーが中古で買ったらしいのだが、その時点で中身は抜かれて完全な直管。
とても乗れたもんじゃないのでとりあえずエンドバッフルを取り付けて乗っていた。
正規の状態ではサイレンサーは外せない構造になっている。
径が73.5mm程あり、この汎用エンドバッフルもやっと見つけた。
エンドバッフル(要は蓋)なので内部に消音剤を巻くことはできない。
ひとまずエンドバッフルにステンパイプを溶接した。
これを加工していく。
この状態で音量を測定してみた。
108.6dB・・・マジか・・・
カタナの保安基準は99dB以下である。ここから9dB以上も落とせるだろうか・・・
ちなみに直管では111dBを越えた。
ここから加工の日々が始まった。
まずはステンパイプに穴を開けてみる。
現在の職場はこの手の加工には困らない。溶接も会社でやった(部長が溶接してくれた)
そして騒音計を自前で購入。
この前の測定は会社から騒音計を借りてきたのだが、ガチ過ぎて設定すら正しくできていたか怪しかった。
Amazonで2000円。A特性でピークホールド機能付、バックライト付、カメラの三脚取り付け可能。
車屋でもそんなに高いものは使っていなかったのでこれで十分だろう。
穴開け後は104.9dBまで下がった。
続いてパイプの周りに消音剤を巻いてみる。
グラスウールなんて高いものは買わない。ダイソーでステンレスタワシを買ってきて巻き付けた。
加工内容と消音の効果を探っている段階なので実験的な部分もある。
これで101.5dB。専用のウールの方が効果があるのかもしれないが、108円で3.4dBも落ちたなら上出来だろう。
まだまだ試す策は残っている。
再び穴開け・・・
最初に7mmの穴を開けたのに対し、その間に4mmの穴を追加した。
穴の大きさで消音する周波数域も変わるのでは?と考えた。
一番良くて100.4dB。100dB台後半が多かった。
次。新たなステンパイプに穴を開ける。
ドッキング
タワシも倍増
長さを倍にしてみた。
ベストが100.0dB・・・100.3dBくらいが多かった。100dBの壁が高い。
一応理屈で考えて倍の長さにすればもう少し落ちると思っていたので、これには愕然とした。
しかし、音質は大きく変化した。
3000~5000rpmの加速時やスロットルを戻した時に"ボ~" "モ~"という籠ったような低音が発生していて不快だった。
長さを倍にしたらこの音が消えて心地よい高音を奏でるようになった。
仲間に乗ってもらって音を聞いてみたが、自分でも惚れ惚れするような綺麗な音だった。
これは理屈で考えて狙った部分であったので、目論みがハマって気分が良かった。
だが、今の問題は音量である。
穴開け、長さの延長はこれ以上はできない。
サイレンサー用のウールを買えば解決しそうな気もしていたが、金で解決するのは面白みが無い。
ステンパイプも、実は会社の廃材から拾ってきたものである。
金を掛けずにすぐ出来る事を考えた。
空き缶を使い膨張室のようなものを設けてみた。
加工しやすいし、、無限に手に入る。
キタ!!!遂に100dBを切った。
何回測定しても安定して99dB台だった。
検査は小数点以下切り捨てなので、2回の測定で99dB台が出れば平均99.0dBで保安基準適合となる。
念の為もう少し余裕が欲しいので残り時間でできる事はやってみるつもりである。
時間的な余裕が無いので思いつく事を手当たり次第に試す形になった。
消音の理屈はもっと知識を入れないとダメだと痛感している。やっている事は極めてレベルが低い。
車検を通したらちゃんとしたサイレンサーを作り直す。
ひとつ言えるのは、「常時使えるものを作る」という前提で全てやってきたという事。
車検戻しなんてダサい事はやりたくないね。むりやり詰め物すれば通せるのは知ってるよ。
エンジンフィーリングについては変化を感じる事はできなかった。
カタナは回して乗る事がない。回すメリットが今の所無い。
吹けあがりとかトルク感とかは無視している。
カタナは最近ストレスが溜まる。
思うように走らせる事ができない。飛躍的に良くなっていってるのに。
一刻も早く完成させなくてはならない。モタモタしてると降りるに降りられなくなる。
墓場まで共にするのは壱号機だけで十分である。