こんにちは♪めしょんです。
中学生のとき、バスケ部のH君が
利き腕である右手を骨折したとき
信じられない言葉を言ったんです。
H君は、一軍と二軍を行ったり来たりする存在。
とても大事な時期に、利き腕を骨折しました。
そのとき彼は、「今だからこそできることを」と
体育館の片隅で
永遠と左手でドリブルをしていました。
チームが3対3や5対5の本格的な練習をしているときも
モクモクもくもくと、左手だけでドリブルをして、
左手だけでシュートの練習をしていました。
そのとき、彼が言った言葉が
『骨折っておもしろい』
という言葉でした。
あれ？
ドMなのかな？
と思ったりもしたのですが
苦手だった左のドリブルがどんどんうまくなっていく。
左手のパスやシュートの精度がどんどんあがっていく。
これは完治したとき、凄いことになるぞ！！とH君は思うのです。
そのとき、H君は
「骨折っておもしろい！」
「治すのっておもしろい！」
「たぶん完治したらもっとおもしろい！」
そう言って彼は、ギプスがとれたとき、
右でも左でも両利きのようにボールを扱える
面白いプレーヤーとして戻ってきたのです。
でね、もうひとつ話を聞いてほしいのですが、
甥っ子がハマっていたゲームがあったのですが、
突然に飽きてやめてしまったんです。
めちゃくちゃうまかったのにやめてしまったんです。
その理由を聞くと、
できないことが
なくなったから。
でした。
いまのゲームは、入りやすく極めにくいという
絶妙なゲームバランスで組まれているので減ったけど
子供がゲームを飽きる理由の多くが、
できないことがなくなった。らしいです。
できないことができるようになったり、
できるようになったのに失敗したり、
だから工夫したり、その中で新たな技を編み出したり。
そんなことをしているうちはとても楽しいのですが
なにもかも、完璧にできたら、
一気に冷めてしまうそうです。
つまり、
できないって面白いんです。
骨折を治すって面白いんです。
だからなったのかもしれない。
できないことがあるって面白いんです。
だから出会ったのかもしれない。
病気を治すって面白いんです。
だからなったのかもしれない。
痩せていくって面白いんです。
だから太ったのかもしれない。
いや面白くねーわ！
って思うだろうけれど、
面白がることがクリア条件のひとつなのだ。
私たちはいま、
できないことだらけの中を生きている。
正直、全然面白くない。
でも着実に面白い未来へと向かっている。
そのために、今しかできないことをやっている。
できないことを面白がろうと思う。
面白がったらできるようになるから。
骨折したのにバスケがうまくなったH君のように。
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美言2269『骨折っておもしろい！』