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河内マサヤンのブログ

私が作成した創作花札を掲載しています。創作花札とは花札の形を借りた「書」「イラスト」「言葉遊び」が三位一体となった作品です。

キアオラナ!

クック諸島はポリネシア東部の24の環礁と火山島からなる国です。ニュージーランド王国(国王は現イギリス王チャールズ三世が兼任)に属し、全国民がニュージーランドの国籍も有しています。また外交と国防の最終決定はニュージーランドが行います。このため国家三要素のうち「主権」と「人民」について完全に満たさず、国家として承認していない国も多数あります。

今回はめ込んだのは、レイ(ポリネシアの花輪)をつけた優しいおばちゃん。クック諸島は治安が大変良く、人民は穏やか、危険な動物や毒虫も一切いないとても安全な国と言われています。

ちなみに大島渚監督の「戦場のメリークリスマス」の撮影はこの国のラロトンガ島で行われました。

ハーイ!

中央アメリカ、ユカタン半島の付け根に位置するベリーズは、美しい珊瑚礁に恵まれ『カリブの宝石』と称えられています。世界2位の規模を誇る『ベリーズバリアリーフ』や『グレート・ブルーホール』などダイビングスポットが多く存在します。そしてつぶらな瞳が愛らしいカイギュウ目『マナティー』が生息しています。ベリーズにいるのは『アンティル・マナティー』という比較的大きな亜種になります。絶滅が心配されていましたが、懸命な保護活動により1000頭ほどに回復したそうです。基本保護区では接触禁止だそうですが、一部泳いで観察ができるシュノーケリングツアーもあるそうです。

 

 

暑い日が続きます。創作花札から涼し気な作品をひとつ。

利尻島はアイヌ語で❝リ(高い)シリ(島)❞その名のとおり最高標高は1721m、夏でも山頂付近は10℃をきることも多いそうです。本作では海上に颯爽とそびえ立つ利尻島と蒼翠の丘に咲き乱れるエゾカンゾウを描きました。エゾカンゾウは夏にオレンジ色の花を咲かせます。花にはほのかな甘みがあり、シャキッとした食感で「おひたし」や「からし和え」などが美味しいそうです。

アイニンバーラ!

今回は西アフリカに位置するガンビア共和国、上の地図を見ていただければ分かるように、ガンビア川に沿った東西に細長い地形です。さらにガンビア川河口の西側を除いた陸地部分の国境は全てセネガルと接しているのみ。このいびつな状態は植民地時代の歴史が関係しています。この地域ではイギリスとフランスが争っていました。特に川幅が広く流れも緩いガンビア川は河川輸送にうってつけで、内陸から金、そして奴隷を運ぶ重要な交易路だったのです。当時イギリスは武器・綿布を本国からアフリカへ、奴隷をアフリカから西インド諸島へ、砂糖を西インド諸島から本国へ持ち帰るいわゆる「三角貿易」で莫大な利益を得ており、ガンビア川は奴隷交易の最重要拠点でした。イギリスにとってはガンビア川流域の「おいしい所」さえ確保できれば、周りの広大な「セネガル地域」はフランスにくれてやれ状態だったのでしょうか。しかし次第に奴隷貿易は下火になり、19世紀に禁止されると今度は「フランスさんフランスさん、ガンビア川にイギリス植民地あったら嫌でしょう?ガンビア川あげるから、代わりにどこか頂戴な」と領地交換を持ちかけますが、話はそう上手く進むはずが無く、ガンビアはセネガルとは別の国として残ったのです。

ガンビア川河口には「クンタ・キンテ島」という島があり、かつて奴隷貿易が行われていた痕跡をとどめる遺構が多く残り「世界遺産」に登録されています。ちなみに元は「ジェームズ島」という島名でしたが、アメリカドラマ(小説)「ルーツ(アイレックス・ヘイリー著)」の主人公クンタ・キンテにちなみ改名されました。

ナマステ!

今回はインド。五千年の歴史と世界第七位の面積を持ち、そして人口は2023年ついに中国を抜き世界一となりました。

そして地図にはめ込んだのは「ターバンの男と二羽の小鳥」です。一昔前のインド人男性といえばターバンを巻いた姿がステレオタイプでしたが、ターバンを巻くのはシク教徒で2%の割合だそうです。「インド人男性=ターバン巻いてる」というイメージはプロレスラー「タイガー・ジェット・シン」の影響も少なからずあると思います。頭にターバンを巻き、リング内外でサーベルを振り回し、場外でも買物中のアントニオ猪木・倍賞美津子夫妻を襲撃するなど「インドの狂虎」と呼ばれる暴れっぷりでした。しかしプロレスを離れるといたって紳士であたったことは有名な話。積極的に慈善活動を行い、カナダにはその名を冠した「タイガー・ジェット・シン・パブリックスクール」という公立高校もあります。そして日本でも東日本大震災で被害を受けた福島県の子どもたちへの支援を評価され、令和六年春に旭日双光章を授与されました。

 

みなさんは「う~んマンダム」をご存知でしょうか?もう50年以上前になりますか。男性化粧品「マンダム」のテレビCMで、「荒野の七人」や「狼の挽歌」で有名なダンディー俳優『チャールズ・ブロンソン』がアゴを撫でながら呟くセリフです。当初「マンダム」は商品名でした。発売元の株式会社丹頂は経営不振に陥っていましたが「う~んマンダム効果」で危機を脱し、社名も「マンダム」へと変更したのです。ジェリーウォレスの歌をバックとしたCMはまさに「男の世界」、インパクトあるCMでした。マサヤンも書塾の生徒から「先生あごになんかついてるで」→「う~んマンダム」をよく食らったものです。

さて、ブロンソンの本名は「チャールズ・デニス・ブチンスキー」といい、バルト三国のひとつリトアニアの移民でした。ほかの二国、元大関の把瑠都がエストニア、「戦艦ポチョムキン」のエイゼンシュテイン監督はラトビアの出身です。

 

ブラ!

今回はフィジー。メラネシアに属する三〇〇余りの島々とサンゴ礁からなる国です。オセアニアで4番目94万人の人口をもちます。イギリスの植民地時代にインドからの移住が進み、現在では人口の4割がインド系住民です。

ラグビーが国技といわれるほど盛んで変幻自在のパスワークとランニングは「フィジアンマジック」と称えられ、ラグビーW杯ではベスト8が3回、よりスピードとテクニックが求められる七人制(セブンズ)ではW杯2回、五輪1回の優勝を誇ります。ラグビー試合前のウォークライ(舞踏)はオールブラックス(ニュージーランド代表)の「ハカ」やトンガ代表の「シピタウ」、サモア代表の「シバタウ」等がありますが、フィジー代表は「ジンビ」を踊り自らを鼓舞します。

さて今回は、魔法のように美しい黄色と青のアイシャドーを持つ「レモンピールエンゼル」をはめ込みました。その美しさゆえ、人気の観賞魚ですがフィジー代表の如く「戦意旺盛」で『混泳は要注意』だそうです。

ブエナスタルデス!

7月に入り、2024年も半分が過ぎましたね。7月といえば、日本書紀に「雄略天皇22年(478年)7月に丹波国で浦嶋子なる者が巨亀を釣り上げる」との記述があります。亀は美女に変身し、浦嶋子は妻に娶り、共に海中にある蓬莱国へ赴き仙人たちに会って回ったとのこと。皆様ご存知の「浦島太郎」の原話ですね。万葉集になると、蓬莱国に3年滞在したのち里帰りすると既に300年経過しており、「開けてはいけない」と言われた箱を開け一気に老化してしまうというストーリーになります。浦島太郎は竜宮城で超スローライフをおくったのでしょうが、今回のはめ込み地図は、亀に乗るのは浦島太郎ではなく『ナマケモノ』、英名でも「怠惰」を意味する『Sloth』とあまり有り難くない命名です。移動速度は分速2m~3m程、スローライフ故に代謝が極端に少なく食事も1日10g程で木の葉や芽、自分の体毛に生えたコケを摂取しています。一生のほとんどは樹上で過ごしますが、週に1回地上に降りて排便を行います。ただしこの時が一番危険でオウギワシなどの天敵に襲われやすく、ナマケモノの50%が排便時に命を落とす、まさに「命がけのおトイレ」なのです。

はめ込み地図のコスタリカにはナマケモノが多く生息し『ナマケモノのとおりみち』という名の「生物回廊農園(植樹により生き物の通り道を作り共生を目指す)」プロジェクトも立ち上げられています。コスタリカは「環境保護先進国」といわれ、国土の4分の1が国立公園・自然保護区で地球上の5%もの生物が生息し、世界で最も昆虫が多く住む国とも言われています。生物との共生を目指す姿勢が影響しているかは分かりませんが、世界で数少ない常備軍を持たない国でもあります。

浦島太郎が訪れた蓬莱国(竜宮城)は共生とスローライフを満喫できるコスタリカのような国だったのでしょうか。

ちなみに作中では泳ぐ亀に乗っているナマケモノですが、泳ぎは比較的得意で、地上の3倍の速度で泳げるとのことです。

 

今回は三十年程前❝鈴木悠斎❞の作品をご紹介します。

ハワイアンのスタンダードナンバーです。
碧水の上に珊瑚礁、下に藤浦洸氏の訳詞を書きました。
 
珊瑚礁と言えば、先日妻がシュノーケリングをしに沖縄へ行っておりました。
「綺麗な海と珊瑚と魚が見たい」との事でしたが、那覇到着時は警報が出るほどの大雨。風と波も大きく「海に入るの厳しいかも…」と危惧しておりましたが、泳ぐ日になると奇跡的に天気は回復、波も穏やかになり、美ら海を堪能できたそうです。
金鎚のマサヤンはお家で大人しく動画を見ていました(最後はビクッとしました…)

 

 

ンボテ!

コンゴ共和国は中部アフリカに位置しますが、東隣には「コンゴ民主共和国(旧ザイール)」があります。両国の違いはコチラをご参照あれ↓

 

コンゴには「世界一オシャレな男たち」がいるそうです。

年収の約4割を高級ブランドに費やすオシャレ泥沼にハマった猛者たちは『サプール』と呼ばれています。これは「オシャレで優雅な紳士達の協会」を略しているとのこと。しかしながら高級ブランドに身を包めば『サプール』になれる訳ではありません。3色以内での洗練されたコーデが必須、さらに立ち振る舞いも重要で「ディアダンス」と呼ばれるステップを踏みながら歩き、民衆の注目を浴びることも忘れません。『サプール』の起源はコンゴの伝説的社会運動家アンドレ・マツワが関係しています。彼がパリからブラザビルに降り立った時、本場パリ仕込みのオシャレファッションを見た民衆に衝撃を与えた事が起因だと言われています。『サプール』は何より❝平和❞を尊びます。「争い?服が汚れちゃうじゃないか…」との考えのもと彼らはオシャレを楽しみ、エレガントに振舞うのです。

さて今回のはめ込みは「体を洗う女性」です。男性はファッションセンスを磨くのですが女性は肌で勝負、美肌を磨いているのでしょう。