こんにちは。

肢体不自由と盲目の1級障害を持つ!

ハンディキャップ・エッセイスト 河和 旦(かわ ただし)です。

始めてこのブログをご覧になった方は、プロフィールもご覧ください。


私は会員制の文章教室、ふみサロに入会しています。


ふみサロでは毎回課題図書が与えられ、その本から得たインスピレーションをもとに800字以内(点字32マス42行以内)でエッセイを書きます。


今回の課題図書は、「ハイパフォーマー思考:高い成果を出し続ける人に共通する7つの思考・行動様式」です。


この課題本を元に書いたエッセイは以下の通りです。




ハイパフォーマンスを目指して:AIが変える視覚障害者の日常


プロフィールにもあるように私には重度の視覚障害がある。文字の読み書きには点字を使用し、パソコンを使うときには画面読み上げソフトや点字ディスプレイを活用している。


重度の視覚障害者にとって最も難しいことは、「視覚的な情報を理解する」ことだ。


具体的にはブログやSNSでシェアされた写真に何が写っているかわからなかったり、活字ベースの資料を読めなかったりするために、健常者の話について行けないのである。


しかし、このような課題をAIによって克服できるようになった。


私は「Be my eyes」という視覚障害者支援アプリを使っている。このアプリに、昨年からChat GPTの技術が搭載された。これによりスマホのカメラで撮影した映像や、端末に保存された画像を解析し、何が写っているか解説してくれるようになった。


さらに今年5月下旬、Windows版のアプリがリリースされた。


Windows版のアプリでは、パソコンのスクリーンに何が映っているかを解説してくれる機能が追加された。


そこで、ブログやSNSの投稿に表示される写真を、ひたすらBe my eyesに説明してもらって遊んでみた。


例えばふみサロでご一緒しているkokkoさんのブログ記事「思考が現実化するスピードが増してるみたい♪」内、kokkoさんが焼き肉屋さんでお会計したシーンの写真をBe my eyesに解析させたら、次のように説明してくれた。


投稿にはレジのディスプレイの写真が添付されており、ディスプレイには以下の内容が表示されています。


「クーポン 1000円


-1,000 x 1


残高 -1,000


\11,111」


この写真説明を聞いて、「確かによいことありそうですね」とコメントできて、うれしかった。


障害があると「できないこと」に目が行きがちになる。だがテクノロジーを活用してでも「できること」が増えることは、私たちにとってとてもポジティブになれることなのだ。


AI時代だからこそ、私たちがAIを使い倒して、できることをアップデートしていきたい。


(エッセイ 終り)




このエッセイについて


今回のエッセイで、私は視覚障害者がAI技術を活用して日常生活をより豊かにする方法について表現しました。


重度の視覚障害を持つ私にとって、視覚的な情報を理解することは大きな課題です。しかし、「Be my eyes」のAI技術が、写真やスクリーンの内容を解説してくれることで、この課題を克服することができました。


課題図書「ハイパフォーマー思考」の「AI時代のこれからは、知的体力のアップデートが最も重要」という節に着想を得て、テクノロジーが視覚障害者の生活をどのように変え、可能性を広げるかを具体例を通して紹介しています。


最後まで読んでくださり、ありがとうございました。