こんにちは。

肢体不自由と盲目の1級障害を持つ!

ハンディキャップ・エッセイスト 河和 旦(かわ ただし)です。


始めてこのブログをご覧になった方は、プロフィールもご覧ください。


5月11日午前、5月10日から新宿武蔵野館にて公開された映画『イーちゃんの白い杖 特別編』を観てきました。


【関連サイトへのリンク】 映画『イーちゃんの白い杖』公式サイト


私は視覚障害者向けITサポーターとしての仕事をしていますが、実は私、この映画の主人公「イーちゃん」こと小長谷 唯織(こながや いおり)さんに対して、サポートサービスを提供させていただいています。


そういったご縁から、この映画の初版『イーちゃんの白い杖』が2018年に公開されたときから、ずっと応援しております。


この映画は生まれつき目が見えないイーちゃんこと小長谷唯織さんと、重い障がいを持つ2歳下の弟・息吹さんの25年間を追ったドキュメンタリー映画です。


盲学校でのいじめや、大好きなピアノでさえ晴れない心の葛藤、そして「どうして自分だけ違うのか」という疑問。そんな困難に立ち向かうイーちゃんの隣には、いつも病と闘い続ける弟がいました。


いじめ、挫折、苦難、そして数えきれないほどの壁を乗り越えていく中で、イーちゃんはたくさんの出会いを経験し、成長していきます。


25年間という長い年月の中で、イーちゃんがどのように壁を乗り越え、幸せを見つけていくのか…。イーちゃんの力強い生き様は、私たちに勇気を与えてくれます。


この映画の見所はたくさんあるのですが、私は、イーちゃんが家族愛によって支えられ、成長していく様子が印象的でした。


また、私は舞台挨拶付の会を拝見させていただきました。


舞台挨拶の中で橋本真理子監督は、この映画を作ったきっかけとして、2016年に起きた相模原障害者施設殺傷事件が動機になったと語っておられました。


私の過去記事「早く終わってほしい「障害者排除論」でも津久井やまゆり園の件をベースに、障害者に対する心ない言葉や態度、そしてそれらが社会に与える影響について取り上げています。


相模原障害者施設殺傷事件の犯人は犯行の動機として「意思疎通のできない重度の障害者は不幸かつ社会に不要な存在である」と述べているのですが、本当にそのように言い切ってよいのでしょうか。


私はそのような問題提起をしていますが、橋本監督がこの映画に込めた思いも、まさにそういうことだと実感しました。


この映画は、「生きるとは?」「障害とは?」「教育とは?」など、いろいろなことを考えさせてくれます。


ぜひ、皆さんにも劇場でこの映画を直接ご覧いただき、「たとえどんなに重いハンディキャップがあったとしても生きていく」ということについて、一緒に考えていただきたいと思います。


私はこれからも、同じ障害を持つ当事者の1人として、2冊のエッセイ集を商業出版したクリエイターの1人として、またITサポーターとして、この活動を積極的に応援していきます。


本日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。