第65回宝塚記念回顧 | カッツミーの競馬道

カッツミーの競馬道

長年続けている競馬全体への考えや想い、予想を届けています。

 6月23日に行われた宝塚記念は単勝3番人気の菅原明良騎手騎乗のフローザホーンが大外を差し切りG1初勝利を飾った。

 

 馬場状況、外枠、フローザホーンの特徴を存分に味方につけた菅原明良の好騎乗が光ったレースだった

 

 1000m通過が61秒0のスローペースを後方2番手でレースを進めたフローザホーンは4コーナーを回ると大外に進路を取り、先に先頭に立ったベラジオオペラを抜き、追い込んだソールオリエンスに2馬身差をつけて最初にゴールに飛び込んだ。

 

 重馬場での勝ち時計2分12秒0は優秀で、大外を回り上り3ハロン34秒0はスローペースで進んだにせよ驚異的な上りで、フローザホーンがいかに重巧者で強い競馬をしたか物語っている。

 最後の直線は、抜け出した馬達は馬場状況を考え馬場の外側に進路を取ったが、フローザホーンはさらに大外に進路を取った。京都競馬場は連続開催の最終日で馬場は荒れていたが、大外はほとんど蹄跡はなくいい状態だった。スローのレースなら前の馬が有利なはずで、普通だったら3着敗退のベラジオオペラが勝っていたと思うが、それを差し切ったフローザホーンは相当強かったといえる。

 

 鞍上の菅原明良はデビュー6年目で初G1制覇。昨年は70勝をあげてリーディング11位と確実に腕を上げている若手で、これを弾みに更なる活躍を期待したい。

 

 それにしてもフローザホーンの父エピファネイアの今年の躍進はすばらしい。今春のG1勝利は桜花賞のステレンポッシュ、ヴィクトリアマイルのテンハッピーローズ、ダービーのダノンデサイルに続き4勝目、今年のリーディングサイヤーランキングはキズナが独走しているが、同期の菊花賞馬エピファネイアがどこまで追い詰めるか今後注目したい。

 

 2着ソールオリエンスは4角後方2番手から勝ち馬と同じ上り34秒0で追い込んだが2馬身差の2着、昨年の皐月賞を思わせる末脚で久々にこの馬らしいレースを見せてくれた。馬場に助けられた感は否めないが、これを契機に秋のG1戦線でも上位争いをしてもらいたい。

 

 3着ベラジオオペラは 3番手から直線先頭に立ち押し切れるかと思ったが勝ち馬の末脚に屈した。器用な馬で中距離では今後も安定したレースをみせてくれるだろう。

 

 1番人気のドウデュースは6着敗退。敗因は馬場につきるだろう。直線も勝ち馬が外にいたため、馬場の中央を通らざろうえず、

直線伸びを欠いた。良馬場での再度の巻き返しを期待したいところだ。

 

 私の本命ディープボンドはポジションを取れず、道中はおっつけ通し。直線も伸びず7着に終わった。このメンバー、距離では厳しかったか?

 

 例年宝塚記念は季節がら、時計がかかる馬場で行われることが多いが、今年は4着プラダリアも含めて上位4頭は全て重馬場での勝ち鞍があった。馬場適性がいかに重要であるかを馬券検討に考えさせられるレース結果だった今年の宝塚記念だった。