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かっとびペンギンのお散歩

現在フリーランスですが、以前はロンドン市内の内視鏡センター(NHS、プライヴェート等)で、シニアシスターナース、SSPとして勤務していました。美味しいもの大好きなかっとびペンギンの、ちょっとした日々の気づきや感動、面白情報をつらつらと綴って発信していきますね!

<ナース生活30年>
21歳で正看護師になり、51の今年は30周年。
そのほとんどは、消化器と内視鏡で過ごして来たけど、振り返れば技術の発展と共に自分の知識も経験も幅のある路をたどってきたなぁと思う。
同僚と関わることの経験も、今の自分は多少進歩したんじゃないかと思うのは、感情的にならずに対処出来るようになってきたことかしら。
マネージメントは、対人間が何より難しい。
人それぞれ違う反応なのだから、問題に対して同じ答えで解決しない。

常勤を辞めて良かったのは、この点がある。一歩離れて、もう人間マネージメントを、直接立場的にはしなくても良くなった。
自分でやってみた限り言えるのは、対物事マネージメントは、経験とオーガナイズである程度誰でもこなしていける。
対人間が、実のところ向き不向きがあると痛感した。私には向いてない。いろんな意味で、人にお願い出来ないのだ。
完璧主義が邪魔して、自分でやらないと気が済まない&自分が動いた方が早く出来てしまうので、人に説明して依頼することが非効率に思えてしまう。
依頼したことが相手の重荷になるんじゃないかと、遠慮してしまう。
依頼したことが出来てるかどうか、確認してみてがっかりすることが多々あり、結局自分がやり直すので、二度手間…
厚顔無恥で、人を使うのが気にならず、ええ加減なところでいいやと思える人が、向いているようだ。
まぁあんまりな言いようなので、ちょっと言い換えると、おおらかで、甘え上手な人、と言うところか?
そう言う上司や同僚が、たくさん居てくれると職場はうまく回っていくのかもしれない。でもそればっかりだとダレダレで、管理が行き届かなくなるので、きちんと折り目正しい人も必要なわけで。
チーム構成というのは、なかなか思案どころということか。

管理する立場の人間マネージメントからは身を引いても、小さな接点は、チームで働いている限り、どこまでも付いてくる。ナースの仕事は、決してチームから脱却しない。あらゆる立場の人間たちが集まって、患者さんを見守る。うちの課だけでも、予約事務員、受付、配膳のスタッフ、清掃のスタッフ、内視鏡機器を洗浄管理するスタッフ、病理検査のスタッフ、場合によってはCT検査などの放射線科スタッフ、血液検査スタッフ、会計、薬局薬剤師、搬送の救急隊、そして消化器の医者と看護師。
これは表舞台の一部で、裏では診療記録管理、備品や部品ストック管理、ガス管理、ITスタッフ、検体を運ぶクーリエたちもいる。これらのどれが欠けても、患者さんの検査と治療過程に差し障りが出るのだ。

立場的には、常勤さんへの敬意を表しつつも、一応経験上のシニアな立場でもあるので、若い人には自分の知識を惜しまず渡してあげたいと思っているものの、聞く耳持ってる人と持たない残念な人がいるのも事実。51歳のオバちゃんの言うことなんか、無視しちゃって我が道を行く人は、勝手に行っちゃってください。聞く耳持つ人が、早く成長して行きます。しかし、早く成長する人は、逆にその職場で吸収することが済んじゃって、割と早く異動しちゃうんだよね。おかげで、残るのは「使えねー」って思うスタッフが多い…
この使えねぇスタッフとのやりとりが、結構ストレスにもなったりして、悩ましい。
他所行ってもきっと使えねぇから、ここにしか居られないんだよね、私には出入りおっけ〜な自由があるから、私がちょっと間を置けば、きっと波は静まる…と信じて数週間待ってみても、やっぱり静まらない事態は、話し合ってみる価値があるかもしれない。どこまでも、私はバルカン人的な論理で考えてしまう。