伴走について考える。~ブラインドランナー谷口選手のちょっとしたピンチ~ | カツランナー もうひと花PROJECT

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38歳2児の父、京都府宇治市の市民ランナーです!
仕事や家庭と調和しながら、愛するランニングで花咲かせたい!そんな日々を綴っています。

すこんにちは!

勝手に「もうひと花PROJECT」やっています!

 

 

さて、本日は京阪石清水八幡宮駅(旧:八幡市駅)に赴き、淀川河川敷で30㎞走りました。

平均タイムはキロ4分08秒くらいで、奈良マラソン前に有酸素能力を少し取り戻すことにつながりそうです。

 

駅から徒歩5分くらいで淀川河川敷の緊急車両用道路に出ることができます。

緊急車両用ということだけあって、一般の車は通らず、車が2台たやすく並走できるくらい道幅が広く、そしてほぼアップダウンがない!

まさにランニングにもってこいの場所ですウインク

 

現に多くのランナーが走っていましたし、自転車ライダーも多く通ります。(道幅が広いので追い越しも楽です。)

 

駅からも近く、コインパーキングからも近いので集まりやすく、トイレも何か所かあるので練習場所として非常に優れていますね!!

もう少し早く気づいていたかったです。




 

 

という形で行った練習ですが、タイトルからも察しがつくでしょうが、今日は一人で走ったのではありません。

 

 

ブラインドランナーの谷口真大選手の伴走で30㎞走をやりました!




 

 

この練習をするのは3回目なのですが、練習が上手くハマっているのか回を重ねる毎に練習の質が上がっていて、とても手応えを感じています!

 

そんな谷口選手ですが、今ちょっとしたピンチを迎えています。

 

 

というのも、今年の夏に開催された東京パラリンピックは皆さん記憶に新しいと思いますが、谷口選手もパラリンピック5000mへの出場を目指していて、まずは標準記録である16分4秒を切るために日々練習を重ねていました!!

…が、結果的にはあと4秒届かずにパラリンピックへの出場は叶いませんでした。

 

 

当時、「チーム谷口」というものが結成されており、私もその1人だったわけなのですが…

 

他のメンバーは、高校時代に都大路を走った人、元箱根ランナー、実業団経験者など、もう皆さんエリートで(とはいえそれを鼻にかけたりしない良い人たちだったんですが)、とにかくランニングに対する意識が高い!何度かそれぞれのメンバーさんとお話させてもらったことがあるのですが、とても勉強になりました。

さらにコーチとして、ランニング関係者なら知らない人はいないくらいの大物の方がいらっしゃったりしましたあんぐり

数回だけお話しする機会があったのですが、それはそれは緊張したのなんのって(笑)

 

そんな「チーム谷口」だったわけですが、パラリンピック不出場が決定した時点で解散となりました。

 

谷口選手は、その後いろいろと考え、ひとまず強化選手としてパラリンピックを目指すのをやめて、私たちと同じ市民ランナーとして走るという決断になりました。
 

 

ここで、何が問題となるのか?

 

「パラリンピックを目指す!」という大きな目標の下では、協会やランニング関係者の協力が得られて競技力の高い伴走者が紹介されたりする。(言うまでもなく、伴走者はブラインドランナー以上の走力が必要です。)

 

強化選手でなくてもファンランレベルのブラインドランナーであれば、伴走に協力できる人は少なくない。(現に、伴走者が集まるようなランニングチームもあります。)

 

ちょっと乱暴な言い方になりますが(本人には冗談交じりによく言うことなのですが…)

 

市民ランナーとしてやっていくには速すぎる!

 

なので、谷口選手の伴走ができる程度の走力があって、かつ大きな舞台を目指しているわけではない選手の伴走をしようと思う人がなかなか見つからないのです爆笑

 

今は、元「チーム谷口」のメンバーのうち僕も含めて3人で伴走をつとめていて、「チーム谷口Z」なんて言っているんですが、それぞれ仕事をしていることもあり、予定を合わせるのが大変なこともしばしばあります。

 

 

エリートランナーの方々を話をする中で、皆さんの意識の高さに感心させられると同時に、自分の「市民ランナー」としてのあり方を掘り下げていく機会にもなりました。

 

「市民ランナー」の定義は、一般的にフルタイムで仕事をしながら走る人というところでしょうか?

 

大雑把に言うと、仕事は人のためにすること。

そこに、やりがい・歓び・素敵な経験が伴うことももちろんあるのですが、誰かのために尽くすというところが前提にあると思います。

それには結構大きなエネルギーが必要で、中には仕事で得たエネルギーを再び仕事に注ぐ、いわば「自家発電」できる強者もいるのですが、僕も含めて多くの人は仕事ばかりしているとエネルギー不足状態に陥ってしまうのではないでしょうか。

 

僕にとってランニングとは、そんな仕事や家庭(ここは人によってだいぶ違いますね)に向かうエネルギーを生み出してくれる活動。

 

ちょっとメンタルが弱っていた時にランニングによって救われたという体験を経て確信しました。

 

実業団選手は実質仕事として走っているので、人生のエネルギーをランニングのために注いでいるということになります。

もちろんこれは実業団選手を批判しているのではありません。そうやってエネルギーを注いで走っているからこそ凄まじい結果を出し続けているし、ドラマを感じるし、感動があるのだと思います。

 

市民ランナーが、安易に実業団選手のマネをしていはいけないんじゃないか、ということです。

 

 

少し本題からズレてしまいましたが、谷口選手はこれまでは後者の「実業団選手」のスタンスでパラリンピックを目指していて(とはいえ昔も今もフルタイムで仕事をしているわけですが)、今は「市民ランナー」のスタンスで日々のランニングに取り組んでいると言っていいでしょうひらめき電球

 

ちょうど今日「最近練習が楽しいんですよ音譜」と言っていました。

まさに「市民ランナー」ですね!

 

 

僕が声を大にして言いたいのは、「ブラインドランナーにも市民ランナーとして走るという選択肢があるべき」ということ!!

 

あくまで「選択肢」です。

 

同じ京都にパラリンピックで銀メダルを獲得した和田選手がいらっしゃるわけですが、和田選手は数年前からそれまでの仕事を退職されて競技に集中できる環境に身を置き、凄まじい練習を積んで大舞台に臨んで大きな感動を生むレースをされました。

 

ただ、全員がそうしなければならない!ということではない。

 

 

僕は、せっかく縁があって伴走することになった谷口選手が、パラリンピックを目指していようと、ローカルマラソン大会に向けてぼちぼち練習していようと、変わらずにサポートをしたいと思っているのです。

だって、100%市民ランナーですからニコ

 

 

といういうわけで…

 

そういうちょっとしたピンチに置かれているブラインド市民ランナー谷口選手と一緒に走ってみようと思われる方を探していますひらめき電球

もちろん無理のない範囲でパー

(だからある程度の人数が必要なんです。)

 

 

以上、長めの宣伝でした(笑)