真面目で少し暗い話です。

もし自分が病気になったとしても、家族の問題は普通に起きますし、それは、今まで通り変わりません。

当時、父親が人工透析と糖尿病で入退院を繰り返していました。
私が一番近くに住んでいたので、用事などは私が引き受けて代わりにやったりしてました。
そんな矢先に、私が乳がんの疑いができて、病院を探していたのですが、同じ頃に、父親の病院から呼び出されて、先生に話を聞きに行ったりしてました。

父親はもう長くないとのことでした。

「父さんは、もう、来年の5月まで生きてないかもしれない。」
「そんなことないよ!あと5年は生きるって聞いたよ!」


私は弱いので、本当のことを父親に告げることはできませんでした。
数日前まで、「来週には退院できるかも。」と、ウキウキと予定を立てていて、中華鍋まで新調してたのですが、透析の時に、ヘルパーさんから「車椅子の用意が間に合わないから歩いて行けます?」って聞かれたところ、それを聞いていた先生が、
「とんでもない!元気そうに見えて、その人が一番危ないんだ!
最優先にしてください!」

って怒ったらしい。
それを聞いて、父親、すっごいビックリしたって。
そりゃそうだ。
そこで、どういうことなのかと父親が看護師さんに話を聞いたら、心臓を動かす力がかなり弱っていて、入院した時に既に通常の半分くらいの力だったのが、今はもう更にその半分になってるという話を聞いてしまったそうです。

通常で75%くらいのところ、今現在24%くらいしかないらしい。

ああ・・・どうしてあと30年、健康に生きていてくれないんだろう。

もう、本当に泣きそうで辛くて、でも、自分のために病院も探さないと行けなくて、当時は、本当に、ひどい精神状態でした。

それでも、日常は普通にやってきますし、私は今日も元気です。

マンモグラフィーのある病院に、行ってきます!
つづく

 

つづき↓

 

 

 

ひとつ前↓

 

 

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