いっそ全試合1対0で「ウル虎の夏」3タテを完成して欲しい(笑)。(7/19虎14回戦1-0) | カープがやっぱり好きなんよ

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どんなにボロクソに負けても、次の試合もやっぱり見てしまう。
18才までに広島で刷り込まれたカープ魂は、50を超えても東京で生き続けるのです。

すんません、本日のブログはちょいと前段の能書き部分が長いです。興味のない方はすっ飛ばして試合レビューの方へどうぞ(笑)。

 

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当たり前の話ですが、30センチ定規(モノサシ)の上では「0と1の差」と「1と2の差」は同じ距離(1センチの幅)です。1センチ毎に連続的に、そしてあくまでも等間隔に並んでいます。他方で、数字上ではこの「0」と「1」は大きく異なるように見えます。よく例え話で使われるように「ゼロ」は何を乗じて(かけて)も「ゼロ」以外の数字にはなりません。「ゼロ」と「それ以外の数字」は全く違う生き物のように思えてしまう「不思議の世界」が存在します。

 

翻って、野球などのスコアを争うスポーツに限らず普段の生活の中でも、この「ゼロ」と「イチ」の差については、前述の話の後者の感覚に近いような気がします。「ゼロ」のものを「イチ」に変化させるのにはとてつもないチカラが必要であり、それは「1を2に変化」させたり「2を3に変化」させたりするチカラの何倍も何十倍も何百倍もかかる体感があります。

 

そして「経験したことが一度もない」と「既に経験したことがある」の差は無限に広がる大宇宙ほどの隔たりがあるように思えます。他方で実際は「何も成果を出していないゼロの状態でもがく状態」は「なんらかの結果を出せたイチの状態」のほんのすぐ手前の位置なのかもしれませんが、それはどんなに近い位置であっても、あくまでデジタル的な連続性だと思うのです。アナログ的な連続性(地続き)ではなく、ある時突然にゼロがイチにピコっ!と変化する。時計の秒針ではなくてデジタルウオッチの数字がパタっと変わるごとし。ともかく、そのくらいにゼロとイチの差は果てし無く大きいものだと思うのでございます。

 

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もとい。

 

広島カープの応援ブログでございます(笑)。朝から何を書いてんだかなのですが、昨夜の甲子園の1対0の試合を見ながらそんな書き出しの本日のブログでございます。試合的には、床田クンが圧巻の7回無失点ピッチング、8回もハーンが156キロのストレートで近本、中野を仕留めて3人斬り、9回は守護神栗林が森下、サトテル、大山を3人斬りでゲームセット。あっぱれ「1対0」での勝利。

 

バックを守る鯉の守備陣も相変わらず素晴らしかったんですよね。なんといってもハイライトは、ちょいと不安定だった9回の栗林クンを救ったレフト上本先輩のスーパーキャッチ!でしょうか。9回先頭の森下クンの打球はもう打った瞬間にレフトオーバー、いやスタンドインかという角度で飛んでいきましたが、これを上本先輩が背走&背走&背走!で、向こう向きのままダイビングキャッチしてその白球を掴んじゃいましたわ。いやぁシビれました。ショートの選手がレフト前にポトリと落ちる飛球をダイビングキャッチする感じ(@レフトフェンス手前)の超美技でしたな。ま、大スター選手みたいに手を振って観衆に応えるドヤ顔はヤリすぎでしたけどね、上本さんや(笑)。

 

内野陣も引き続き素晴らしいプレーを連発。パンチ矢野クンも右へ左へ凄かったですよ。三遊間の緩いゴロ、打者走者が近本クンなのでこりゃセーフかという打球をノーステップのノーバン送球ズドン!でアウトにしてみせたり、木浪クンのショートゴロからの6−4–3のダブルプレーはもうラップで包んで冷凍庫で永久保存で凍らせてしまいたいくらいの美しさ(うーむ。我ながら、この例えの表現はかなり下手くそじゃな、笑)。

 

試合終盤には1塁に近本クンを置いたいやらしい場面での中野クンの打球、2塁ベース奥の変則打球をキャッチして菊池先輩にトスするこれまた野球玄人衆を唸らせるような超美技をかましてくれましたわ。レフトの中村貴浩クンの元気溌溂なスライディングキャッチあり、エリア33はいつも通りの安定感、まぁセンター秋山先輩がちとやらかしてましたが、まぁ風も難したったということにしておきましょう(苦笑)。ともかく、虎の守備陣がポロポロなさっている中(木浪クン苦労してましたね)、鯉の守備が目立ちました。

 

そんな中で、冒頭の「0と1の差」の話に戻ります。もう色んなところで言及されていますが、この試合の勝敗を分けたのは言わずとしれた双方の攻撃で訪れた「無死満塁の大チャンス」の結果でしたよね。

 

まずは鯉の無死満塁。

 

虎の先発の村上クンに4回まで無失点。迎えた5回表の攻撃で、先頭打者の中村貴浩クンがマン振りで火の出るようなピッチャー返しのセンター前ヒットで出塁。1軍昇格即スタメン5番起用の「新井マジック」に応えます。で、続く6番坂倉クンが10何打席ぶりの久々のヒットで繋いで無死1.2塁。からの7番菊池先輩の送りバントが高く弾みますがキャッチャー坂本クンが素手で掴みにいくも処理を誤りファンブルしてオールセーフ。ヒット2本と失策で無死満塁の大チャンスが出来上がります。

 

ここで打席には8番に座るシャイナーさん。ハマスタで東クンから3ランをかました8番に座る助っ人、シャイナーさんです(笑)。小生をはじめとして手首捻挫になるくらいに手のひら返しの準備をしているシャイナーさんです(笑)。もう28歳ですがもしかして「ラッキーボーイ」になってくれるの?なシャイナーさんです。俊ちゃんでいうところの「♪シャイなハートが欲しい」シャイナーさんです(例えが古いなぁ、笑)。真面目な話、へんてこりんな打球も多いのですがなんだか相手のエラーを誘ったりして得点に絡むシャイナーさん。

 

無死満塁でやってはいけないこと。三振とポップフライですわな。どんなかたちでも最初の打者でランナーを動かさないと無得点に陥るケースも多い無死満塁。ゼロとイチの境目は最初の打者にあるといってもいいかもしれません。で、シャイナーさん、村上クンのカットボールを叩いてショートゴロ。虎は中間守備より後ろで1点オッケーの守備隊形。床田相手にそんな余裕かましてええんかいなの守備隊形ですよ。で、そのまま併殺かと思われましたがショート木浪クンがお手玉して1塁はセーフ。

 

というか、シャイナーさんの必死のパッチの走り!決して速くないのですが、凡ゴロにも懸命に足を動かして全力疾走するシャイナーさん、ホントいい奴なんだろうなと思いますが、一塁は間一髪セーフ。いやぁラッキーボーイになるかもですぞ。貴重な貴重な1点。難敵の好投手相手ならば無死満塁で併殺打でも点が入れば全然オッケーなんです(ただ一つ、この後で虎さんが打ってしまった「併殺打」だけは例外なんですけどね。笑)。1点オッケーの守備で臨んだ虎さんと鯉との間で、ゼロとイチの間隙がグッと広がった瞬間。

 

一方で虎の無死満塁。

 

7回裏でしたな。因みに床田クンは初回にも近本クンのライト前ヒットと中野クンの絶妙なセフティバントで無死1.2塁のピンチを招きますが、そこから森下ライトフライ、サトテル空振り三振、大山セカンドフライと見事な三人斬り。ここのところ初回に失点が多かった床田でしたが、なんとか無失点で立ち上がり以降は6回までスイスイピッチング。で、迎えた7回裏でした。

 

この回の先頭のサトテル君がレフト前ヒットで出塁、大山クンがライト前にポテンヒットで繋いで無死1.2塁。続く野口クンはバントではなく強行策でしたがセンターへ凡フライを打ち上げてくれました。これは助かったと思いきや、なんと秋山先輩が目測を誤り白球が目の前にポトリ。2塁へ送球するも間に合わずオールセーフ(泣)2本のヒットと失策で無死満塁が出来上がります。まさに鯉の攻撃とミラーのかたちで迎えた無死満塁の大チャンス。

 

打席には坂本クン。床田と坂倉の鯉バッテリーがギアを上げます。クライマックシリーズのような緊張感というか、床田としては自らの悔しい悔しい甲子園でのCSを思い出しながら投げていたかもしれませんな。絶対に「ゼロ」で抑えてやる。1点取られてしまうならば満塁走者一掃のタイムリーで大量得点取られても構わん。そんな空気になってましたよね。なんと鯉の内野陣は前進守備でございます。セオリー無視のギャンブルだったかもしれません。それでも「ゼロ」に拘ったのだと思います。ここを「ゼロ」で凌げなければこの試合には絶対に勝てんのじゃと。

 

打席に入った坂本クンはキャッチャーとして鯉に無視満塁から取られた「あの1点」をかなり悔やんでいたと思います。絶対にオレが打って取り返すぜ!と打ち気マンマンのそんな坂本クンに対して、満塁から敢えて外側低目のツーシームの「ボール球」で入る鯉バッテリー。思わず釣られてバットを出しそうになる坂本クン。憎い入り方じゃ!坂倉よ。この初球で打席の磁場を鯉バッテリーが掌握した感じがしました。そして2球目カット、3球目146キロのストレートであっという間に追い込みます。

 

1ボール2ストライクから4球目はなんと予期せぬ116キロのパームボール。なんとかバットを止めた坂本クンでしたが、もう完全に「鯉バッテリーの間合い」の術中です。これでほぼ勝負ありの感じ。最後は打ち頃の真ん中付近からスッと内側に食い込むツーシームですわ。まずい、この球を打ってしまったら内野ゴロになる!と自分で解りながらもスイングを止められない坂本クン、打球はショート矢野の真っ正面でございます。

 

鯉の内野陣は前進守備。

 

矢野からバックホーム!坂倉から1塁へ転送されて6ー2ー3のダブルプレー完成でございます。ガッツポーズの鯉バッテリー!そして恐らく鯉ベンチではそれより派手なガッツポーズをかましていたであろう新井&藤井のドヤ顔コンビでございます(笑)。

 

無死満塁から想定されるディフェンスの種類の中で「最も美しい結末」ですわな(ま、サードゴロトリプルプレーというのもありますが、笑)。同じ無死満塁からのショートゴロで1点とった鯉と、ゼロに終わった虎。差を分けたのは守備隊形ということでしたかね。いいえ、それは「ゼロ」と「イチ」の差への拘りというか執念の差だったのかもしれません。

 

2死2.3塁になってから床田クンは次打者の木浪クンに150キロ超連発のストレート勝負ですわ。いやぁこれは圧巻でした。試合開始からここまで投げていた床田のストレートはいずれも140キロ台の中盤でしたからね。いかにこの男がゲームメイクを重視して自分の投げる球を制御(コントロール)しているかの証左です。いつでも150キロ超のストレートを投げる力勝負は出来るんじゃ、それよりもコンビネーション重視でゲームを作るのが先決と。あっぱれです。豪速球を見せておいて最後はパームボールでセンターフライ。鯉バッテリーよブラボーです。

 

という野球のゲーム的には見応えたっぷりの試合でしたが、まぁ地味な試合といえば地味な試合。夏休みで「ウル虎の夏」として甲子園に来場していた虎党のお子さん達にはちょいとというか究極に詰まらん試合でしたな。ほんまにすいません。サトテルや大山の豪快なホームランが見たかったことかと思いますが、鯉のおっちゃん達も必死のパッチでやっとるんじゃわ、ホンマ申し訳ないです。と言いつつ、2戦目も3戦目もこんな感じの試合になっちまうかもしれんがどうかご容赦あれ。と、虎党のお子さま達には仁義を切った上で、敢えて申し上げますが、

 

もういっそのこと、このまま全試合「1対0」で「ウル虎の夏2024」で3タテを完成して、このクソ暑い夏の甲子園をキンキンの冷え冷えに冷やして頂いても構いませんぞ、鯉諸君(いや、やっぱりもうちょっと打ってくれ、笑)。

 

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