ベトナム 日越友好議連 視察報告書(その2) | ハイ!みた。

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大阪再生への唯一の道~大阪府議会議員 三田勝久(港区)

 

 

 

 

 

 

 

○カネエムダナンにて大阪からの進出企業の視察をしました。

・日本人2名で運営しています。この工場団地は、市内から15キロ、車で15分と便は非常に良い所にあります。一貫性を保つためファミリー企業7社とセットで来ています。ここを一つの拠点とし、アジアに商品を供給しています。

・輸出加工工場として稼動。関税、消費税が免除されます。そして、半製品として日本に送り、メイドインジャパンになります。

・東西回廊に期待をしたのですが、ラオスの道が悪いです。

・中部は発展する余地が十分あります。第2地区として工賃が安いです。

・海外での生活には、快適さが必要です。海と青い空。ダナンは環境が非常に良い所です。

・従業員は、寮に入りたくありません。管理をされたくないそうです。ハイテクパールは遠すぎるので人が集まらないと思います。年1213%で賃金の上昇が厳しいです。従業員の定着率は2~3年です。経験を積んで、新しい職場でより高い賃金を得ます。

・新たに進出するには、初期投資の回収が問題になります。また、排水が有料です。環境問題にうるさいです。音、騒音などに管理費がかかることも注意して下さい。これ以上開発が進むと、水が不足する恐れがあります。工場に電力を優先するので、街では計画停電を実施しています。

・ダナンに動ける日本の行政のフロントが欲しいのが要望です。行政面でのフォローを考えて欲しいとの事でした。

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○フジキン

・ベトナムに進出して15年になります。日本式経営方針で操業しています。この国は、世界一、祝日が少ない国です。

・給与の増加。2002年に5000/月が、2016年には17500/月と賃金上昇が早いです。政府は2018年まで上げると言います。

・フジキンでの従業員の平均勤続年数5年です。工場は、24時間稼動します。6:15-14:15、14:00-22:00、21:45-06:00の3ローテーションです

・製品の半分は日本に送られます。他は、中国、シンガポール、台湾などです。

・日本語でリーダーは会話ができます。ベトナム人はローマ字読みができますから。

・日本の悪い所は、「書く」を要求する事です。「読める」「話せる」「聞ける」で十分です。

・日本から進出を考える企業は、マネージャクラスと信頼関係が築けるかが問題です。普通は、大学卒業→日系企業3社経験→マネージャのパターンです。

・将来展開としては、労働請負が面白いと思います。ベトナムで人材を養成し、日本に行き、一括して仕事を請け負う事です。問題はJIS規格です。世界規格にならないと駄目でしょう。

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○まとめ

 今回は、ベトナム中部にあるダナン市を訪問しました。特に、アジアの東西回廊と言われる日本のODAで作られた高速道路の効果を期待しましたが、情けない状況でした。問題点を改善して、真のアジアの大回廊になって欲しいです。

 人口ボーナスが続きます。日本は、昭和47年に人口が1億人を超えました。ベトナムも同じように成長していくでしょう。しかし、環境問題は深刻です。水の問題は当然ですが、私はゴミ問題が深刻だと思いました。このままですと生活のための地下水が汚染されます。早く焼却方式に変えるべきです。

 11月には関西空港とダナンの直行便が就航します。益々、観光産業や工場誘致が進みます。大阪との一層の友好関係を構築していくべきと感じた視察でした。