蒲田には宇宙と交信できる不思議な銭湯がある? | B&Fab「本」と「ものづくり」と「珈琲」

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「あなたの知らないイタリア」

なんとなくニュース番組を見ていたら、いつの間にかニュースが終わり番組が始まっていた。

ヤマザキマリと沢村一樹がイタリアの歴史を尋ねる旅番組だった。


ヤマザキマリは映画化され大ヒットした漫画「テルマエロマエ」の作者で、もともと若い頃(確か17歳くらい)からイタリアに住んで画家を目指していた人だ。

「テルマエロマエ」は風呂を舞台にした作品だが、この旅番組は風呂は関係ない。


風呂といえば、ある人のことを思い出す。

「超」がつくほどの銭湯好き。

ここ大田区は銭湯が多い地域で、天然温泉の「黒湯」が有名だ。

「テルマエロマエ(ローマの浴場)」ならぬ「テルマエカマタ」の常連客で、その風貌は映画で阿部寛が演じた温泉設計技師ルシウスのように、とにかくデカい。


マージナル珈琲のある大田区蒲田のキネマフューチャーセンターは、NPOワップフィルムの拠点だ。

ワップフィルム代表で映画監督の「高橋カントク」は、デカくて風呂好き、大田区の銭湯のことはウィキペディアよりも詳しい。

銭湯の話をすると、何時間でも平気で話す。

迂闊に話しかけると少し後悔することになる。


「カントクは銭湯行くと長いですよね?」

「そうか? 普通だろ?」

「普通じゃないです。だって2時間くらい行ってますよね。半日くらい行ってるときもあるし」

「あぁ、それは交信しているときだな」

「交信?……」

「そう、宇宙と」

「……」

「あれ? 銭湯は宇宙とつながる場所なんだよ。知らない?」

「なんですかぁ、それコントのはなし?」

「コントじゃないよ! 普通は宇宙とつながるときは空を見上げるだろ。俺の場合は潜るんだよ」

「もっ、もぐるって、風呂にですか?」

「そう、風呂に潜って宇宙と交信するんだよ」

「……」

(このあと延々と続くが、ほとんど理解不能で覚えていない)


そう「テルマエカマタ」には、宇宙と交信することができる銭湯がある。

そしてそこには、日々宇宙と交信しながら、映画の未来について構想を膨らませている人が実在し、今日も潜っている。

もしかしたら、ルシウスとも出会っているのかもしれない。

いや、きっと出会って意気投合しているはずだ。


さあ、あなたはどこまで理解できましたか?