残酷な世界の本音➋ 川口マーン惠、福井義高著(2024年発行) | ウインのワクワク「LIFE」

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気にかかった文章】

 

序章 日本人はヨーロッパの勢力図を何も知らない

ヴシェグラードというのは、ハンガリーの北のスロバキア国境の町の名前で、1335年にこの地でハンガリー、ポーランド、ボヘミア(現チェコ)の王が会議を持ったことから、グループの名前となりました。これらの国からは、かつては中欧を広く支配し、強大な富と文化を持ったというプライドが滲み出ています。(川口)

 

イギリスは応酬二大国であるドイツとフランスの連携、あるいはナポレオンのように大陸を統一しようとする存在は自国の国益を脅かすと考え、欧州内の対立を利用しようとしてきました。イギリスはヨーロッパに含まれないと考えたほうがよいのかもしれません。(福井)

 

 

第1章 民族「追放」で完成した国民国家

国家としての誇りや自立を強調する彼ら(ポーランド、ハンガリー~)の考え方は「ヨーロッパは一つ」というEUの理念とは相容れない面があり、だから、それを好まない勢力がそれらを極右と決めつけて~。(川口)

 

第一次世界大戦後の欧州大陸内の対立の根本原因は、帝国の時代が終わりを迎え、「民族自決」が時代精神となったことによる混乱があります。~多民族国家の正統性が揺らぐ事態となります。(福井)

 

ポーランドを攻撃したのはドイツなので、ヒトラーに(第二次大戦)開戦の責任の一端があることはいうまでもありません。~チャーチルに代表されるイギリス内の「対独強硬派」と、アメリカのルーズベルトがポーランドをけしかけ、ドイツとの戦争に向かわせたと言ってもよい。しかも最終的にポーランドは梯子を外されたのです。