【新訳】フランス革命の省察 ❸ 2020年発行 エドマンド・バーク著/佐藤 健志編訳 | ウインのワクワク「LIFE」

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            琴線に触れるものを探して

 

 

気にかかった文章】

 

第七章 貴族と聖職者を擁護する

 

貨幣を貸し借りの記録に過ぎないと見なす「信用貨幣論」において~寡兵の価値は素材となる貴金属に由来するのではなく、貨幣を発行する政府への信用に由来する。~理論的には、発行できる貨幣の量にも限界がなくなるのである。

 

 

 

第八章 改革はゆっくりやるほうがいい

 

長年にわたり存続してきた組織や、当の組織が保有する資産は、遠大なビジョンを持って政治にかかわる人間にとり、とくに有益な道具と言えよう。

 

 

革命政府は、革命によって成立した点だけで、安定して続いてきた政府に比べてマイナスなのである。

 

 

政府が困難を避けようとするとき、国家は衰退して不安定になるのである。

 

 

既存の制度の廃止や全面的破壊やらにうつつを抜かしているのも、困難に直面するのをいやがって現実逃避を図っているに過ぎない。

 

 

前例のないことを試すのは、じつは気楽なのだ。うまくいっているかどうかを図る基準がないのだから、問題点を指摘されたところで「これはこういうものなのだんだ」と開き直ればすむではないか。

 

 

社会のよしあしは、何世代にもわたって人々に影響を及ぼす。だとすれば、望ましい社会システムを構築する作業も、世代を超えて行われるのが筋ではないか。