1941年生まれ、1974年32歳で交通事故死したイタリア人ピアニスト。
さらっと書いたが、出身地はフィウメ(現市名リエカ)、かなり複雑な街のようです。

門外漢なので、ごく簡単に言えば、イタリアとユーゴスラビアの間で領土問題が起こり、現在はクロアチアに属する街。

youtubeでは、ショパンのソナタ、モーツァルトの幻想曲、シューベルトのさすらい人幻想曲、ドビュッシー等を聴くことができるが、かなり広範なレパートリーのようだ。

 

購入したCDは、DINO CIANI Vol.2という味もそっけもないタイトル。

3枚組のDOREMIレーベル。
内容は幾つかの演奏会ライブ音源の寄せ集めのようで、音質的にはかなりばらつきがある。
音質に贅沢をいうCDではない。

録音自体が非常に少ないのだから。
収録された曲の作曲家だけ挙げると、
ショパン、チャイコフスキー、メンデルスゾーン、ベートーヴェン、バルトーク、リスト、シューマン、シューベルトとやはり多彩。

まだ、全てを聴き通したわけではないが、凄い、の一言。
豪壮、繊細にして美しい音色。
正規録音が少なく、ライブ盤はかなり音質にバラツキがある。

本来、1960年台以降であればそれなりの音質でもおかしくないのだが、こればかりは、もうどうしようもない。

録音が少ないと言っても当然で、彼の人生は約32年間しかなかった。10年あまりの演奏家人生であり、この中で、アバド、ムーティやジュリーニと共演している。
まさにlegendary。

生きていれば、まだ現役でもおかしくない。
長生きしてしていれば、どんな大ピアニストになっていたか、と考えるのは無為である。
ひょっとしたらこれが彼のピークであったかもしれない。
神の存在があるとすれば、神の思し召し、である。
運命は自分では変えられない。
出来ることは全力を尽くすだけ、なんて格好いいことを言える生き方はとてもじゃないが出来ていないが。
でもそう考えるしかない。
手を抜き、楽をしながらも、やるべきことをやる、そんなところだろうか。