三笠市役所不発弾持込男性 vs ジョン・ドゥ | katoo the world

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北海道の三笠市役所に住民が不発弾のようなものを持ち込み、職員や住民が避難していたが、避難解除され窓口業務などが再開した。

警察によると、持ち込まれた物体は長さ約15センチ、直径5センチほどの円筒形で、住民が家の整理をしていたところ、不発弾のようなものが見つかり持ち込んだということ。

警察は爆発の危険があるとして、付近を100メートルにわたり交通規制するとともに、自衛隊に出動を要請。その後出動した自衛隊が砲弾のようなものを調べた結果、火薬が入っていないことが判明し規制は解除され、市役所の窓口業務も再開した。

不発弾を市役所に持ち込むな!

…と、書いては見たモノの、実際に不発弾を見付けてしまった場合、どうすれば良いのだろうか?

自宅敷地で爆発したらソレはソレで問題だし、かといって持ち歩くのも中々の事である。

結局の所、警察に連絡して対応を求めるしかないのだが、爆発した場合、破損した自宅の保険は適応されるのだろうか?

いや、そもそもどの程度の破壊力を持つ不発弾なのか?

2021年に八戸港で発見された第二次世界大戦当時の不発弾の爆破処理作業動画を拝見したが、海中での爆破処理に於いても大飛沫が立ちその破壊力が窺い知れるモノである。

爆破処理されたのは長さ2.5m、直径50cm、800kgの大型爆弾。

対して今回問題となった不発弾は長さ約15センチ、直径約5センチと手榴弾クラスのサイズで単純に比較は出来ない。

基本的に手榴弾は爆発力は少なく、効果としては対人兵器として破片を15m四方程度に散らばらせる為、直撃しない限り効果は低いとされる。

それでも大事を取って、今回100メートルに渡る交通規制が敷かれたと言うのだから、日本の安全保障は伊達では無い。

市役所の窓口業務は3時間に渡り止まったが、何かあってからでは遅いのだ。

しかしこの市役所に不発弾を持ち込むと言う行為に、何か覚えがある。

そう!賢明なる我がブログ読者諸氏に至っては、既にお気付きの事であろう、1995年公開のデヴィッド・フィンチャー監督映画「SE7EN」であるッ!

キリスト教の「七つの大罪」をモチーフにした連続猟奇殺人事件と、その事件を追う刑事たちの姿を描いたサイコ・サスペンス。

終盤にケヴィン・スペイシー演ずる容疑者ジョン・ドウが、一向に進まない捜査に業を煮やし、「早く私を捕まえろ、無能の警察が!」と、血塗れの服を着たまま、警察署に自首するシーンがある。

その後、映画史に残る衝撃のラストが待っているのだが、容疑者自身がそのラストを待ちきれず、警察署に自首すると言う展開に、最悪の猟奇殺人鬼が人智を超えた”神”に等しい存在に見えた。

今回、「市内にある実家の整理をしていたら、不発弾のような物を見つけた」として、北海道三笠市の市役所に不発弾のような物を持ち込んだのは、三笠市外に住む一般男性であり、処理に困っただけの善良な市民ではある。

しかし、「不発弾を持ち込む」と言う大惨事に繋がり兼ねない行動に、これまた人智を超えた”神”に等しい存在に見えたのだ。

それこそ「暇を持て余した、神々の、遊び」である。

神を前に我々は、無力でしかない。

かとぅ