日本大学アメリカンフットボール部の違法薬物事件により、部員3人が逮捕、1人が書類送検された対応を巡り、日大の林真理子理事長は東京都内の大学本部で記者会見を開いた。学内会議で廃部の方針が決まっているアメフト部について、林氏は「理事会で継続審議していく」とし、大学として最終決定には至っていないと強調した。
一方、自身の責任については「関係者の方々を失望させることのないよう、一層気を引き締めて改革を成し遂げる責務を全うしていく」とし、辞任を否定した。
此処近々でスポーツ団体や部活動での問題が顕著となっている。
著名な所では日本大学フェニックス反則タックル問題、日本大学アメフトラグビー部暴力問題、北京両五輪の金メダリスト内柴正人コーチによる九州看護福祉大学女子柔道部性暴行事件、女子レスリングで五輪4連覇を果たした伊調馨選手による日本レスリング協会の栄和人強化本部長に対するセクハラ・パワハラ問題、体操女子の宮川紗江選手による日本体操協会幹部へのパワハラ告発、往復ビンタ10発以上でしごき続けた竹田高剣道部主将死亡事件と、枚挙に暇が無い。
特に2022年、コーチが部員に暴行を加える動画がネット上で拡散され、その後公開された部員の謝罪動画が炎上した熊本県八代市の私立秀岳館高校サッカー部問題は、実に奇妙なモノに感じた。
是等の問題が明るみに出たのは、ここ10年程度の事である様に感じるのだが、私立秀岳館高校サッカー部で発生した問題は、是迄のスポーツの闇を打ち払う非常にエピックな出来事だと感じた次第だ。
先ず、スポーツ団体や部活動での時代錯誤的なパワハラ、セクハラは、永年に渡り脈々と受け継がれて来た悪しき伝統であり、今回糾弾されている吹奏楽部顧問も、現役時代にはそれ以上のパワハラ、セクハラを受けて来た被害者である事は間違い無い。
暴力や恫喝を指導だと覚え込ませ、絶対服従たる師弟関係を作り上げ、選手を駒の様に動かす。
太古の以前よりそんな大馬鹿者指導者が横行していた事であろう。
そんな指導とは名ばかりの暴行を受け続け、結果勝利を勝ち得た選手が指導者の立場となれば、更なる被害者が出る事は自明の理。
是迄自身が受けて来た指導で栄冠を勝ち得たとの大義名分を自らに立て、その実は是迄受けて来たパワハラの恨みを晴らさんと、選手や生徒を執拗に痛め続けるのだ。
近々ではやっとスポーツ界にもコンプライアンス意識が芽生えたか、選手からの告発も相次ぎ、状況はある程度改善しているようにも見えるが、部活動の死亡事故は16年度までの10年間に152件発生しており、その中には責任者による不適切な指導に依るモノも散見される。
部活だから、指導だからと言った問題で済まされない犯罪が、閉鎖された密室で発生しているのだ。
女生徒のクラリネット咥え顧問 vs 変態勝利宣言のかとぅ
https://ameblo.jp/katoo-the-world/entry-12794544762.html
秀岳館高校サッカー部問題 vs あなたが神か？
https://ameblo.jp/katoo-the-world/entry-12739654856.html
さて今回、反則タックル問題、暴力問題に引き続き、改めて日本大学アメフト部の薬物事件が発覚した。
更には未成年飲酒の疑いもあるとの事だが、正直「今更何を言っているのか？」と言った所感だ。
是迄の再三の問題にも関わらず、未だ問題に対する理事会による隠蔽や、関係者による説明も無いまま、それでも運営に多額の予算が使われている日本大学への風当たりが強いのは当然だが、日本大学のみならずどの大学でも、どの部活でも、薬物や飲酒と言った問題は何十年も前から有った言わば”しきたり”である。
こんなモノ、私が大学生であった30年前でも普通にあったし、正直に言えばかつての私自身も罪に問われて然るべきではある。
当時を振り返るに、流石に大学側が隠蔽したり、OBがフォローすると言った大事にはならなかったが、個人レベルで見れば、大学生と言えば受験を終えた束の間の勉学からの開放や、親の庇護を離れた自由からか、誰しも一つや二つ悪事に手を染めた事はあるだろうし、同時にそうやって痛い目を見て大人になっていくモノでもある。
私自身も流石に此処では書けないような悪事に手を染めた事も一度や二度では無いが、その経験や反省を経て今が有るとも考えている。
まあ私の大学時代とは時代も変わり、若者を取り巻く環境も変わってはいるので偉そうな事を言えた義理では無いが、そう目くじらを立てる事でも無かろう。
問題追求している者も、かつては同じバカ学生であり、同じ様に道を踏み外した経験もある筈だ。
バカ学生を暖かく大目に見る事も、大人たる責務と言えよう。
しかし、今回の日本大学アメフト部の薬物事件で私が違和感を感じるのは、マスコミによる日本大学理事長である「林真理子への執拗な責任追及」にある。
是迄の日本大学アメフト部による反則タックル問題や暴力問題は、部活動運営として日本大学やアメフト部が管理責任を問われて然るべきモノではあった。
ただ、今回の薬物汚染に関しては日本大学やアメフト部の問題でも無ければ、林真理子の問題でも無い。
確かに日本大学アメフト部の所属学生かも知れないが、学生の個人的な悪事を、アメフト部や日本大学、増して林真理子個人の問題として取り上げられても正直知らん事だろう。
日本大学には7万7000名を超える学生が在籍しているし、学歴問わず若者の大半はバカなのだ。
まあ、是迄の不祥事を見るに、日本大学アメフト部のバカ比率はズバ抜けて高いかも知れんが、特段選りすぐりのエリートバカばかり集めた「バカ部」と言う部活でもなさそうなので、その責任を日本大学やアメフト部に追求するのも妙な話ではある。
学生個人の罪を大学に問われた所で知った事では無いし、大学としても良い迷惑であるから、早々に除籍処分を下し、逆に大学側としては被害者ヅラをして然るべき事件である。
それが認められないと言うならば、本件すら世界の大統領として全世界を統治するこの私かとぅの責任と問われる事にもなり兼ねない。
ガザに於ける紛争問題は良いとしても、流石にバカ学生の世話まではご勘弁被りたい次第だ。
ソレを「理事長としてどう責任を取るんですか！？」、「何故辞任しないんですか？」、「お預かりしている学生の保護者への謝罪は？」などと、「林真理子への執拗な責任追及」を繰り返すマスコミの意図が良く分からない。
しかし、私が感じる違和感の真因はソコでは無く、「そもそも何故、林真理子が日本大学の理事長をしているのか？」と言う部分にある。
以前の日本大学アメフト部による反則タックル問題や暴力問題を受けて、経営改革の為に母校である日本大学理事長の座を請けたのだろうが、彼女は文筆家であり経営者では無い。
確かに理事長としての責任と、ソレに見合った報酬も受け取っているだろうが、アメフト部の運営上の問題なら未だしも、学生個人の薬物問題の責任を問われても困るだろう。
しかし本件に関して、マスコミの注目は専ら林真理子に注がれているし、沢田康広副学長が「林理事長からパワハラを受けた」として、1000万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした事からも、本件に於ける林真理子への責任追及は加速するばかりである。
ソレは「林真理子が気に食わない」と言う民意に火が付いた必然と言えよう。
かつては私とて「林真理子が気に食わない」と言う民意の一人ではあった。
エッセイ集「ルンルンを買っておうちに帰ろう」が、処女作にしてベストセラーとなり、一躍脚光を浴びた林だが、「ブスがルンルンしてるんじゃねー！」、「ブスがトゥール・ダルジャンで結婚披露宴挙げてるんじゃねー！」、「ブスが日本大学理事長に就任してるんじゃねー！」と言った忸怩たる民意が燻ぶっているのは確かだし、本件を種火として、改めて「林真理子が気に食わない」と言う民意をマスコミが焚き付けているのだ。
ソレが見え透けるから、私はどうしても林真理子を攻める事は出来ない。
しかし、現実問題としては些か理不尽ではあるが、日本大学アメフト部が廃部となり、林真理子が辞任しない限り、この問題は収束しないだろう。
そして、問題に蓋をして、トップの首だけ挿げ替え、問題解決を先伸ばす事で本件が沈静化すれば、今後更なる問題に繋がる事は火を観るより明らかである。
それならばいっそ記者会見の場に於いて、覚醒剤と乾燥大麻所持で逮捕された部員3人、書類送検された部員1人の氏名を公表し、学生の除籍と「本件同様に今後、薬物問題を起こした学生は、問答無用で氏名を公表し除籍する」とした断固たる処罰を宣言した方が、幾分か薬物汚染問題への対策に繋がる事だろう。
残念ながら既に逮捕された学生の仔細なプロフィールは、デジタルタトゥーとして拡散されているし、私の不採用リストにもその名は刻み込まれている。
作家としての林真理子は、人間の弱さや醜い部分を包み隠さず描き、巧みな文章で読者の心を惹き付けて来た。
日本大学理事長としても本音を隠さず、「理事長としても、作家としても気に食わない私に責任追求したいのは分からんでも無いが、悪いのは薬物に手を染めた学生だ。ソコを履き違えるな”マスゴミ”と”愚民”どもよ！」と、高らかに宣言頂きたい次第。
加えて「私の理事長報酬は月200万円です」と、フリーザ様かに言えば完璧である。
かとぅ