中国人民解放軍傘下の軍事科学院放射線バイオテクノロジー研究所は、高線量の放射線に耐える微生物「クマムシ」の遺伝子をヒトの胚性幹細胞に組み込む実験を行い、放射線への耐性を著しく向上させることができたことが明らかになった。同研究所は核戦争のもとで放射線に耐えることができる「超人兵士」を実現させるために今後も実験を進める方針だという。香港の英字新聞「サウスチャイナモーニングポスト」が報じた。
研究チームは実験でクマムシの遺伝子を挿入したヒト胚性細胞に致死量のX線を照射したところ、その90%近くが生き残ったと発表している。
地球最強生物であるクマムシの能力が備わった「超人兵士」。
否応無くテラフォーマーズの「バグズ手術」が想い起される所ではあるが、改めてクマムシの驚異的な能力について調べてみた。
クマムシは体長0.5~1.7ミリメートルで4対の8本の肢を持つ緩歩動物だが、実は地球上で最も生存能力が高い生物として知られている。「乾眠(クリプトビオシス)」と呼ばれる脱水した仮死状態となると、体内の代謝を一時停止させ、極度の高温や低温、超高圧、水中、さらに強烈な放射線下でも生存出来る事が分かっている。
マイナス273℃から100℃の温度、真空から7万5000気圧までの圧力、極めて高い放射線の中宇宙空間で10日間曝露した後も生存が確認されるなど、クマムシが地球生物の常識を超越した環境への極限耐性を持つことを確認している。
…との事で、要するに如何なる外的要因によっても死なない生物なのだ。
その能力を抽出し、人体に移行出来たとすれば、中国人民解放軍の目論む「超人兵士」の誕生は夢では無い。
だがしかし、外的要因によって死なない人間は果たして最強の兵士足り得るのだろうか?
確かに銃撃や爆弾を受けても死なないし、核兵器の直撃を喰らいながらも生存する訳で、最強クラスの防御力を誇る事だろう。
しかし、ソレが最強と言う事であれば、クマムシが地球を支配していても不思議では無いが、その存在は微生物止まりである。
世界一危険な昆虫と言う事であれば、マラリアやデング熱など多くの伝染病で幾度と無く人類を滅亡に追いやったハマダラカになろう。
併せてクマムシの寿命はせいぜい2~3カ月、長くても半年程度との事なので、正直「超人兵士」は”外的要因によって死なないが短命”と言う、良く分からない生物になる。
しかし、この様な良く分からない生物を、何の倫理も躊躇いも持たず、容易に生み出せてしまう中国人民解放軍傘下の軍事科学院放射線バイオテクノロジー研究所こそが、既に「超人兵士」と言える精神レベルに達しているのでは無かろうか?
人類をアセンションさせる崇高なる研究かも知れないし、来るべき人類とa.iとの戦争に於ける最終兵器になるかも知れないが、大阪・関西万博の”ミャクミャク様”の様な事になるかも知れない。
「…シテ、コロ、シテ…」
かとぅ