「M-1グランプリ2018」の審査員を務めた上沼恵美子(63)に対し、放送後にとろサーモン久保田かずのぶとスーパーマラドーナ武智正剛がSNSで暴言を吐いたことについて、久保田と武智が所属する吉本興業が上沼側に、2人による直接謝罪を申し入れたが上沼側が丁重に断ったことが分かった。
M-1が開催されたのが2日で吉本は3日に会社として上沼側に謝罪した。
さらに吉本は久保田と武智を直接、上沼に謝罪させてほしいと申し入れたが、上沼側は「そんなことまでして頂かなくてけっこうです」と丁重に断った。 関係者によると、今回の騒動について上沼は周囲に「まったく何とも思ってない」と話しているという。
M-1グランプリを見ない。
...と言うより、いよいよお笑い番組を見なくなった。
M-1、R-1、キングオブコント、W、笑点...。
元お笑い芸人で、一線を退いた今もお笑い好きを自認する私ならばこそ、個人の思念を排し、時代の流れに乗らねばならない。
どうにも好きになれないお笑い番組を無理に括目し、それらしい発言もして来たが、だがもう沢山だ。
以前から公言してきた通り、私はお笑いの「審査」が好きでは無いのだ。
個人の感性に訴えかけるお笑いを点数化する事は難しいし、それで優劣を競うというのは、余計に無理が有る。
そして、そんな「審査」に、当の芸人が全身全霊を持って挑んでいるという図式が、私は好きで無いのだ。
番組予告で、途中敗退し舞台裏で泣いている芸人の姿が差し込まれていた。
お笑いやって、泣くな馬鹿!ダサいんだよ、グズ!
いや、気持ちは分かる。
年々もの下積み、先の見えない不安、追い越される後輩、生活への影響...。
そこに垂らされた一本のクモの糸を掴むかの熾烈な争奪戦。
絶対に負けられない、勝つのは俺達だ!
そんな感情が渦巻く舞台裏なのは百も承知だ。
そもそもM-1グランプリ参加2617組のファイナリスト10組と言うだけで、0.038%の精鋭である。
面白く無い訳が有るまい。
だが、その意気込みがお笑いに機能するかは、また別の話だ。
最近、テレビ東京系「モヤモヤさまぁ~ず2」にて、さまぁ~ずが高円寺を訪れた際、水道橋博士の経営する小売店で、店長のバイトをしていたリットン調査団の藤原が登場した。
芸歴32年の56歳、同期は木村祐一、東野幸治。
ダウンタウンとも親交が深いが、私はここ20年、メディアで拝見した事は無かった。
だから、「モヤモヤさまぁ~ず2」にて唐突にリットン藤原を拝見し、私は言い様の無い不安に取り込まれた。
しかし、あの頃と微塵も変わらないとぼけた顔で「地上波2年ぶりですよ」と言う藤原に安堵したのだ。
その後、持ちネタであるエロ落語を乱発するも、ゴールデン枠の為か、はたまた全く面白く無かったか、バッサリ切り取られていたのに、お笑いの神髄を垣間見た気分だった。
「俺ら面白いやろ!?どや!?笑わせたるわ!」と威圧するかのお笑いコンテストよりも、溶けはじめたソフトクリームを舐めたリットン藤原が「お前、××が××××して、×××××に××××××××××やないか!?」と、何が何だか分からない、いや分かるけども、ほぼピー音と言う扱いが地上波2年ぶり、と言うのに笑ってしまう。
いや、素晴らしい。
リットン藤原は出演者からスタッフ迄に愛される芸人なのだ。
リットン調査団藤原が「かとぅ1グランプリ2018」の唯一の参加者であり、ファイナリストであり、圧倒的覇者である。
優勝おめでとうございます!
かとぅ