クラブを運営していると、我が子だけではなく色々な子の成長や悩み、親の想いに直面することがあります。
クラブを立ち上げてまだ半年なので、そんなに経験しているわけではないですが、それでも気づかされることの多いこと。
我が身を振り返ることも増えました。
私自身の反省として、やはり思うのは「勝ち負けへの触れ方」と「楽しく続けてもらうこと」の大切さ。
「勝ち負け」については、もちろんプレイヤー本人が負けて悔しいと思うことは自然なことですが、例えばそこに親の気持ちや干渉が入ってくると、なんだか危うい場面になりがちな気がする。
これは私自身が、最近特に気を付けていることですが、対局を終えた息子に「勝った?」とか「負けた?」という、勝敗を気にする声はかけないようにしています。
大体は息子から声をかけてくるのを待つか、「どうだった?」と一声。
ウチの息子(特に長男)ははっきりと勝ち負けを言わないタイプなので、負けた雰囲気であれば、「相手の子、どんなところが上手だった?」とか、勝った雰囲気なら「どんな手が上手くいったの?」とか、将棋の内容について声をかけるようにしています。
すると息子たちは「叩きの歩がうまく行った。同金からね、相手陣は金桂玉って並んでて云々…」とか「相手の端攻めが強かった。受けも間違えた」とか、覚えている局面や状況を口で説明してくれます。(負けて拗ねて話してくれないことも多いですが)
この声かけの意図するところは、結果(勝敗)よりも内容や過程に目を向けさせるというもの。
それと、子どもに対し「親は結果よりも過程を重視している」と暗に伝えることも大事なのではと思っています。
もっと言うと、子どもたちには、結果よりも過程に夢中になってほしいのです。
将棋は、そのほうが絶対に楽しい。
次に、「楽しく続ける」を大切にすること。
将棋に限らず、物事を続けていくと、これが次第に難しくなってくると感じています。
「強くなるぞ!」に針が触れ過ぎると、楽しさが蔑ろにされることがあって、私自身も我が子に将棋を促すとき、その状況に陥ることがよくあります。
「強くなりたくないの?」とか言いがち。
けれど、「強くなりたい」或いは「強くなってほしい」と願う気持ちの根っこに「楽しいね」が潜んでないと辛さばかりが先行して、トレーニング効率的にもモチベーション的にもよろしくないでしょうし、子どもにとって将棋が嫌な思い出になってしまう恐れもありますから、そこを見失いそうなときは楽しさを追求できるように工夫しなくては、と意識するようにしています。
その一環として、最近我が家では、私VS息子たちの対局機会を増やしました。
息子たちにとっては、私など相手にならないので、息子たちから「お父さん将棋やろ」とは言ってきませんが、私の方から息子たちを煽って勝負を吹っ掛けるのです。
すると、息子たちは嫌な顔ひとつせずに応じてくれます。
まあ、私が負けるのですが💦
対局後、息子たちは私のどこが悪かったのかを熱心に教えてくれます。
思えば、息子たちが将棋覚えたての頃は、私VS息子ばかりでした。
息子たちは、私や学童の友だちと将棋を指すことが楽しくて将棋にのめり込んでいったものです。
今や私との対局は息子たちのトレーニングにはなりませんが、その原点を忘れずに、息子たちが私の相手をしてくれるうちは親子のコミュニケーションを大事にしたいと思いました。
将棋は家族やお友達と楽しむのが、やはり面白い。
クラブの運営に際しては、そのあたりを大切にしていきたいと自分に言い聞かせています。