盤座禅 | ☗息子と将棋☖

☗息子と将棋☖

将棋に取り組んだ息子たちの約2年間の記録です。

子どもに多いのでしょうが、息子たちは早指しタイプです。

 

特に序盤から中盤にかけては、「相手の手、見てないでしょ?」というくらいに早い。

 

時間切れ負けがあるウォーズに慣れ過ぎてしまうとこうなってしまうのかな、という気もしています。

ウォーズだと、息子たちは自分の得意な戦型に手早く盲目的に並べて、駒がぶつかってからやっと考え始めているような気がするのです。

 

考え始めた頃には、すでに作戦負けしてるんですよね。

1~2級あたりの上級者や、有段者あたりが相手になると急に勝率が下がるのは、そこが大きい気がします。

 

 

先日の駒テラスでの小山四段との指導対局でも思いました。

 

周りの方たち(皆さん大人の方でしたが)は、たっぷり1時間かけて1局を楽しむのに対し、息子たちは1時間で3局も指していただきました。

 

早指し過ぎますよね💦

 

離れて見ていた私は「もっと考えることを楽しめばいいのに」と歯がゆく思っていました。

 

 

よく「早指しは矯正する必要はない」「早指しの子は強くなる」という声をネット上で見かけますが、どうなんでしょう。

 

一頃はその言葉を鵜呑みにし、息子たちの早指しを野放しにしていた時期もありました。

 

しかし、最近では「早指しを矯正しなくていいのは、センスや才能がある子に限る」と考えるようになりました。

 

残念ながら、我が子は当てはまらない。

 

 

 

で、早指し矯正の話です。

 

言葉で「早指しはダメ」と言っても素直に聞く子たちではないので、どのようにわからせるか、というところですが・・・

 

以前、本で「長手筋の詰将棋に取り組む」という方法があることを知り、実践したことがありましたが、難しすぎてイライラし始めたので、もう少し先のステップで採用しようと考えなおしました。

 

「早指し矯正」は集中力を鍛えるアプローチの仕方にも似ている気がしましたので、座禅とかが有効かな?

 

で、座禅をヒントに思いついた方法が、「ある局面を、手を出さず、5分間じっと見つめる」という方法です。

 

名付けて「盤座禅」

 

例えば棋士同士の対局の中盤のある局面を並べ、それを5分間、絶対に盤から目を離さず、駒には触らず、じっと見続ける、というトレーニングです。

 

「絶対に盤から目を離さず」というのが肝で、特に息子たちは日頃の将棋でお相手が考えている間、キョロキョロとよそ見をしたり、手遊びをしたりと、とにかく落ち着きがないんですね。

 

そこも矯正したいという狙いです。

 

最近は、長男は家で将棋に取り組まなくなったので、次男にこの「盤座禅」をやってもらいました。

 

体をもじもじさせながらも、目を離さずに盤を見続ける次男。

 

4分経過したあたりから、「ねえ、指していい?」と私に聞いてきました。

 

私は「ダメ。あとちょっと我慢!」と制します。

 

やがて5分経過。タイマーが鳴ると、次男は堰を切ったように盤上に手を伸ばし、「こうなって・・・ああなって・・・」と一人でブツブツ言いながら、これまた5分間ほど駒を動かしていました。

 

 

じっと見続けることで、今まで見えなかったところまで見えてきたかな。

 

効果があればいいんだけど。