第四話『窓を開けた』 | 加藤直の『直情モノローグ』

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エンターテイメントユニットMK-Ⅱ 加藤直のブログ

 

私は取っ手を摘まみ、窓を上へと押し上げた。


外は相変わらず靄がかっていて遠くまで見渡すことができない。


泉の方を見ると、先程の布を体に巻き付けた青年がこちらへ近寄ってきた。


「いいかい、よく聞くんだ。君はこれから長い旅をすることになる。その先々ではたくさんの困難が待ち受けているだろう」


青年の顔には諦めのような悲しみのような、いずれにせよあまり良いとは言えない表情が浮かんでいた。


この知恵のありそうな青年に気掛かりなことを訊ねてみる。


「私はこれからどうなるの?」


「それは僕にもわからない」


期待していた答えは返ってこなかった。


「すまないね。他に、僕に答えられることなら話すよ」


「うん」


私は青年に…



①名前を訊ねた
②なぜ旅をしなければならないのか訊ねた
③餞別(せんべつ)をくれとせがんだ



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